
2017年の高騰以降、あまり方向感なく推移しているビットコインですが、2020年に入り今後はどのように推移していくのでしょうか。
実は、さまざまな観点から考えると2020年は非常に重要な年となることが予想されます。
その理由について、テクニカル分析、ファンダメンタル分析それぞれから初心者にもわかりやすく解説しますので、ぜひご覧ください。
目次
1.2020年のビットコインは今後どうなる?
2017年では1BC=200万円を超える高騰を見せたビットコインですが、それ以降はあまり大きく動くこともなく、方向感のない相場となっているのが実情です。
しかし、実は2020年はビットコイン相場において非常に重要な局面となる可能性があります。場合によっては史上最高値を超えて上昇していくような、力強い上昇相場となることも可能性のひとつとして考えられ、今のうちから注意深く動向を探る必要があるでしょう。
本記事では、注目すべき今後のビットコイン価格の推移について、テクニカル、ファンダメンタルの各視点から分析していきます。
1-1. テクニカル的には重要な局面
テクニカル分析とは、チャート形状のパターンやインジケーターから今後の価格を予想する分析方法です。
ビットコインは株や為替と比べると非常に歴史が浅い金融商品であるため、分析の対象であるチャートの情報も少ないですが、実はビットコイン黎明期からある一定の規則に従って推移しています。
詳しくは後述しますが、ここ数年のような動きの小さい相場から、今後は非常に価格変動の激しい相場となる可能性があります。
1-2. ファンダメンタル要素で動く可能性も
テクニカル分析と対となる分析方法として、ファンダメンタル分析があります。
ファンダメンタル分析とは、株価でいえば企業業績、為替でいえば経済政策というような価格を決定づける基礎的な要素を分析し、将来的な期待値を考える分析方法です。
仮想通貨(暗号資産)のファンダメンタル分析において、大きな要素となるのは2020年中に起こると予想されているビットコインの半減期でしょう。
▶ブロックチェーンエンジニアが解説|ビットコインの半減期と価格変化
その他にも、大手企業の仮想通貨市場への参入や仮想通貨技術の向上など、さまざまなファンダメンタル要素があります。
本記事では、それらの要素がビットコイン価格に与える影響を解説していきます。
2. テクニカル分析で見る今後のビットコイン展望
まずは、テクニカル分析の視点から今後のビットコイン展望を解説していきます。
結論からいえば、2020年のビットコインは今後の大きな価格変動の始点となる可能性が大きいです。
というのも、ビットコインは現在重要なサポートとなるトレンドラインに接近しており、トレンドラインで反発し上昇するか、下抜けするかで今後の価格が大きく異なってくるでしょう。場合によっては史上最高値を超える上昇トレンドが開始することも十分考えられますし、一方で大きな下落となり2018年の安値である約35万円(3,200ドル)を下回る展開も予想されます。
▶【外資戦略コンサル出身のトレーダーによる】仮想通貨のテクニカル分析|イラストとチャート実例で解説
それでは、時間軸ごとにビットコインのチャートを見ていきます。
2-1. 日足で見るビットコイン
まずは、日足におけるビットコインの動向から見ていきたいと思います。
以下のチャートは、ビットコイン/ドルの2019年6月以降の日足チャートをログスケール表示したものです。
ログスケールチャート:縦軸の価格が、1,2,3…ではなく1,10、100…というように対数表示されているチャートのこと。
ビットコイン価格は2017年の急激な高騰からもわかるように指数関数的な上昇を示す傾向があり、また後述する週足チャートを見てもログスケールチャートでのテクニカル分析が非常にマッチします。
そのため、本記事ではログスケールでのテクニカル分析を進めていきます。
さて、チャートを見るとわかるように、2019年6月頃からずっと赤で示した平行チャネルの内側で推移しています。
しかし、2020年1月にチャネルを上に突破し、その後も上昇を続けています。チャネルの上への突破は上昇トレンドへの転換を示唆しますので、今後大きく上昇する可能性もあるでしょう。
ただし、だからといって急いで買いに入るのは危険です。
相場は上昇トレンドにあっても上昇と調整を繰り返しながら進んでいくものであり、リスクを軽減するためにも押し目を待ってから買いに入った方がよいでしょう。
また、ひとつの時間軸のチャートだけで判断するのも早計といえます。日足だけでなく、週足や4時間足、短期トレーダーの場合はより短い足のチャートを見てからトレード判断を下すようにしましょう。
今回は、この日足チャートに加えて週足チャートを見てみることにします。
2-2. 週足で見るビットコイン
以下のチャートはビットコイン/ドルの2013年6月からの週足チャートをログスケール表示にしたものです。チャートを見てみると、そのほとんどが緑で示したチャネルラインの内側に収まっていることがわかります。
2020年現在はチャネル下限にて反発しかけているような状態であり、このまましっかりと反発すれば史上最高値を超えて大きく上昇していくことも考えられます。
一方で、もしチャネルを下抜けてしまった場合、2013年から続いていた強力な支えを失ってしまうことになりますので、今まであった下落とは比べ物にならないような大暴落となる可能性もあります。
さて、トレードをするうえで重要な考え方のひとつとして、リスクリワード比というものがあります。リスクリワード比とは、エントリー価格から損切り価格までの値幅と、エントリー価格から決済価格までの値幅の比を指す言葉です。
リスクリワード比 = (エントリー価格から決済価格までの値幅) ÷ (エントリー価格から損切り価格までの値幅)
取引をするうえで、当然ながら損切りするときはダメージが少ない方がよく、利益確定するときは大きな利益となる方がよいです。
そうなると、エントリー価格から損切り価格までの値幅は狭く、エントリー価格から決済価格までの値幅は広くとることで、良いリスクリワード比のトレードをすることができます。
そこで現在のビットコイン価格を見てみましょう。
支えとなるチャネルラインのすぐそばで価格が推移していることから、買いで参入し、もし価格が下落してしまったとしてもチャネルラインを割った段階で損切りすればよいと考えることができます。
一方で、思い通り価格が上昇すれば、チャネル内のかなり上の方まで上昇する可能性もあり、大きな利益が期待できます。
よって、小さいリスクで大きな利益を狙える、リスクリワード比の非常に良い価格帯にいることがわかります。
ただし、いくらリスクリワード比がよいからといって、チャネルラインを割り込んで損切りとなり、損失をだしてしまう可能性も大いに存在します。
投資をおこなうときは、逆行した際に備えて、ロット管理、損切り設定を徹底しておこないましょう。
3. ファンダメンタル分析で見る今後のビットコイン展望
続いては、ファンダメンタル分析からビットコインの今後の展望にアプローチします。
2020年の大きなイベントはビットコインの半減期ですが、それ以外にもさまざまなファンダメンタル要素が存在します。今回は、主要な4つのファンダメンタル要素について説明していこうと思います。
3-1. ビットコインの半減期
半減期とは、マイニングによる報酬が半減するタイミングのことを指します。
最初50ビットコインだったマイニング報酬は、2012年の最初の半減期で25ビットコインに、2016年の半減期で12.5ビットコインへと減りました。
半減期はおよそ4年に1度訪れるので、2020年はちょうど半減期の年となります。
半減期が訪れると、新規発行枚数、すなわち供給量が減少するために需要が上がり、価格は上昇するといわれています。
ただし、実際には半減期は事前にタイミングがわかっているため、半減期の相当前から上昇が織り込まれており、半減期が訪れたタイミングでもほとんど値動きがないということもよくあります。
しかし、それでもビットコインの半減期は非常に大きなイベントのひとつですので、大きな価格変動のトリガーとなる可能性も十分にあるでしょう。
3-2. 大手企業の仮想通貨市場への参入
ここからは、2020年内に起こるとは限りませんが、関連する突然のニュースなどによりビットコイン価格に大きな影響を与えうるものについて解説します。
そのようなニュースのうちのひとつが、大手企業が仮想通貨市場に参入するというものです。
仮想通貨技術は将来性を多くの人に評価されている技術であり、現在もさまざまな企業が仮想通貨業界に参入してきています。
例えば、最近ではFacebookの仮想通貨プロジェクトである「Libra」が話題となりました。
Facebookのような大手企業の参入は仮想通貨業界を活性化させるプラスの要因になりえる一方、Libraがビットコインにとってかわることを懸念した売りが発生するというマイナスの要因にもなり得ます。
仮想通貨市場の反応はその時々によりさまざまであり、なかなか予測することは難しいですが、仮想通貨関連のニュースは常日頃よりキャッチしておくに越したことはないでしょう。
3-3. 技術的な発展
仮想通貨の技術は今も日々進歩しており、新たな技術が一般に利用可能になれば仮想通貨価格にも大きな影響を及ぼします。
例えば、ライトニングネットワークという技術は現在も開発が進んでおり、今後が期待されています。
ライトニングネットワーク:仮想通貨を送金する際に何かしらの中継点を経由する場合、中継点を含めた送金の取引を簡略化して記録することができる技術。少額決済や決済速度の向上につながる。
もし今後ライトニングネットワークをはじめとする技術がさまざまな仮想通貨に導入されれば、仮想通貨は今よりももっと実用性のある決済手段となります。すると仮想通貨の将来的価値に期待する投資家が増え、買いを入れることが予想されます。
よって、このような仮想通貨関連技術の向上はビットコインをはじめとする仮想通貨の価格に大きな影響を及ぼすものといえます。
3-4. 株価との相関性
最後に、株価との相関性について解説します。
一般的に、ビットコイン価格は金(ゴールド)価格と同じように株価と逆相関を示すといわれています。(下図黄線:金価格 青線:ダウ平均株価 いずれも月足。)
【出所:TradingView】
すなわち、株価が下がればビットコイン価格は上がり、株価が上がればビットコイン価格は下がる傾向にあります。これは、経済が低迷し株価が下がった際に、株式よりも経済の悪化の影響を受けづらい金融商品に資金を逃がそうとする投資家が多数いるためです。(下図赤線:BTC/USD 青線:ダウ平均株価 いずれも4時間足。)
【出所:TradingView】
しかし実際には、ビットコインがバブルともいえる高騰を見せた2017年末は日経平均株価も大きく上昇しており、約24,000円という高値をつけるに至りました。
また、2020年2月現在においても株価は高騰しており、日経平均株価は2007年のリーマンショックから現在に至るまで上昇を続けています。
アメリカのNYダウ株価指数も史上最高値圏に位置し、非常に強く推移しています。株価と逆相関があるといわれているビットコイン価格ですが、現在は特に下落するわけでもなく、むしろ力強く推移しています。
以上のように、一般的には株価とビットコイン価格は逆相関を示すといわれているのですが、必ずしも逆方向に動くとは限りません。
理由としては、そもそも世界的に投資資金が余っていることが考えられます。上昇する株式相場や仮想通貨相場を見て、さらなる上昇を見込んで買いの判断に至る投資家が多いのでしょう。
株価とビットコイン価格の逆相関は頭の片隅に留めておいて、参考程度にするのがよいかもしれません。
まとめ
今回の記事では、今後のビットコインについてテクニカル的視点、ファンダメンタル的視点から考察をしました。
テクニカル的には大きな動きが期待でき、チャンスの多い相場となるかもしれません。
一方でファンダメンタル的にも半減期という大きなイベントがあるため、こちらも大きなトレンドを形成するトリガーとなる可能性が十分考えられます。
ビットコインへの投資をおこなううえでキーとなることが期待される2020年ですが、投資は焦ったり無茶な資金をつぎ込んだりすると失敗しがちです。
資金管理やリスク管理などを徹底し、無理のない投資をすることが大切ですので、ビットコイン特有の激しい値動きに惑わされず、冷静に取引をおこなっていきましょう。そうすることで、自然と資金も増えていくはずです。
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