
「さぁ!ビットコイン取引を始めよう!」という時、注文フォームに「指値」「成行」といった見慣れない言葉を見つけ、困惑した人も少なくないのではないでしょうか?
注文のやり方を間違えれば、意にそぐわない発注をかけてしまう恐れも!「思ったよりも高い価格でビットコインを購入してしまった……」とスタートダッシュでつまずかないためにも、やり方は把握しておかなければなりません。
この記事では金融庁に登録済みで、全通貨ペアの取引手数料無料キャンペーン(※)を行っているbitbankをフォーカスし、指値注文のやり方を解説してきます。指値の意味やメリット・デメリット、そのほかの注文方法についての解説もしていくので、初心者でも安心して取引をスタートできるようになりますよ!
発注やキャンセル方法が知りたい方は3章からお読みください。それでは指値注文についての解説をスタートしていきましょう!
(コインペディアでは、外資系戦略コンサルタント出身の現役トレーダーによる2020年の相場戦略を公開しています。取引を行うとき「いつポジションを作るべきか」「いつ損切りを行うべきか」判断に迷う方も多々いると思いますが、そのような方にむけて現役トレーダーの考え方を解説しています。)
(※)2018年4月3日時点の情報です。
目次
1. 購入や売却価格を指定する「指値(さしね)注文」
指値とは価格と数量を指定する注文方法。株やFXはもちろん、ビットコインをはじめとする仮想通貨の取引でも使われる注文方法です。値段を指して注文するので「指値」といわれています。指値注文の特徴は、以下の表をご覧ください。
購入 |
指定した価格より安くなったら購入 |
売却 |
指定した価格より高くなったら売却 |
つまり、指値注文は「この価格でこの数量が買い(売り)たい」という意思表示になります。希望した値段とマッチした注文があれば、自動的に取引が成立。指定した数量になるまで実行されます。
2. 指値注文のメリット・デメリット
指値注文にあるメリット・デメリットを把握して、場面に応じた上手な取引を行いましょう!
【メリット】希望価格でビットコインを買える
指値注文では指定した価格より安い売り注文が出ると取引が成立。アナタの希望価格でビットコインを買えるでしょう。指定した価格より高い購入金額になることはありません。
指値注文は取引所でのみ行える注文方法。販売所ではできません。タイミングがよければ、販売所よりも10%ほど安い価格でビットコインが買えることもあるようです。価格重視の人にあった注文方法といえるのではないでしょうか。
【デメリット】すぐに取引が成立しないケースも
取引所では買い手と売り手の条件がマッチングしなければ、取引が成立しません。そのため相場の流れを読み間違えた価格で発注すると、なかなか約定しないケースも。売買チャンスを逃す恐れがあります。指値注文で早めに取引を成立させたい時は、流れを読みマッチングしやすい価格を提示しなければなりません。初心者にはハードルが高く感じるかもしれませんね。
一方で、あえて相場から離れた価格で指値注文を出しておく戦略も。取引はすぐに成立しませんが、価格の暴落が起きた時の買いチャンスを逃しません。2018年2月、某取引所のみビットコイン価格が暴落する出来事がありました。全体の相場では100万円を超える価格をつけていたにも関わらず、その取引所では一時的に60万円台まで下がったのです。この時、数ヵ月前に出した指値注文が約定し、安くビットコインを買えたという人も。あえて相場と離れた価格で指値注文を出しておく投資戦略の成功例です。
早めに取引を成立させたい時は、流れを読みマッチングしやすい価格で発注。すぐに取引を成立させなくてもよい時は、買いチャンスに備えて相場と離れた価格で発注――というように指値注文を使い分けると、より自分の希望に近い取引を行えるのではないでしょうか。
3. 実際にやってみよう!bitbankの指値注文のやり方
今回は2018年4月3日現在、全通貨ペアの取引手数料無料キャンペーンを行っているbitbankで指値注文をしてみました!この記事をスマートフォンで見ている人は、パソコンの画面と見比べながら読み進めてみてください。
3-1. トレード画面には「チャート」「取引板」「注文板」がある
bitbankにログインすると上の画像のようなページが表示されます。画面左のチャートで現在の価格状況、右隣の数字が羅列している箇所で買い注文と売り注文の様子をチェック。画面右の注文板で発注をします。bitbank以外の取引所でもトレード画面はほとんど変わりません。画像のようにチャート、取引板、注文板があるでしょう。
ビットコインの売買は、チャートと取引板(気配値)をチェックし、注文板(注文フォーム)に条件を入力することで行えます。
3-2. 注文板から発注してみよう!
指値注文は注文板から行います。
まずは指値と買いを選択します。……①②
次に希望の購入価格と、欲しいビットコインの数量を入力します。……③④
③④を入力すると、予想購入金額が表示されます。自身が想定した金額と相違ないか確認しましょう。また価格や数量の桁を間違えると、意図していない取引になる可能性があります。発注をかける前にしっかりとチェックしてください。
内容に間違いがないか確認して注文ボタンを押し発注をします。……⑤
簡単ですよね。
3-3. 発注価格は「取引板」を参考に
入力する希望価格は、取引板を参考にしましょう。取引板では上部が売り板、下部が買い板、中央の緑で記されている数値は現在のビットコイン価格です。
指値注文では流れを読み「このくらいの価格なら買えるだろう」といった価格を自分で見つけなければなりません。かけ離れた価格で指すと、なかなか取引が成立しない場合もあります。
しかし慣れないうちはどれくらいの金額を入力してよいのかわからないですよね。そんな時はしばらく取引板の様子をながめ、どれくらい値動きがあるかチェックしましょう。「このくらいの価格を行ったり来たりしているな」「このペースで下がっているなら、もうすぐこの価格になりそう」というように、感覚を掴めるかもしれません。
3-4.「注文一覧」「取引履歴」から注文状況を確認
注文状況の確認はチャートの下で行えます。注文一覧に発注した内容が表示されていれば、まだ約定していない状態。約定した取引は下の画像のように取引一覧に表示されます。
取引履歴に注文内容が表示されていれば、希望価格でビットコインを買えたということ。マイページで資産を確認してみましょう。
3-5. 指値のキャンセルは「注文一覧」から
指値注文のキャンセルは、チャートの下にある注文一覧から行えます。
注文一覧には約定していない注文が表示されています。取り消したい場合は、注文内容の右側にある赤いキャンセルボタンをクリックしましょう。キャンセルの実行を確認するウィンドウは出ないので、クリックミスがないように注意が必要です。
3-6. 指値注文ができる全8種の通貨ペア
bitbankでは6種のコインが指値注文できます。通貨ペアは以下の8通り。
- BTC/JPY
- XRP/JPY
- LTC/BTC
- ETH/BTC
- MONA/JPY
- MONA/BTC
- BCC/JPY
- BCC/BTC
それぞれの通貨コードは以下の表を参考にしてください。
JPY |
日本円 |
BTC |
ビットコイン |
XRP |
XRP(通称:リップル) |
LTC |
ライトコイン |
ETH |
イーサリアム |
MONA |
モナコイン |
BCC |
ビットコインキャッシュ |
指値注文ができるペアは、各取引所によって異なります。自分が取引したいコインは指値注文ができるか、取引所選びの参考にしてみてもよいのではないでしょうか。
4. 指値以外にできる注文方法は「成行」「逆指値」
取引所によっては指値注文のほかにも、「成行」や「逆指値」といった注文方法があります。
■数量のみを指定する成行(なりゆき)注文
成行は指値と並ぶ、取引所で主流の注文方法。ビットコインの数量のみを指定し発注します。成行注文では、市場に出ている一番安い売り注文から順に取引が成立。発注した量になるまで自動的に約定していきます。メリットはすぐに取引が成立するところ。相場の流れを読む必要がないので、初心者でも確実に取引を行えるでしょう。
一方のデメリットは、取引が完了するまで購入価格がわからないという点。安い順でマッチングされますが、指定した数量に届くころには想定よりも高い価格になっているかもしれません。また購入価格にバラつきが出るので、税金の計算をする手間が増えるといった点もデメリットのひとつ。少量ずつ注文すれば想定した価格と大きく離れることもなく、購入価格のバラつきも抑えられます。成行注文をする時は大量発注を避けましょう。
■損失を生むリスクを減らせる逆指値(ぎゃくさしね)注文
逆指値には、名前の通り指値と反対の性質があります。下の表で逆指値注文と指値注文の特徴を比較しました。
|
購入 |
売却 |
逆指値注文 |
指定した金額より高くなったら購入 |
指定した金額より安くなったら売却 |
指値注文 |
指定した金額より安くなったら購入 |
指定した金額より高くなったら売却 |
逆指値を使った売却では、大きな損失を生むリスクを減らせます。仕事や外出中などチャートから目を離している時に価格が暴落しても、早い段階で損切りできるでしょう。
また逆指値を使った購入では、価格が上がってきているコインを早い段階で買うことができるというメリットもあります。上がりきった後に購入しても、大きな利益につながりませんよね。トレンドを見逃したくない人にオススメ。指値と逆指値を上手く組み合わせれば、自分の希望に近い取引が行えそうですね。
逆指値注文は取引所によってできないところもあります。詳しくはこちらの記事をお読みください。
まとめ
この記事で紹介した内容をまとめました。
- 指値注文は指定した価格より安くなったら自動的に購入し、指定した価格より高くなったら自動的に売却できる注文方法
- ビットコインも指値注文で売買できる
- 指値注文では、希望価格に近い値段で購入または売却ができる
- マッチした条件がなければ、なかなか取引が成立しないこともある
- 指値注文以外にも、成行注文や逆指値注文といった発注方法がある
販売所よりも安く、希望価格でビットコインを買える可能性が高い指値注文。興味が沸いた方もいるのではないでしょうか?ビットコインはさまざまな注文方法で買うことができます。満足のいく売買ができるよう、それぞれの注文方法を活かしてくださいね!