
目次
0.本文に入る前に【ビットコインの価値と価格】
2020年1月8日に、localbitcoinsという取引所で、1 ビットコインが11億IRR(イラン・リヤル)で取引されていました。日本円に換算すると、約370万円。 ちなみに同時期に日本では1ビットコイン=約90万円。実に4倍の開きがあります。
本件からも、ビットコインの本質的な「価値」「価格」とは何なのかを、改めて考えていく必要があると感じます。そのために、投資家はビットコインの本質的な仕組みを理解することが不可欠でしょう。
今回の記事では、ビットコインの仕組み/革新的な技術を、イラストでわかりやすく解説していきます。
1. ビットコインの仕組み【全体図】
この項目では、ビットコインの全体的な仕組みを、わかりやすくざっくり確認していきましょう。
ビットコインの仕組みは大きく分けて、「保管」「送金」「記録」「新規発行」の4つに分けることができます。
仕組みその①「保管」
ビットコインは、アドレスという口座番号のようなもので保管されています。
正確にいうと、どのアドレスにどれくらいの量のビットコインがあるのか、ネットワーク上で記録されています。
仕組みその②「送金」
ビットコインは、保管しているアドレスから違うアドレスへ送金を行うことができます。
送金時には、手数料をネットワークに支払う必要があります。
仕組みその③「記録」
送金のやり取りは、ブロックチェーンという帳簿のようなものに記録されます。
ブロックチェーンには、誰が誰に対して、どれくらいの量のビットコインを送ったかなど、詳しい情報が記録されています。
仕組みその④「発行」
記録をつけた人に対して、新しいビットコインが報酬として発行されます。
発行数には上限があり、それに達した場合は、手数料が記録をつけた人へ報酬として付与されます。
2. ビットコインの仕組み【詳細編】
ここからは、1章で紹介した4つの仕組みを、さらに詳しく確認していきます。
2-1. ビットコインを「保管」する仕組み
アドレスにビットコインは保管される
アドレスは銀行口座のような存在で、それぞれに英数字で26〜35文字の番号が付与されています。
アドレスの例:15szQ2BfTqRbNQJ2a6Fxqjj5p4RQ1EeGu7
どのアドレスにどれくらいの量のビットコインがあるのか、ネットワーク上に記録されています。
アドレスを作る元が公開鍵
アドレスの作成は公開鍵という鍵の情報を元にして行われます。しかし複雑な計算で作成しているため、アドレスの情報から公開鍵を導き出すことはできません。
公開鍵はネットワーク上に公開されるもので、送金の正しさを検証するために利用される情報です。
必要な情報をひとまとめにしたのがウォレット
ウォレットは、アドレスや公開鍵など、ビットコインの保管に必要な機能や情報をひとまとめにしたものです。アプリやインターネットサービスなどを使って作成できます。
ウォレットを使えば、自分のアドレスにどのくらいのビットコインが入っているのかすぐにわかりますし、署名などの技術に詳しくなくてもビットコインの送金ができます。
デジタルなお財布と考えるとわかりやすいでしょう。
一般的に、ビットコインは取引所で購入します。この場合、購入したビットコインは、取引所が持っているアドレスを使い保管されています。
2-2. ビットコインを「送金」する仕組み
送金先のアドレスを指定する
アドレスに保管されているビットコインは、違うアドレスへ送金できます。
送金のときはメールを送るのと似た要領で、送り先のアドレスを指定します。
送り先アドレスは文字列のほかQRコードでも表示されるので、送金先アドレスの指定はリーダーで読み取るだけで完了します。
送金するには秘密鍵が必要
秘密鍵は銀行口座からお金を降ろす暗証番号のような存在で、アドレスからビットコインを送金する際の署名で利用します。
アドレスの所有者しか知りえない情報のため、「秘密鍵の所有者=アドレスの所有者」といえるでしょう。
また秘密鍵は公開鍵とセットで作成され、公開鍵を使って署名が正しいかどうか(送金が正しいものなのか)を確認・承認します。
マイニングによって送金は承認される
送金の承認作業は、マイナーと呼ばれる人たちが行います。この承認作業が「マイニング」です。
マイニングでは公開鍵の情報を使い、取引の正当性を検証します。
ビットコインのハッキングのほとんどは、秘密鍵の情報を盗まれてしまい、不正に送金されることが原因となっています。
こうしたハッキングの被害を防ぐためにも、秘密鍵の情報は安全に保管する必要があります。
参考:仮想通貨の流出はなぜ起こる? 被害総額ランキング1位は日本の取引所
送金データ=トランザクション
送金の情報をまとめたデータのことを、トランザクションと呼びます。
トランザクションの中には、以下の情報が入っています。
- どこからどこへ送金が行われたのか
- いくら送金されたのか
- 秘密鍵の署名の情報 など
2-3. ビットコインの動きを「記録」する仕組み
ブロックチェーンは記録台帳
ブロックチェーンは帳簿のようなもので、トランザクションを記録したブロックが過去から現在に至るまでの1本の鎖のように繋がっています。
ブロックの中にはトランザクションのほかに、前のブロックとの整合性を保つために必要な「ハッシュ」や「ナンス」という情報が組み込まれています。
過去のブロックとの整合性が取れないと記録ができない仕組みとなっているため、改ざんへの耐性が高く、情報の信頼性も高いといわれています。
送金記録はマイニングによってブロックチェーンに記録される
送金の情報は、マイニングによってブロックチェーンへ記録されます。
記録時には高性能のパソコンを使い、「ハッシュ関数」と呼ばれる関数の計算をして、前のブロックとつなげるために必要な「ナンス」という答えを導き出します。
この「ナンス」を最も早く導き出した人が、ブロックチェーンへ記録をつけることができます。
ブロックチェーンの記録はみんなで共有している|P2P(ピアツーピア)
送金の情報を記録したブロックチェーンは、マイニングに参加しているすべてのパソコンで共有されています。この仕組みをP2P(ピアツーピア)と言います。
P2Pでブロックチェーンを使うことで、中央管理者がいない状態でも個々のパソコンを信頼し合うことができます。
2-4. ビットコインを「発行」する仕組み
新規発行はマイニングの報酬で
ビットコインが新規発行されるのは、原則マイニング(送金の承認)の報酬としてのみです。
ブロックチェーンに新しいブロックをつなげることに成功したマイナーに、決まった量のビットコインが自動的に支払われます。
総発行数にあたる約2,100万BTCまで発行された後は、手数料がマイニング報酬として付与されます。
報酬は少しずつ減っていく(半減期)
半減期はマイニングで受け取れるビットコインの報酬が、半分になるタイミングのことです。
次回の半減期は2020年頃と予想されています。
ハッシュレートはビットコインのマイニングにおける、ネットワーク全体の計算力を示しています。一般的には、高ければ高いほどマイニングが難しくなり、低ければ低いほどマイニングが容易になります。
参考:ビットコイン(BTC)のハッシュレートとは? 価格への影響も解説
3. ビットコインの将来性
ここからは、ビットコインにはどのような将来性があるのか確認していきたいと思います。
自治体でもブロックチェーン技術を導入
韓国のソウル市やサムスン電子など、ブロックチェーン技術を採用する企業や自治体が増加しています。
ブロックチェーンが普及することで、ビットコインの採用事例も増える可能性があるため、将来性にとってはプラス要因といえるでしょう。
コインテレグラフ|韓国ソウル、住民登録証にブロックチェーン技術導入へ
コインテレグラフ|サムスンとカカオがタッグか ブロックチェーン「クレイントン」を活用したスマホ投入へ=WSJ
国内でも経済産業省主催のハッカソン(プロジェクト開発コンテスト)が実施されるなど、今後の活用に期待が集まっています。
経済産業省|ブロックチェーンハッカソン2019を開催しました
インフレ対策として
ビットコインは、インフレ対策として購入する人も増えています。
実際に、法定通貨が記録的なインフレを起こしているアルゼンチンやベネズエラなどでは、ビットコインの取引量が増加しています。
コインテレグラフ|仮想通貨ビットコイン、アルゼンチンで過去最高を更新 ペソ暴落の中 避難通貨として機能か
コインテレグラフ|ハイパーインフレのベネズエラ、仮想通貨ビットコインの取引量が過去最高
4. ビットコインは取引所で購入できる
ビットコインは、国内の取引所で購入することができます。
その中でもbitbank(ビットバンク)は、国内No.1の取引量で安定した売買が可能なほか、取引手数料も国内取引所で最も安くなっています。
まとめ
以上、ビットコインの仕組みについて解説してきました。あらためて、今回の内容をまとめておきましょう。
- ビットコインの保管や送金は、公開鍵から作成したアドレスを使って行う
- マイニングによって取引は承認され、マイナーは報酬を受け取ることができる
- 承認された取引はブロックチェーンに記録され、改ざんされにくい情報となる
- ブロックチェーンの採用事例増加や価値保存など、将来性に期待が持てる要素がある
ビットコイン の仕組みは多くの仮想通貨のベースとなっており、重要な存在です。
みなさんも、今後の動向にぜひ注目してみてくださいね。
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