
ビットコインには、他の投資にはないメリットやデメリットがあります。
これらを理解することは、ビットコイン投資で利益を効率的に出し、損失を小さくするためにも重要なポイントになります。
今回の記事では、ビットコインの他の投資にはないメリットやデメリットを解説していきます。
1. ビットコインのメリット
この項目では、他の投資にはないビットコインのメリットを確認していきたいと思います。
少額から始められる
一般的に、株取引などを行う場合には数万円から数十万円の資金が必要です。しかしビットコインは利用する取引所によっても異なりますが、数百円ほどの少額から始めることもできます。
たとえば、国内取引所のCoincheckであれば500円から購入することが可能です。
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企業の倒産に左右されない
たとえば、株であれば発行元の企業が倒産することで無価値になってしまうリスクがあります。しかしビットコインは企業の倒産に左右されません。
ビットコインは発行をすべてプログラムで行っており、運営に関する意思決定もコミュニティ全体で行っているため、企業の倒産などで無価値になるということはないのです。
市場がまだ小さい
仮想通貨市場は他の金融市場と比較して規模が小さく、成長途上にあるという見方もできます。
たとえば、ニューヨーク証券取引所の株式市場の時価総額は、2019年時点で20兆ドルを超えています。
これに対して、仮想通貨の市場の時価総額は2019年12月時点で約1,960億ドルであり、1つの証券取引所の株式市場の100分の1程度の時価総額しかありません。
(参考)野村資本市場研究所|市場の各種推移《株式市場》(PDF)
短時間で大きな利益になる可能性がある
ビットコインはほかの金融投資よりボラティリティ(価格変動)が大きいため、うまくタイミングをつかむことができれば、短時間でも大きな利益を出せる可能性があります。
たとえば、米ドルであれば10%〜20%ほどの価格変動が起こるには、一般的に1年やそれ以上の長い期間がかかります。
これに対してビットコインでは、10%や20%の価格変動が数日の間に発生することもあります。
ただしボラティリティの大きさは、損失が大きくなりやすいというリスクでもあるので慎重な取引が必要です。
2. ビットコインのデメリット・リスク
ここからは、他の投資にはないビットコインのデメリット・リスクを紹介していきます。
暴落で大損する可能性がある
ビットコインは市場が未成熟なためサーキットブレーカー(暴落時に取引を止める仕組み)などの制度がなく、他の金融資産に比べて暴落幅が大きくなりやすいというリスクがあります。
実際に過去にも、2017年末から2018年末にかけて、約19,000ドルから約4,000ドルまで大幅に暴落しています。

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ハッキングで資産を失うリスク
ビットコインには、取引所がハッキングされることで資産を失うリスクがあります。
国内でも複数の取引所がハッキングの被害に遭っており、2018年のコインチェックへのハッキングでは580億円相当の仮想通貨が流出してしまいました。
管理者がいないため問い合わせができない
ビット コインには中央管理者がいないため、トラブルが起こっても問い合わせで解決することができません。
たとえばビットコインを間違った宛先に送金してしまっても、誰も返金対応をしてくれません。
もちろん取引所に登録している場合に、サービスの使い方などを問い合わせることは可能です。
規制によって価格が下落する可能性
ビットコインは規制によって価格が下落する可能性があります。
現在は各国で規制をどのように行うか模索している状態です。仮に厳しい規制が発生した場合、ビットコイン価格も大きく下落する可能性が考えられます。
2018年の暴落に関して、中国の規制強化が噂されたことが影響した可能性があると指摘する意見も出ています。
3. ビットコイン取引で利益を出すコツ
ここからは、ビットコイン取引で利益を出すコツを確認していきます。
積立でリスクを抑える
積立投資でリスクを抑えることも、ビットコイン取引で利益を出すコツといえます。
ビットコインの積立とは、一定期間ごとに決められた金額分のビットコインを購入する投資手法のこと。価格下落時の損失リスクを抑えることができます。
たとえば、1度に10万円分のビットコインを購入する場合と、2回に分けて10万円分のビットコインを購入する場合を比較して考えてみましょう。
1回目のビットコイン購入後、1か月で50%価格が下落してしまったとします。
1回で1万円分のビットコインを購入した方は、50%の下落によって5,000円の損失が出てしまいます。
これに対して、2回に分けてビットコインを購入した方は2,500円の損失となっており、損失を小さくすることができました。
もちろん、今回の例では1か月で価格が下落していますが、価格が上昇していた場合には積立の方が利益は減ることになります。
しかし投資においては損失を小さくすることが長期的に勝つために重要なので、損失リスクを抑えることができる積立は効果的な手法の1つといえるのです。
長期保有で値上がりを待つ
長期保有で値上がりを待つことも、投資方法の1つです。
もちろん、ビットコインが将来的に必ず値上がりする保証はありませんが、今後の市場の成長を見込んで長期間保有する「ガチホ」などの方法があります。
取引形式を使い分ける
ビットコインには、「取引所」と「販売所」の2種類の取引形式が存在します。
取引所 | 販売所 | |
概要 | ユーザー同士が直接仮想通貨の取引を行う | 販売会社が取引相手となり仮想通貨の売買を行う |
メリット | 価格にこだわった注文ができる | 手軽で簡単に取引ができる |
デメリット | 注文方法や扱い方が難しい | 価格が割高になる可能性がある |
向いている人 | 中級者以上 | 初心者 |
一般的には、「取引所」は価格にこだわりたい中級者以上の人に向いており、「販売所」は手軽に取引がしたい初心者に向いています。
自分の取引の熟練度に応じて、取引形式を使い分けることで、利益を出すための効率的な取引が可能です。
4. ビットコイン購入におすすめの取引所
ここからは、ビットコイン購入におすすめの取引所を紹介していきます。
自動積立ができる「コインチェック(Coincheck)」
Coincheckは、ビットコインを毎月定額で自動購入してくれる「Coincheckつみたて」というサービスを提供しています。
ビットコインの価格が高い時には少なく安い時には多く購入できる「ドルコスト平均法」が採用されています。
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取扱い通貨数は国内最多!
取り扱い通貨数は国内最多の11銘柄となっており、ビットコイン以外の仮想通貨を買いたい時にも便利です。
ここ最近でも、ステラルーメン(XLM)という仮想通貨が上場し話題になりました。
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価格にこだわるなら「ビットバンク(bitbank)」
取引所には、販売会社を相手に売買をする「販売所」の形式と、ユーザー同士で取引をする「取引所」の形式があり、bitbankは取引所の形式でビットコインを購入することができます。
取引所形式では自分の希望価格で売買することが可能で、販売所形式の売買よりも割安に購入しやすいというメリットがあります。
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マイナス手数料で取引可能
取引板にない価格で注文を出すMaker(メイカー)注文の場合、手数料-0.02%で利用することができます。
テクニカル分析ツールも豊富で、コストを抑えた取引がしたい方に適した取引所です。
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豊富な取引形式が使える「GMOコイン」
GMOコインはビットコインを含む5つのコインが取引所・販売所の双方で取引できます。
初心者であれば販売所から取引を始めて、慣れてきたら取引所で取引するといった使い分けもできます。
ステラとネムが上場
これまで、取り扱い通貨はビットコインを含む5銘柄でしたが、2019年12月にステラルーメン(XLM)とネム(XEM)が販売所に上場し、販売所では7銘柄が取引可能となりました。
まとめ
以上、ビットコインのメリットとデメリットについて解説してきました。この記事のポイントを、あらためてまとめておきましょう。
- ビットコインは企業の倒産に左右されないことや短時間でも大きな利益を狙えるメリットがある
- ビットコインは規制による暴落リスクやハッキングによる資産の紛失リスクがある
- リスクを抑えた積立投資や取引形式の使い分けなどで安全かつ効率的に利益を狙おう
今回紹介したように、ビットコインには他の投資にはないメリットやデメリットが存在します。これからビットコイン投資を始める人は、その違いを理解したうえで安全な取引ができるよう心がけていきましょう。