【レベル別】仮想通貨メディア運営者がビットコインを勉強した11冊

bitcoin_study_book

ここ数年、名前をよく聞くようになったビットコイン。しかしビットコインの勉強をしたいと思っても、書店には多くの本が並んでいて、どこから手を付けたらいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。

そんな悩めるあなたのために、今回はコインペディア運営委員会の人たちに実際に読んでよかった本を訊いてみました。

レベルや興味に応じてジャンル分けしましたので、本選びの参考にしてみてくださいね。

1. 知識の基礎となるのが本

ウェブメディアであるコインペディアが、あえて本での勉強を薦めるのには理由があります。

1-1. 最新性ならインターネット、正確性なら本

net_or_book

インターネットにも本にも、それぞれのいいところがあります。知識を役立たせるには、それぞれのいいところを知って上手に利用することが必要です。

■わからないと思ったことをすぐに調べられるインターネット

「●●とは?」に対して「●●とは××です」と答がすぐにわかるのがインターネットの便利なところ。最新トピックがすぐに反映されるのも本にはない特徴で、特に価格や事件などの情報はインターネットの最新性は強い武器となります。

しかし情報が速い分、中にはほとんど裏付けがされない噂レベルの情報も。故意に誤った情報を流す人や、悪意はなくても誤った情報が流れてしまうことも少なくありません。仮想通貨はまだ発展途上の分野のため、インターネット上の情報はまさに玉石混合といえます。

もし正確でない知識を鵜呑みにしてしまった場合、資産を失ったり、詐欺などの犯罪に巻き込まれたりする危険もあります。そうならないために必要なのが、情報が正しいのかどうかを判断するための基礎知識。それを身に付けるのが本での勉強です。

■より正確な知識を得られる本

本はインターネットよりも正確性が高いといわれます。これは本の発行にはコストがかかる上、奥付という形で発行者の責任も記載されるため。また間違っていてもすぐに修正することができないので、発行までに著者だけでなく、校閲、編集、監修など多くの人がチェックを行います

しかし最新情報を反映させるのは難しく、昨日起きたニュースに関する説明を知りたいときなどには向いていません。ビットコインは技術や概念に大きな変化はないものの、法律や政治、経済などの状況はここ数年で大きく変わりました。そのため数年前の本がすでに古い情報として役に立たないものになっていることもあります。

古い知識のまま満足していると、投資のチャンスを逃したり、より安全で便利な考え方を取り入れたりすることができません。そうならないように、インターネットで日々、新しい情報に触れることが必要です。

本も正しいとは限らない
前述の内容と矛盾するようですが、本に書いてあるからと言って必ずしも正しいとは限りません。完全な誤りではなくとも、著者や編集者の意図や主観がどうしても少しは入ってしまいます。これはウェブメディアでも同じことなので、例えばあなたがビットコイン投資をしたいと思ったら、ビットコイン投資に批判的な人と推進する人、双方の本(記事)を読むなどして複数の視点を持つようにしましょう。

1-2. 何がわからないかわからない初心者は本を!

本を読むほどしっかり勉強したいわけではないし、と思っている初心者の方に、あえて本をおすすめします。それは、本を読めば一通りのことがわかるから。

何が知りたいかわかっていればネットで検索をかければいいのですが、何がわからないかもわからないときはそもそも検索できません。本なら初心者向けを一冊読めば概要がつかめます。

分厚い本を読む必要はありません。本を読んでわからないところがあればインターネットで調べれば良いのです。次の章では初心者向けの本も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

2. コインペディア編集部の中の人が勉強した本10選

コインペディア編集部には、編集部に入って初めて仮想通貨(暗号通貨*1)をしっかり勉強した人も多くいます。エンジニアはもちろん、非技術系のライターも含め、実際に勉強するときに読んだ本をおすすめポイントとともに紹介します。

*1)2018年12月の仮想通貨交換業等研究会による報告書において、呼び名を「暗号資産」とする内容が取りまとめられました(参考|「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第11回)議事次第

2-1. 【初級者向け】非技術系ライターが最初に読んだ本

そもそもビットコインって何?」というところから解説してほしい人向けの本を集めました。

「知識ゼロからのビットコイン・仮想通貨入門」著:廣末紀之

非技術系のライターが全員必ず読む一冊。実際に執筆を始めてからも読み戻すことが多く「初心者向けにどう説明したらわかりやすいか」の参考にしている本でもあります。

発行が2018年1月なので今後の生活がどう変わるかという部分はやや状況が変わっていますが、どういう仕組みで既存のお金と何が違うのかという概要を知るにはおすすめです。

icon_woman1
ライター・O

図説が多く、複雑な概念を具体的にイメージできたのでわかりやすかったです。仮想通貨元年と呼ばれた2017年のトピックを把握したい人におすすめ。

「マンガでわかるビットコインと仮想通貨」監修:三原弘之

ブロックチェーンや未来のお金などを、マンガと文章で紹介。取引所ビットバンクの最高執行責任者(COO)であり本書の著者・三原氏を始め、個人投資家・立野氏、ビットコインエヴァンジェリスト・大石氏、ウェブメディアBTCNの編集長・山崎氏など第一線で活躍する方が、キャラクターとして登場します。

文章での解説ページもありますが、マンガだけでも概要をつかむことができるので、文章を読むのが苦手な人にもおすすめです。

「決定版!ビットコインとブロックチェーン」著:岡田仁志

ビットコインの技術と、その技術がもたらす社会的な意義に触れた一冊。著者の岡田氏は電子商取引を専門分野とする研究者です。

難解な用語を使用せず、プログラムの知識がなくてもビットコインの仕組みが理解しやすいため、amazonレビューでも4.4という高い評価を得ています。

icon_man1
コンプライアンス担当・N

ビットコインとブロックチェーンの仕組みとはどういう概念なのかというところから、段階を踏んで説明するので腑に落ちやすいです。図と日本語で丁寧にかみ砕いて説明をしています。
ビットコインとブロックチェーンはどういうもので、どのような仕組みで動いているかを知りたい初心者向けかと思います。

2-2. エンジニアじゃないけど仕組みが知りたい!

ライター陣がもう少し詳しく知りたいと思ったときに読んだ本を紹介。

「できるビットコイン入門 話題の仮想通貨の仕組みから使い方までよく分かる本 (できるシリーズ)」著:ビットバンク株式会社

公開鍵暗号や51%攻撃、コンセンサスアルゴリズムなどビットコインに使われている技術について、それぞれ見開き2~4ページ程度で解説。イラストが多く、非エンジニアの方や、技術に苦手意識がある方でも理解しやすくなっています。

取引所での売買の仕方や店舗決済の方法も書かれているので、実際に使ってみたい人にも役立つのではないでしょうか。

icon_woman2
ライター・N

より理解を深めたくて読んだ本です。実際のトレード方法や送金方法が写真付きで掲載されているので、取引目的で仮想通貨の知識をつけたい人向けに感じました。

「暗号技術入門 第3版」著:結城 浩

2008年の刊行以来、版を重ねている一冊。ハイブリッド暗号やデジタル署名、SSLなど、ビットコインに限らず暗号化技術全般を扱っており、セキュリティマネジメント試験の教材として読む人もいるようです。

初心者にはやや難解ですが、数学系の読み物を多く執筆している著者らしい柔らかい文章となっているため、詳しく知りたいという人は挑戦してみてもよいのではないでしょうか。

icon_woman1
ライター・N

読みづらそうな見た目でしたが、読んでみるとわかりやすくて面白みを感じました。ハッシュ関数など仮想通貨で使われている暗号技術やビットコインに関する情報が載っています。暗号技術を知りたい人は読むべき本だと思います。

「ビットコインはどのようにして動いているのか? ビザンチン将軍問題、ハッシュ関数、ブロックチェーン、PoWプロトコル」著:大石哲之

ビットコインエヴァンジェリストとして活動している大石哲之氏の著書。ビットコインに関わる技術や概念を平易な言葉と身近な例えで解説しています。

技術書ではなく読み物に近く、数式は出てきません。数学やコンピュータサイエンスが苦手な人でも理解しやすい一冊ではないでしょうか。

icon_man2
ブロックチェーンエンジニア・M

最初に読んだ本です。簡単な文章にして説明しているところがわかりやすい! いけがみあきら系かな。ビットコインってどういう仕組みなんだろ?ぐらいの入門者にちょうどよろしいかと。

2-3. エンジニアが技術を勉強した本

エンジニアはとてもたくさん本を読みます。その中でも、ひときわ多くの人が読んでいた1冊を紹介します。

「ビットコインとブロックチェーンMasteringBitcoin」著:アンドレアス・M・アントノプロス

ビットコインに関する古典ともいえる本。コインペディアに関わるエンジニアに訊いたところ、全員が読んでいました

ビットコインがどのような仕組みで動いているのかを深く広く網羅できる一冊です。専門用語が多く、それなりの基礎知識を持つ読者を想定しているので、無料版などで内容を確認してからの購入がおすすめです。

icon_man2
ソフトウェアエンジニア・Y

技術は特に情報の鮮度が大事なので最新情報はネットで拾いますが、基礎となる仕組みはこの本で網羅できました。

2-4. 自腹で投資するときに読んだ本

価格変動の激しい仮想通貨の記事を書くにあたり、コインペディア編集部でも勉強を兼ねて投資している人は少なくありません。ビットコインというと一攫千金のイメージもありますが、投資初心者の人はビットコインに限らず投資の基礎から学習することをおすすめします。

「マンガでわかるビットコイン&仮想通貨投資の基本」監修:三原弘之、立野新治

仮想通貨投資をする3人の女性を主人公にした漫画。「有名人の情報に安易に従ってしまう」「利確ができない」などの“投資あるある”に仮想通貨業界の著名人3人がアドバイスする形で進んでいきます。

平易な解説ながら、基本的なチャートの読み方からビットコインならではのセキュリティの必要性、レバレッジ取引の心構えまでカバー範囲は広め。投資自体が初めての人だけでなく、仮想通貨投資が初めての人にもおすすめです。

icon_woman2
ライター・I

使っている取引所に高性能なチャートがあるので、せっかくだからちょっとは理解して見られるようになりたいなと。基礎的な内容ですが、見方を知っているとチャートの動きがおもしろくなりました。

「先物市場のテクニカル分析」著:ジョン J.マーフィー

1990年の初版から36刷を数えるロングセラー本。先物市場の、と銘打たれていますが、現物取引にも有効な知識が多く、投資に本格参入する際の入門書として読む人も多いようです。

先物市場のテクニカル分析(Amazon)

2-5. ビットコインの未来はどうなる? 教養、ビジネス系

すごい技術! 新しい概念! そんなビットコインがこれからどうなるのか。経済学や法律、ビジネスなど様々な視点でとらえることができます。

「ブロックチェーンビジネスとICOのファジビリティスタディ」著:笠原 匡隆 

ビジネスとしてブロックチェーンを扱う場合の、指南書的な一冊。著者の小笠原氏は弁護士であり、法務分野での注意点が充実しています。法律面でも変化の激しい仮想通貨なので、これから起業したいという方には参考になるかもしれません。

ブロックチェーンビジネスとICOのファジビリティスタディ(Amazon)

「お金2.0 新しい経済と生き方」著:佐藤航陽

数々の書店で期間売り上げ1位を獲得した本著。2017年末の発売からテレビでも多く取り上げられました。

仮想通貨だけでなく、FinTechシェアリングエコノミーなど経済全体を俯瞰で解説しています。その上で私たちの生活にどのように影響していくのかというところに落とし込んでいるので、とっつきにくいと思っていた新しい概念も、ぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。

amazonビジネス書大賞2018において審査員特別賞を受賞しました。参考:amazonビジネス書大賞2018

まとめ

知りたいことやレベルに応じて11冊の本を紹介しました。読んでみたいと思う本は見つかったでしょうか?

仮想通貨は法の規制や決済の導入など、毎日様々なニュースが出て状況が変わっていきますが、基本となる技術やセキュリティなど、ビットコインそのものの考え方は変わりません。本で正しい知識を身に付けることで、ニュースにただ驚くだけでなく、それが正しいのか、あるいは自分は何をすればいいのかがわかるようになるはずです。