
ビットコインキャッシュのマイニングに興味がありますか?
ビットコインキャッシュは2020年4月8日に半減期を迎え、マイニング報酬が半減しました。
報酬の半減でマイニングから撤退する人もいる一方、マイナーが減ることでマイニングに成功する確率も上がります。
目次
1. ビットコインキャッシュのマイニング方法は?
ビットコインキャッシュは、ビットコインからハードフォークして生まれた仮想通貨(暗号資産)で、ブロックのサイズとSegwit対応有無以外はビットコインとほぼ同じしくみになっています。
そのため、マイニングに使うハードウェアは同じものを流用することができるのです。
ただしマイニングには3つの方法がありますので、自分に合った方法を採るようにしましょう。
1-1. マイニングの方法は3つ!
ビットコインキャッシュのコンセンサスアルゴリズムは、ビットコインと同じPoW(Proof of Work)です。
コンセンサスアルゴリズムというのは、取引が正しいことを関係者が同意するためのしくみのことで、このしくみが同じ仮想通貨は同じ方法でマイニングを行うことができます。
コンセンサスアルゴリズムやPoWについては以下の記事で詳しく説明しています。
▶【基礎知識】コンセンサスアルゴリズムとは? イラスト付きで解説
▶プルーフオブワーク(PoW)とは? 仕組み・メリットなどの解説
PoWのマイニングは、莫大な回数の計算を行って答えを探し出す作業ですので、コンピュータの計算能力があればあるほど成功する確率が上がります。そのため、ビットコインキャッシュのマイニングを行うには高性能なコンピュータが必要になってくるわけです。
ただ個人で行う場合には投資できる金額にも限度がありますので、マイニングに成功するかどうかは分かりません。
そこで今では1人で頑張ってマイニングする方法も含めて、以下の3種類のマイニング方法が実施されています。
方法 | 初期投資 | 成功率 | 報酬* | 説明 |
ソロマイニング | 高 | 低 | 高 | 一人で機材を準備して実施する |
プールマイニング | 中 | 中 | 中 | 複数の機材の計算能力を持ち寄って実施する |
クラウドマイニング | 低 | 中 | 低 | 機材や維持のための資金を募って実施する |
*:マイニング成功時の報酬
ソロマイニング
一人で機材を準備して運用していくマイニング方法です。機材の設定から管理までのすべてを行うためスキルや知識なども必要になりますが、それほど難しいものではありません。
それよりも初期投資と維持費がかかることと、マイニングの成功率の低さから儲けられない可能性のある点が問題でしょう。
ソロマイニングの一種GPUマイニングについて説明している記事がありますので、参考にしてください。
▶GPUマイニングの方法|最適なグラボの選び方&効率アップのための注意点
プールマイニング
個人が持っているマイニングの計算能力を持ち寄ってマイニングプールというグループを作り、1つのコンピュータのように見せかけることでマイニングの成功率を上げる方法です。
計算能力の合計はとても大きくなりますのでマイニングに成功することが多くなりますが、報酬は参加者内で分配されますので多くはありません。
また、提供する計算能力に応じた金額になりますので、機材への初期投資もある程度必要になるでしょう。
プールマイニングについてのもっと詳しい説明は、以下の記事を参考にしてください。
▶マイニングプールのおすすめ3選! 利益を出すための選び方とやり方
クラウドマイニング
マイニングを行っている企業や団体に投資してマイニング報酬の一部を分配してもらう方法です。自分で機材を準備したり管理したりする必要がないため手軽ですが、その分報酬も小さく投資に見合った分配が得られるかどうかは未知数です。
なかには、資金だけ集めて分配のないところやなにもせず失踪する詐欺のようなサイトもありますので、事前調査を十分に行うようにしましょう。
1-2. ビットコインキャッシュでマイニングするメリット
マイニングのもっとも大きな利点は、コンピュータを動かしているだけで仮想通貨を得られる不労所得でしょう。
また、マイニングは仮想通貨の取引を承認するというセキュリティの要の作業ですので、仮想通貨の運営に関与しているという満足感が得られるかも知れません。
ビットコインキャッシュのマイニングで得られるメリットはそれ以外にもありますので紹介しましょう。
伸びしろがある
ビットコインキャッシュの価格は2020年5月時点で28,000円程度と、ビットコインの97万円と比べてとても安価になっています。
ビットコインもかつては数万円だったので、ビットコインが価格を上げたようにビットコインキャッシュも将来的に価格が上がれば収益につながる可能性があります。
マイニング企業の代表がビットコインキャッシュを擁護
マイニング企業「ビットメイン」のCEOであるジハン・ウー氏は、ビットコインキャッシュを推している人物としても知られています。(参考:ジハン・ウー氏インタビュー:仮想通貨ビットコインキャッシュハードフォーク後の現状|COINPOST)
そのためビットメインはビットコインキャッシュを擁護する立場をとることが多くなっています。
他の仮想通貨と同じしくみだから応用が利く
ビットコインキャッシュはビットコインや、ビットコインからハードフォークしたいくつもの仮想通貨と同じしくみになっています。
つまり、もしビットコインキャッシュのマイニングがうまくいかなくなっても、それら他の仮想通貨のマイニングへ乗り換えるのが難しくないということです。
それに、そういったいろいろな仮想通貨に流用できる機材であれば売却するのも難しくないでしょう。
大企業相手に勝てるのか?
ビットメインという世界最大のマイニング企業がビットコインキャッシュを推しているということは、ビットコインキャッシュのマイニングはそんな大企業と戦うということになります。そのため、ソロマイニングで成功する可能性はほぼないと考えて良いかも知れません。
しかしビットメインのグループ企業がプールマイニングを運用していますので、それを利用する方法があります。ビットコインキャッシュのマイニングには、巨大企業と対抗するのではなく利用する方法もあるわけです。
1-3. そもそもマイニングって?
マイニングは仮想通貨の取引の承認を行う大事な作業です。大事な作業だからこそ、わざわざ報酬が設定されていると言えます。そんな大事なマイニングについて、改めて説明しておきましょう。
セキュリティの要!
マイニングというのは、以下のような工程を実施する作業です。
1. ネットワークに流れるブロックチェーンの中で正しいものを見つける
2. 新たなブロックを作ってブロックチェーンの末尾につなげる
3. 新たなブロックチェーンとしてネットワークに送信する
この工程の中で計算能力が必要なのは2.で、この点を指してマイニングと説明されることもあるほど大きな比重を占めています。
それに比べて、1.の工程はきちんとつながったブロックチェーンの長さを確認するだけで行えますので、不正な取引を含むブロックチェーンは1.の工程で簡単に破棄されてしまうのです。
この工程をすべての参加者が行うことで、ブロックチェーン全体が正しいことを保証しています。
計算能力の合計がセキュリティの高さになる
ある仮想通貨でマイニングしている人たちの計算能力の合計をハッシュレートと呼びます。
ハッシュレートが大きければ、それだけセキュリティが高くなります。それは、ハッシュレートが高ければ不正を行うことが困難になるからです。
悪意のある人が不正な取引を含んだブロックをブロックチェーンにつなげても、すぐに見つかって破棄されてしまいます。そのため、悪意のある人は他の誰かよりも早くブロックをつなげ続けて破棄されないようにする必要があるのです。
誰よりも早くブロックをつなげるには誰よりも大きな計算能力が必要になりますので、ハッシュレートが大きければ大きいほど不正を行うためのコストが上がることになるのです。
2. ビットコインキャッシュのマイニングは儲かるの?
ビットコインキャッシュのマイニングをこれから実施して、儲けられる可能性はあるのでしょうか?
まずは、2020年4月のビットコインキャッシュの価格推移を見てみましょう。
ビットコインキャッシュは2020年4月8日の半減期を終えて価格が急落しましたが、1ヶ月程度で半減期前の価格まで戻っています。

つまり、半減期はビットコインキャッシュの短期的な価格には大きな影響がありますが、中長期的に見た投資に対してはそれほど影響がないと言えるでしょう。
次に価格推移と同じ期間のハッシュレートの推移を確認します。

半減期の2020年4月8日を境に、ハッシュレートが大きく減衰し、多少は戻ったものの半分程度になっています。これは、多くの人がビットコインキャッシュのマイニングから撤退したことを示しています。
マイニング報酬が半減したわけですから、採算が取れなくなった人が多かったのかも知れません。しかし、これは数多くのライバルが脱落したことを示しています。
また、次のチャートはディフィカルティと呼ばれる値の推移です。ディフィカルティはマイニング難易度と呼ばれるもので、マイニングの難しさを表す値です。値が大きければ難しく、小さければ簡単というわけです。

2020年4月8日を境に、このディフィカルティも大きく下がっています。
総合すると、いままでよりもライバルが少なくマイニングが容易になっているわけです。つまりマイニングに成功する可能性が上がっているのかもしれません。
もちろん、マイニング報酬が半減していますので、その点も考慮して電気代などの維持費と比較した損益計算が必要です。
3. マイニングの注意点
ビットコインキャッシュに限るわけではありませんが、マイニングを始めるときに気を付けなければいけないことがあります。これらの点に注意しておかなければ、思わぬ損失を被ることになるかも知れません。
なお、ここであげていることは最低限の注意です。仮想通貨は自己責任ですので、常に新しい情報を取り入れて注意を怠らないようにしましょう。
ウイルス対策は慎重に
仮想通貨はお金に準ずるものですので、それを扱うマイニング用の機材やソフトウェアは常に悪意のある人たちに狙われています。
安価に購入したマイニングマシンにウイルスが仕掛けられていることも少なくはありません。ソフトウェアであれば、より危険度は増すでしょう。
そのため機材やソフトウェアは、必ず公式サイトから入手するようにしてください。
特にマイニングマシンなどは高価な物ですので、ネットオークションやフリマサイトなどで安価に購入したくなるかも知れません。
しかし、それら個人売買で売られているものは信用の裏付けがありません。掲示板やブログなどで配布されているソフトウェアも同様です。信用できない入手先は避けるようにしましょう。
また、ウイルスチェックなども怠らないようにしてください。
詐欺サイトに注意
マイニング用のソフトウェアの配布サイトやマイニングプールなどには、とてもよく似た詐欺サイトが多数存在していると言われています。
そういったサイトからダウンロードしたソフトウェアにはウイルスやマルウェアが仕掛けられていることがほとんどですし、個人情報などの大切な情報が流出してしまうことにもなります。
ウォレットの秘密鍵が流出してしまえば、資産をすべて奪われてしまうことになるでしょう。
安易に掲示板やブログのリンクからアクセスするのではなく、URLが間違いないことを確認してから公式サイトへアクセスするようにしてください。
電気代に注意
ソロマイニングとプールマイニングでは、機材やソフトウェアを設定して定期的にメンテナンスするだけでコンピュータが勝手にマイニングしてくれます。
しかし何の経費もかかっていないわけではなく、月に数万円にもなる電気代がかかっていますので忘れないでください。必ず得られる報酬と維持費を考慮して利益計算するようにしましょう。
▶マイニングにかかる電気代はいくら? エリアや格安プランを選んで節約
マイニング報酬には税金がかかる
マイニング報酬は、雑所得として所得税と地方税の対象となります。
そのため、会社員で給与を得ている人であっても、必ず確定申告をするようにしなければいけません。
税率は年収によって違ってきますので一概には言えませんが、最大で55%ほどかかる場合がありますので注意しましょう。
▶仮想通貨の税率はどのくらい? 税金の計算方法や基礎知識を解説
▶【2020年】仮想通貨の税金対策はこれ! 節税方法7選・脱税したらどうなる?
まとめ
ビットコインキャッシュのマイニングはビットコインと同じ方法で行えます。
また、ビットコインと同じように企業を相手に戦わなければいけませんので、ソロマイニングではなくプールマイニングがおすすめです。
- マイニングにはソロマイニング・プールマイニング・クラウドマイニングがある
- ビットコインキャッシュはビットコインよりも価格的に伸びしろがあるかも
- ビットコインキャッシュの価格に半減期はあまり影響がない
- ビットコインキャッシュは半減期を終えてハッシュパワーと難易度が半減している
ビットコインキャッシュは半減期を迎えてマイニングのライバルが減少しています。その結果、マイニングの難易度も下がっています。
ライバルが減って難易度が下がっているタイミングはマイニングに参加するチャンスともとれますが、マイニング報酬も半減しているので、参加する場合は損益をしっかりと管理するようにしましょう。
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