
BitMEXでは日本時間2020年4月30日23:00をもって、日本国内居住者の新規口座開設が停止されました。
(参照)BitMEX
乱高下の激しい仮想通貨取引でも、価格推移が横ばいの時期もありますよね。仮想通貨取引をしている身としては、価格が上下していない時期でも利益を上げ続けたいものです。
そこで活用したいのがレバレッジ倍率100倍で取引ができる海外の取引所BitMEXですが、利用するなら各手数料をしっかりと理解しておく必要があります。
手数料には「Taker手数料」や「Maker手数料」など、いくつかの種類が存在しますが、各手数料をしっかりと理解すれば「手数料で利益を上げる」ということも可能なのです。
目次
1. BitMEX(ビットメックス)の手数料種類一覧
BitMEXには6種類の手数料があります。その他の仮想通貨取引所でも目にする一般的な手数料が次の5つです。
- Taker手数料
- Maker手数料
- 決済手数料
- 入金手数料
- 出金手数料
そして、BitMEXの特徴ともいえる手数料が以下のものです。
- Funding手数料(資金調達率)
ここでは、各手数料の名称の意味を理解しながら、実際の手数料を確認しましょう。
Taker手数料
Taker(テイカー)手数料とは、取引板に並んでいる価格で取引をする際に支払う手数料です。
取引板には、Maker(メーカー)と呼ばれるユーザーが、取引をしたい価格を提示しています。この提示されている価格をTakeする(取る)ための手数料ということです。
Taker手数料については、各取引形態では以下のように異なります。
※「無期限契約」とは、「仮想通貨FX(レバレッジ取引)」と呼ばれる取引のことを指します。
無期限契約(FX) |
||
通貨名(シリーズ) |
レバレッジ |
テイカー料金 |
イーサリアム (ETH) |
50x |
0.0750% |
ビットコイン (XBT)* |
100x |
0.0750% |
従来先物 |
||
通貨名(シリーズ) |
レバレッジ |
テイカー料金 |
Bitcoin Cash (BCH) |
20x |
0.2500% |
EOS トークン (EOS) |
20x |
0.2500% |
イーサリアム (ETH) |
50x |
0.2500% |
カルダノ (ADA) |
20x |
0.2500% |
トロン (TRX) |
20x |
0.2500% |
ビットコイン (XBT) |
100x |
0.0750% |
ライトコイン (LTC) |
33.33x |
0.2500% |
リップル (XRP) |
20x |
0.2500% |
*XBT=BTC(ビットコイン)
Maker手数料
Maker(メイカー)手数料は、あなたが取引したい価格を取引板に掲載する際に支払う手数料です。
Maker(作る人)が、取引板に取引したい価格をMake(作る)ことで、Takerが取引板から取引したい価格をTakeする(取る)ことができるのです。
Maker手数料については、各取引形態によって以下のように異なります。
無期限契約(FX) |
||
通貨名(シリーズ) |
レバレッジ |
メイカー料金 |
イーサリアム (ETH) |
50x |
-0.0250% |
ビットコイン (XBT) |
100x |
-0.0250% |
従来先物 |
||
通貨名(シリーズ) |
レバレッジ |
メイカー料金 |
Bitcoin Cash (BCH) |
20x |
-0.0500% |
EOS トークン (EOS) |
20x |
-0.0500% |
イーサリアム (ETH) |
50x |
-0.0500% |
カルダノ (ADA) |
20x |
-0.0500% |
トロン (TRX) |
20x |
-0.0500% |
ビットコイン (XBT) |
100x |
-0.0250% |
ライトコイン (LTC) |
33.33x |
-0.0500% |
リップル (XRP) |
20x |
-0.0500% |
Funding手数料
Funding手数料とは資金調達率のことで、ロングおよびショートのポジションを持っている場合に発生します。
1日に3回、8時間ごとに発生するFunding手数料は、日本時間の5時・13時・21時に手数料がとられます。
-0.375%〜0.375%で変動し、手数料をもらえる場合と、手数料を払う場合のパターンに別れるので注意が必要です。
ロングポジションを持っている場合、Funding手数料(資金調達率)がプラスであれば、手数料を支払うことになり、マイナスであれば手数料をもらえる仕組みです。
また、ショートポジションを持っている場合であれば、Funding手数料(資金調達率)がプラスであれば手数料をもらえ、マイナスであれば手数料を払うことになります。
決済手数料
決済手数料は、BitMEXでの取引を決済する際に発生する手数料です。
決済手数料については、アルトコインについては0.00%で統一されていますが、唯一「ビットコイン(XBT)」は0.05%がかかります。
従来先物 |
||
通貨名(シリーズ) |
レバレッジ |
決済料金 |
Bitcoin Cash (BCH) |
20x |
0.0000% |
EOS トークン (EOS) |
20x |
0.0000% |
イーサリアム (ETH) |
50x |
0.0000% |
カルダノ (ADA) |
20x |
0.0000% |
トロン (TRX) |
20x |
0.0000% |
ビットコイン (XBT) |
100x |
0.0500% |
ライトコイン (LTC) |
33.33x |
0.0000% |
リップル (XRP) |
20x |
0.0000% |
入金手数料
入金手数料について、BitMEXでは手数料が無料です。
ただし、BitMEXの口座へ送金する際のネットワーク手数料は、その他「コインの送金」と同じように手数料が発生します。これは、BitMEXへの送金に限らず、BTCの送金であれば「BTC」、ETHの送金であれば「GAS」がかかることと同じです。
出金手数料
出金手数料についても、BitMEXでは手数料が無料です。
ただし、入金と同じように、コインを送金する際の一般的な手数料はかかりますので意識しておきましょう。
2. 国内取引所との比較
日本国内にも多数の仮想通貨取引所が存在しますが、取引所ごとに手数料は異なります。
ここで、BitMEXと国内業者の手数料を比較してみましょう。また、取り扱い通貨の種類やレバレッジ倍率にも注目してください。
取り扱い通貨(レバレッジ取引)
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
8種類 |
7種類 |
5種類 |
1種類 |
3種類 |
1種類 |
1種類 |
レバレッジ倍率
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
最大100倍 |
最大4倍 |
最大4倍 |
最大4倍 |
最大4倍 |
最大4倍 |
最大7.77倍 |
Taker手数料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
0.075%~0.250% |
無料 |
無料 |
0.01%~0.15% |
無料 |
無料 |
0.01%~0.3% |
Maker手数料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
-0.025%~-0.050% |
無料 |
無料 |
0.01%~0.15% |
無料 |
無料 |
無料 |
Funding手数料
※スワップ手数料/レバレッジ手数料/建玉管理料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
-0.375%~0.375%/8h |
0.04%/日 |
0.04%/日 |
0.04%/日 |
0.1%/日 |
0.035%/日 |
0.039%/日 |
*いずれもレバレッジをかけた取引において、実際の元金に1日ごとにかかる手数料です
決済手数料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
0.000%~0.050% |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
0%~0.7% |
入金手数料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
無料 |
無料 |
無料 |
仮想通貨:無料 法定通貨:0~330円 |
無料 |
無料 |
仮想通貨:無料 法定通貨:495~605円 |
出金手数料
BitMEX |
DMM bitcoin |
GMOコイン |
bitFlyer |
Liquid by Quoine |
BitPoint |
Zaif |
無料 |
無料 |
無料 |
BTC:0.0004BTC 法定通貨:440~770円 |
仮想通貨:無料 法定通貨:500円 |
無料 |
BTC:0.0001BTC~ 法定通貨:385~770円 |
※ビットコインを出金する際はこちらの出金手数料の他に、ビットコインネットワーク手数料(トランザクション手数料)がかかります
BitMEXはTaker手数料が他より高いことがわかります。
しかしレバレッジ倍率は圧倒的に有利だと言えますね。BitMEXは資産を大きく増やすチャンスを秘めているということです。
3. BitMEXの手数料負けに気をつけろ!
BitMEXでの取引では、手数料に気をつけなければなりません。取引自体では利益を出したのに、手数料でマイナスになってしまうという「手数料負け」が発生する可能性があります。
例えば1万円分をレバレッジ20倍で取引した場合
例えば、1万円分をレバレッジ20倍にてロングポジションでTaker注文し、1万円程度の利益が出た場合。
Taker注文をしているのでTaker手数料の0.075%がかかります。しかも「買う」の時と「売る」の時にTaker手数料がかかってしまうので、合計0.15%を手数料で支払うことになりますよね。
200,000円の0.15%は30,000円ですので、1万円の利益が出ていたとしても-20,000円の損をすることになるのです。
高レバレッジは手数料も高くなるので要注意
取引時に発生する手数料は、証拠金とレバレッジ倍率を掛けた金額に対しかかります。
高いレバレッジでTaker注文で取引をした場合、意図せず大きな損をしてしまいますので十分に注意が必要です。
大きな利益を求めるならばBitMEXは有用ですが、細かく利益を上げるならば国内の仮想通貨取引所を利用した方が良いでしょう。
4. お得にBitMEXで取引する方法
手数料負けという結果を出さないためにも、BitMEXを利用する上で最大限得をする使い方を知っておきましょう。基本的にはMaker取引で手数料を得て、Funding手数料を最大限利用することで、お得な取引が可能です。
4-1. Maker手数料は得
手数料一覧を見てもわかるように、BitMEXのMaker手数料はマイナス手数料です。マイナス手数料ということは『手数料分をもらえる』ということですね。
これさえ意識していれば、基本的な取引はMaker注文を行えば良いことがわかります。もちろん「売り」の時も「買い」の時もMaker注文を徹底しましょう。
4-2. Funding手数料を利用せよ
Funding手数料はロングポジションとショートポジション、またFunding手数料(資金調達率)のプラス時とマイナス時の組み合わせをうまく利用することでお得に取引が可能です。
日本時間の5時・13時・21時を基準にFunding手数料を意識しながら、ロングとショートをうまく使い分けましょう。
- Funding手数料がプラスの場合:ショートポジションで手数料をもらう
- Funding手数料がマイナスの場合:ロングポジションで手数料をもらう
このリズムを守って、取引を優位に進めましょう。
まとめ
BitMEXはレバレッジ100倍までを設定でき、大きく資産を増やすことに有用な取引所です。
また、手数料についても熟知することで、手数料負けを防ぐことができる上に、手数料で儲けることも可能です。BitMEXで得られる大きなチャンスを活かし、出来るだけお得に取引を進めましょう。