世界を変えるブロックチェーンの仕組みのやさしい概要

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最近「ブロックチェーン」という言葉はすごく熱いですね。「革新」、「イノベーション」などの言葉と一緒に良く使われますが、その背景はどうでしょうか?  「ブロックチェーン」について聞かれても、どういったものか分からず答えられない人が未だに多いと思います。

特に、ブロックチェーンによって、従来のシステムにおける技術課題が解消できれば、様々な分野でブロックチェーンが適用されるかもしれません。概要程度でもわかっていた方が仮想通貨やブロックチェーン関連のニュースをフォローし易くなります。

こちらの記事を通じて、技術についてはなるべく触れずに、「ブロックチェーンとは何?」を説明したいと思います。たまにブロックチェーンの仕組みに関わる専門用語が出てくると思いますが、専門用語はなるべく使わず、動き方、適用方法、種類と裏側にある技術を説明したいと思います。

1. 話題のブロックチェーンとは?

まず、ブロックチェーンとは何か、一言で説明すると

取引情報を入れた決まった大きさの塊が繋がっているデータベースである。その情報の塊が、以前追加された塊を参照しながらデータベースに追加される。最後に追加された塊が最初に生成された塊にも参照しているので、結果的に、鎖(チェーン)になる。

んんっ? 言葉で説明しても分かりにくいですねー

ブロック -  (この場合は取引情報の)塊
チェーン   – 鎖

だから、ブロックチェーン。

そのブロックチェーンの一般的な例は、共有台帳というものです。

共有台帳は、ブロックチェーンの技術を使った台帳です。ネットワークに参加している参加者はその台帳と同じコピーを持っており、新しい情報が追加された場合、みんなが同じデータが見られるために参加者間に同期されます。

その共有台帳には、従来のシステムの様々な課題を解消し、非常に大きな将来性が期待できます。それでは、最初にバックグラウンドから見てみましょう。

1-1. 従来の台帳の仕組み

送金や価値があるものを送る時に、一般人も法人も昔から信頼と正確性を得るためには、銀行や政治のような第三者に頼っていました。その第三者の最大のタスクは、取引は正確であることと、取引履歴を管理することでした。

デジタル世界になってから第三者の存在はさらに重要になりました。お金、株や著作権にかかわるデジタル財産を簡単にコピーできるので、二重使用(double-spending)が問題になってきました 。

コンピューター時代なのに、デジタル財産は未だに古い方法で管理されていました。コンピューターならではの方法が研究され、一応P2P(ピアトゥピア)間のデジタル財産の取引を行う動きがありましたが、従来の考え方では足りず、課題が多かったですが、実際に使えそうな技術として、ブロックチェーンの発明でそういった取引はついに可能になりました。

その発明の仕組みについて話す前に、その背景を紹介しましょう。

1-2. ブロックチェーンとビットコイン

いつもビットコインについて話す時に出てきますが、2008年にサトシナカモトという偽名を使っている人物がいました。個人なのか、グループなのか、現在でもわかりません。

このサトシナカモトが出したホワイトペーパーでビットコインのコンセプトを紹介し、ダイレクトオンラインペイメントを可能にしました。つまり、従来の価値の取引の間にいた第三者の役割がだいぶ変わったということです。その役割はもっと自動になり、手数料は下がり、プライバシーの面も非常に上がりました。 ビットコインはペイメントシステムとして革新の発明と思われ、それとともに注目されたのが、ビットコインの裏側に動いているブロックチェーンという仕組みです。ブロックチェーンの将来性がもう現在大手銀行などに気づかれ、ブロックチェーンエンジニアも大募集の現象も見られます。 

基本的にビットコインはブロックチェーンをもたらしたので、ブロックチェーンの技術を考えるとよくビットコインを思い浮かべるでしょう。しかしよく調べると、ビットコインは現在ブロックチェーンを使っている数百のアプリの中の1つです。例えば仮想通貨以外のブロックチェーン上で建てたアプリを紹介すると、スマートコントラクトの実行を可能とするイーサリアムが存在しています。もっと詳しくイーサリアムについては後ほど書きます。

1-3. ブロックチェーンの裏にある技術

最初簡単な言葉で説明しましたが、もっと詳しくいうとブロックチェーンというのは連続的に小情報をブロックという単位で追加して管理する 、所有情報が入っている共有台帳、または分散型データベースの種類です。

普通のデータベースみたいに中央管理者に権限を与えますが(経理者、政治や銀行など)、それより共有台帳は専用の複製されたデータベースのネットワークを持っています。そのネットワークはインターネットを通じてネットワークの参加者の間に同期され、同期できたらみんなが同じレコードが見られます。

ブロックチェーンのネットワークを、主な二つの種類に分けられます

  • インターネットのように誰でもアクセスできるパブリックブロックチェーン
  • イントラネットのようにメンバーに制限されたプライベートのブロックチェーン

もう一個のコンソーシアムチェーンもありますが、それについて4章で説明します。

ブロックチェーン上でデジタル取引を行った時、最後の10分の間に起こった送金処理(トランザクション)と一緒に1つの情報の塊、ブロック、に集めます。

トランザクション(送金処理)の情報が出来上がったら、ネットワークに送信されます。ここでトランザクションを検証するマイナーという人物が登場し、マイナーは強いコンピューティングパワーを持ち、それを使って複雑な問題を解いてトランザクションの検証をするために競争しています。「早い者勝ち」形式で問題を解いたマイナーは、トランザクションを検証してリワードをもらいます。このリワードはネットワークによって変わりますが、 ビットコインネットワークではビットコインをもらいます。

検証されたトランザクションのブロックには時間情報(タイムスタンプ)がつきます。線形的に時系列な順番で取引情報の鎖(チェーン)に追加されます。最新のブロックは最後に追加されたブロックに追加されて、結果的に全ての取引履歴が見られるブロックチェーンになります。

ネットワーク上の台帳の全てを同じにするために、チェーンは継続的に更新のたびに同期されて、そのおかげで誰でもいつでも同じデータを参照できます。

ブロックチェーンの分散型な、オープン及び暗号化の特性が直接的なデータ送信を可能にするため、従来の第三者の役割が結構変わります。その変更はセキュリティー上のメリットももたらします。一般的に、中央集権的な第三者はよくハッカーの攻撃を受けますが、ブロックチェーンへの攻撃はそんな簡単ではありません。

例えば、もし誰かがブロックにハッキングしたい場合には、全てのブロックに関連しているので、その狙っているブロックだけでなく、以前のブロックも変更しないといけません。さらに、ブロックチェーンを攻撃するには、同時に全てのノードが持っている台帳の変更も必要になるため、一般のハッカーには攻撃は不可能だと言えるでしょう。

1-4. ブロックチェーンをグレードアップするイーサリアム

ビットコインシステムには未だに課題が多く、その課題を別の形で解決したいために作成された、オルトコインが現在でも出てきています。でも実際にビットコインのアップグレードとして見えてきたのが、2013年に提案されたイーサリアムです。

イーサリアムが何かと言うと、ビットコインのコンセプトを基にしたブロックチェーンシステムです。

「基本のプログラミングスキルさえあれば、誰でも自分の分散型アプリケーション(アプリ)の開発とデプロイができる」という目的でデザインされ、次世代ブロックチェーン技術として思われます。

そうです。メインゴールは通貨になることではありません。アプリです。

イーサリアムは、ビットコインと同じく分散型の仕組みになっています。誰も所有権を持っておらず、規制もされていません。またビットコインシステムみたいに仮想通貨、イーサ(ETH)、という通貨が書かれています。

しかし、ビットコインとだいぶ異なり、幾つかのイノベーションがイーサリアムには入っています。

その中では以下の技術が取り上げられています。

  • スマートコントラクト(smart contract)- ブロックチェーン上で書かれたアプリ
  • イーサリアムバーチャルマシン(イーサリアム仮想機械、ethereum virtual machine) – ネットワーク上のメモリーとアプリを支える仮想機械
  • ソリディティ (Solidity) –  イーサリアムのコントラクト指向言語

イーサリアムはビットコインのブロックチェーンより高度な技術を使っているので、さらに複雑な処理が可能になりました。

またビットコインみたいに決まった処理を提供するよりも、ユーザーに自分の処理の開発の可能性を提供いています。つまり、ブロックチェーンの使い方において開発者は縛られておらず、適用仕方は完全にユーザー次第です。

そのイーサリアムをブロックチェーン2.0として考案したのが、当時19歳、ロシア系カナダ人の天才プログラマのヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)でした。

彼は現在でも大活躍し、儲けより社会に貢献したいという姿勢をもっていますので、今後の動きについても間違いなく面白い結果を期待できます。

2. ブロックチェーンの活用方法

ビットコインとブロックチェーンは発明されて、大手企業にも従来のシステムの大きな改善方法として注目されましたね。それとともに、世界中でも仮想通貨取引所がどんどん出てきて、仮想通貨による資本調達として新しい手段のICOというものが話題に・・

ブロックチェーン自体は現在でもそこまで普及されてないですが、比較的に新しい技術ですし、また使うことにより様々な可能性が開きますので、大手企業の研究により改善されたらもっと一般化されるでしょう。

しかも、ブロックチェーンは仮想通貨で始まったのに、もうすでに全く関係ない分野にもブロックチェーン適用の動きがみられます。

例えばエストニアの政治は、ブロックチェーンを利用し、自分の個人情報へのアクセス履歴を参照できる、市民向けのシステムを作ろうとしています。それ以外に、ブロックチェーンが従来のシステムを代行してくれそうなため法務業界もブロックチェーンに興味を持っています。

そういうブロックチェーンアプリケーションはビットコインとはかなり違います。まず誰でもアクセスができるオープンシステムではないです。つまり、特別なアクセス権限がないと基本的に誰も入れません。

同じようにクラウドコンピューティング業界もブロックチェーンを採用する会社どんどん出てきます。IBMとMicrosoftはもちろん、ブロックチェーンの研修や利用を推進しています。
さて、今まで読んで頂き認識できたと思いますが、ブロックチェーンの使い方は一つだけでなく、様々があります。とはいえ、使い方はだいたい3つに分けられますので紹介しましょう。

2-1. ブロックチェーンの代表の共有台帳

まずビットコインブロックチェーンが使っている共有台帳から始めましょう。

経理から影響を受けたデータ管理と問題経理に関わっている方は多分ご存知だと思いますが、経理の基盤になっている台帳というものは、ずっと昔から存在しているものです。最初は粘土や石などが使われ、その後に紙になり、紙の利用が社会の基盤になりました。1980年代に入り、ついにパソコンが普及し、紙の資料がデジタル化されました。それから複式簿記を利用して紙資料はデジタルファイルと一緒に保存されていました。デジタル台帳はよく紙をベースにした経理方法を真似しているので、その後の経理の方法も紙資料の考え方を適用していました。

しかし、それは効率の点で問題になりました。

従来の経理方法が適用され続けていた結果、パソコンならではの方法の研究はあまり進んでおらず、世界を変えるイノベーションよりは、古い方法が進化していきました。そのため、現金やハンコ、証明書、請求書などが未だに使われています。 時代の流れと共に、横でパソコンと暗号化の分野が進化し続けました。そのおかげで、高度な暗号化を使っているビットコインが生まれて、ビットコインが共有台帳をもたらしてきました。

共有台帳の登場共有台帳は、データベースの種類であり、今までなかった情報の管理方法です。

普通のデータベースの場合、情報を更新するためのアクセスさえできれば誰でも操作できていましたが、共有台帳は全く違います。

まず、従来のシステムではデータベースが一箇所だけに保存しています。しかし共有台帳だと、そのデータベースのコピーをネットワークの参加者全員、つまり各ノードが持っています。だから、「共有」と呼ばれています。

次の大きな変更は、今までのデータベースを更新した人が、データベースにアクセスできる管理者でした。しかし、共有台帳の場合にはそんなに簡単に情報の更新はできません。
もし、誰かが情報を更新したかったら、そのまま更新操作はせず、更新提案を作成します。その提案は次にネットワークに配布され、他のネットワークの参加者をこの提案をもらいます。最後に、情報提案のフォーマットや正しさはネットワークの参加者に検証されて、大丈夫であれば、情報の塊(ブロック)として共有台帳に新しい情報が付き、最新のデータが見られます。

共有台帳は、常にデータを追加する形で、更新したい意味合いの情報を更新します。そのため、最新の情報だけでなく、過去のいつの時点の情報も履歴として見ることができます。

共有台帳の安全性とミスの削減こういう仕組みのおかげで、高度で安全なデータベースの実現が可能になりました。データ管理をネットワークの参加者と事前にプログラムに書いたルールを使って、人による人為的ミスを削減が出来ます。ブロックチェーンを例とする共有台帳は、情報の収集と配布における革新の結果です。

前に説明したように、更新情報が配布された時点で台帳を更新するわけではありませんので、更新情報は共有台帳のルールに従わなければブロックチェーンには入れられず、またそれは自動化しやすいとものとなります。そして、昔の情報にいくらでも辿れるので、もし、間違えても簡単に昔の情報を新しいデータとしての追加で望ましい状況に回復できます。

2-2. 先方との付き合いを自動化してくれるスマートコントラスト

では次に、ブロックチェーン技術をグレードアップしている、スマートコントラクトについて少しお話しします。ちょっと技術的な内容の話になってしまうので、今回は概要だけを説明します。

スマートコントラクトを一言でいうと、自動的に売る側と買う側の間の契約内容を実行しているプログラムです。プログラムのコードはブロックチェーンネットワークに置かれ、仲介者を使わず取引などを可能とするコンピューターシステムです。

スマートだと言っても、実はそんなにスマートではありません。あくまでも人間が開発したプログラムなので、プログラムのコードが書かれた通りに実行されます。トラブルがあった場合に必要になる解決方法がプログラムに書いてなかったら、スマートな方法では助けてくれません。

コードを決まった場所に書かないといけません。また全てのコントラクトはEVM(イーサリアムバチャールマシン)とイーサに支えられており、その小さなエンジンは全てのスマートコントラクトがちゃんと実行されるように頑張っています。

カスタマイズとセキュリティーのもう一つのレイヤーとして、Solidity, SerpentとLLLというスマートコントラクト志向言語もEVMで実行できます。

2-3. 生活の便利さを上げるInternet of Thingsの課題とそれを解消してくれるブロックチェーン

自分のデバイスをスマホから操作できるIoT(Internet of Things)について聞いたことがありませんか?

IoTに囲まれている、非常に便利な世界が想像できると思いますが、セキュリティー上の課題が未だにたくさんあります。実はその問題を解消してくれるのが、ブロックチェーンになるかもしれません。

例えばブロックチェーンを使えば、繋がっている何千万台のデバイスのトラッキングや整合が可能になるので、IoT業界にとって大きな節約になります。そういった分散型のシステムにより失敗箇所(単一障害点)が減り、より安全な環境を作ることができます。

またIoT上でブロックチェーンを使えば、暗号化アルゴリズムでお客のデータも守られます。共有台帳の説明から覚えていると思いますが、従来のデータベースみたいに一箇所だけに置いていないので、つまり、 スマートデバイスだけを使って情報を管理していますから、そんな簡単に攻撃できません。その特徴により、ブロックチェーンが IoT業界にすぐに注目され、適用方法の研究は進めています。

ブロックチェーンで可能性が広がるブロックチェーンを採用することで、IoTネットワーク上でIoTデバイスが直接やり取りをできるようになり、中央集権なマシンを使わずに、全てのスマートデバイスがそのまま動かせるようになります。スマートコントラクトが使われれば、仮想通貨のネットワークのような動きになります。そうすると、ブロックチェーンの導入でIoTの機能が増え、ブロックチェーンを採用したIoTデバイスでしか実現できない処理もできるようになります。

例えば、工場で使われているスマートデバイスのパーツが故障したら、直接自動的に業者に注文を出してくれるシステムを作ることができます。従来のシステムではサーバーを経由することになります。ブロックチェーンのおかげで、ネットワーク上で注文内容を確認できますし、サーバー攻撃での注文内容の変更も不可能になります。

3. ブロックチェーンの種類と紹介

ブロックチェーンをどんな場面で使えるか説明しましたが、導入するにはどこから始めればいいでしょうか?まず、ブロックチェーンの種類によって内容が変わるため、プライベート/パブリック、コンソーシアムブロックチェーンの違いの理解は大事です。どのようなブロックチェーンが適切なのか選択しないといけません。

例えば、近頃、金融機関はブロックチェーン技術の多様性を研究し、既存の技術をより良くする方法を考えています。ビットコインネットワークでは誰でもアクセスできるパブリックブロックチェーンが使われています。それに対して、金融機関では、アクセス制限によるプライバシー制御や、トランザクションの速さ、費用などをもっとコントロールできる様にした、プライベートブロックチェーンを採用しています。

そもそもブロックチェーンは公開された分散型のモデルを推進するものだったので、プライベートにすることを嫌がる人もかなり多くいます。なぜなら、プライベートにすると中央集権化されてしまうからです。しかし、イサーリアムの発明者のVitalik Buterinによれば、「正しいブロックチェーンを作る方法というものはない」とも言っています。ただ、ブロックチェーン技術の導入で様々な場面でコストを抑えられるようになることがあるため、ブロックチェーンの研究はサポートしていった方が良いでしょう。

それでは次に、ブロックチェーンの現状はどうなっているでしょうか?

現在は、主に3種類があります。

  • パブリックブロックチェーン
  • プライベートブロックチェーン
  • コンソーシアムチェーン

一つ一つ解説していきますので、ブロックチェーンに興味を持っている方はぜひ読んでみてください。

3-1. みんなが使えるパブリックブロックチェーン

すこし復習になりますが、ブロックチェーンは、財産交換時の仲介者を取り除くために考えられたものです。処理をP2P(ピアトゥピア)のブロック作成で行っているので、送金処理が個人間で直接的に行われており、ネットワークに検証され、ブロックチェーンの最新データが更新されます。

パブリックブロックチェーンの場合に、基本的にパソコンとインターネット接続さえあれば、誰でもノードを建てることができ、ブロックチェーンの履歴もダウンロードできます。つまり、みんなアクセスできます。

この仕組みのおかげでブロックチェーンの安全性は非常に高くなっています。また、各トランザクションを誰でも参照できますが、具体的な個人に簡単に紐付かないため、自分のプライバシーも守られます。

しかし、安全ですが、中央集権なシステムと比べると効率が悪いため、遅いとも思われています。

大きな問題点は例えば電気力です。トランザクションを検証するノードが増えれば増えるほど、各トランザクションの検証のコストも増えます。
ではパブリックブロックチェーンは誰に向いているでしょうか?

基本的に、 誰でもアクセスができたり、トランザクションの検証できるようにしたいのであれば、分散型のパブリックブロックチェーンが最適です。プライベートブロックチェーンよりはコストパフォーマンスはいまいちですが、従来の経理の手法に比べても、パブリックブロックチェーンの圧倒的な勝ちです。 

3-2. もっと企業向けのプライベートブロックチェーン

これまでの説明でパブリックブロックチェーンはグローバルプロジェクト使われることがわかりました。それでは次に、もっとローカルなブロックチェーンを紹介しましょう。

結論から言うと、プライベートブロックチェーンは企業や政府機関向けの技術です。なぜかというと、パブリックブロックチェーンは仲介者を取り除いていますが、プライベートブロックチェーンではある程度仲介者が入り、その仲介者は会社や政府機関が担うためです。

パブリックブロックチェーンでは、ユーザーたちはトランザクションを作成して承認していますが、政府機関は各トランザクションを作成して検証しています。そうすると、パブリックブロックチェーンに比べてブロックチェーンの全体の効率が上がり、トランザクションの検証もより早くできます。また、機関はトランザクションのレコード参照の制限もできるので、プライバシーレベルも必要に応じて調整できます。

なお、企業はブロックチェーンを使っていても使っていなくても、サービスの利用者には違いがわかりません。でも、運用コストの節約になれば、企業のニーズによってはブロックチェーンの導入は最適なのかもしれません。

3-3. パブリックとプライベートの妥協のブロックチェーン、つまりコンソーシアムチェーン

もう一つのブロックチェーンの種類がありますが、それはパブリックとプライベートのブロックチェーンの間に入るコンソーシアムチェーンです。

先ほどの紹介から覚えていると思いますが

  • パブリックブロックチェーンの場合、基本的に誰でもノードになれます
  • プライベートブロックチェーンの場合、1つの機関がトランザクションの流れをコントロールします

ではコンソーシアムチェーンの場合は?

  • コンソーシアムチェーンの場合、前提としていくつかのノードを決めます

プライベートブロックチェーンをベースとして、1つだけの機関ではなく、いくつかの機関にコントロールを渡します。

例えると、経営メンバーのような形です。基本的に台帳へのアクセス権限を経営メンバーだけ持ち、またメンバーが増えれば、アクセスの制限も与えたり消したりできます 。

コンソーシアムチェーンのメリットについて話すと、コンソーシアムブロックチェーンはプライベートブロックチェーンと同じメリットがあります。ただ、1つの機関に全部任せるのではなく、決まったメンバーに分散します。

コンソーシアムチェーンの対象者は?それもプライベートブロックチェーンと同じく、いくつかの機関の間に入る技術です。例えば、国際経済法律を基づいた、国の中央銀行のコラボレーションは1つの例です。

4. ブロックチェーンの管理の基盤である主な合意システム。合意システムとは?なぜ必要か?

ブロックチェーンにおける合意システムとは、取引の検証システムです。誰でも新しいブロックを追加できるので、どのようにそれが正しいか検証する方法を決めないといけません。

例えば、銀行口座振込の場合に銀行は専門の知識を使って送金取引を判断します。しかしブロックチェーンでは、銀行みたいな機関がないため、特に知識なくても誰でも取引を承認できる合意システムは必要になります。

誰でも参加出来るシステムの場合、参加者全員を無条件に信頼できないため、ブロックの追加のルールをブロックチェーンのデザイン時点で決める必要があります。合意システムのおかげで、取引はブロックチェーンのルールに従わなければ追加されません。追加の判断、つまり検証の権利を持っているのが、ネットワークを維持している参加者(ノード)です。

ビットコインが発明された時、Proof of Workが一般的でした。しかし、Proof of Workの セキュリティーが非常に強いですが、電力の大量消費は問題になったため、Proof of Work以外の合意システムが提案され、研究されています。 

全ての合意システムをリストアップするときりがないですが、基本的な3つについて説明します。

  • Proof of Work (PoW)
  • Proof of Stake (PoS)
  • Delegated Proof of Stake (DPoS)

ひとつづつ、見ていきましょう。

4-1. ブロックチェーンを電力で支えているProof of Work(PoW:プルーフ・オブ・ワーク)

ビットコインで始まったProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)についてお話しをしましょう 。

そもそも他の用語みたいに由来は英語ですが、日本語に翻訳すると「労働の証拠」になります。つまり、取引を検証するために、ある労働は実際に行った証拠という合意システムです。

具体的に言えば、Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)は、労働のために多量のコンピューティングパワーを使ってネットワークの参加者間の取引を検証します。ネットワークに送った取引(トランザクション)がピックアップされたら、ルールに従ってブロックがブロックチェーンに追加されます。

なぜコンピューターパワーを使うかというと、取引を検証している参加者は計算問題を解いているからです。この計算問題を解いた初めての人がブロックチェーンに新しいブロックを追加し、労働報酬をもらいます。

ビットコインを例にすると、最初ビットコインが安くて競合も低かったため、基本的に誰でも自宅のパソコンでも実行できました。しかし、ビットコインの知名度と値段はどんどん上がり、それとともに報酬を追う参加者も増えて、計算問題の難易度が高くなり、専門のハードウェアが使われるようになりました。

もちろんビットコインを使うだけであれば、そういう計算をしなくても使えます。ただのネットワークのシステムの運用のための報酬ですので。

4-2. お金持ちがシステムを運用してくれるProof of Stake(PoS:プルーフ・オブ・ステーク)

先ほど説明したProof of Workは安全ですが、もうおわかりの通り、電力の課題があるので、他の検証の方法としてProof of Stakeが提案されました。Proof of Workのようにい合意システムになっており、二重使用の防止として使われています。

Proof of Stakeの基本のコンセプトは、所有するコイン(仮想通貨)の数量によって、ブロックの取引の検証力が決まります。つまり、コインを持てば持つほど、さらにパワーを手に入れます。Proof of Workでは計算力がパワーでしたが、Proof of Stakeはコインの数量です。

簡単にまとめると

  • Proof of Work → 計算力 = パワー
  • Proof of Stake → 所有コイン数量 = パワー

ビットコインみたいに最初から大きな投資が必要ではないため、検証のプロセスに誰でも参加でき、報酬ももらえます。ただ、コインを持てば持つほど投票権利は高くなり、検証プロセスをやり続けるとさらにコインをもらえ、金持ちが常に有利になる点が、大きなデメリットとして感じられる点があります。

Proof of Stakeを採用した最初のコインはPeercoinと言われていますが。その後、Nxt、Blackcoin、ShadowCoinもPoSを使うことにしました。今後イーサリアムもProof of WorkからProof of Stakeの切り替えを検討しています。

4-3. 民主主義のようなDelegated Proof of Stake(DPoS:ディー・プルーフ・オブ・ステーク)

Proof of Stakeではコイン(仮想通貨)を所有するだけで検証のプロセスに参加できますが、似た名前のDelegated Proof of Stakeはどうでしょうか?
DPoS自体は他の合意システムとかなり違っており、デジタル化された民主主義のようなシステムです。

まず、DPoSでは、コインの所有者(ステイクホルダー)は証人(ウィットネス)を選定する。その証人(ウィットネス)はブロックチェーンに対する責任を持ち、トランザクションブロックの検証を行うことで報酬をもらいます。

コインの所有者(ステイクホルダー)の大半に選定された証人の数で、十分な分散化が維持されていると思われている限り、他の証人(ウィットネス)にも投票することが可能です。証人(ウィットネス)の投票が常に動いているプロセスであり、さらに他にも証人(ウィットネス)になって報酬をもらいたい候補者がいつもいるため、証人達が報酬のチャンスを失わないために常に頑張らないといけません。

コインの所有者(ステイクホルダー)と証人(ウィットネス)以外に、代表(デレゲート)という役割もあります。代表(デレゲート)は証人(ウィットネス)のように選定され、ネットワークのシステム運用の責任者です。

それ以外には、代表(デレゲート)がネットワークの改善提案も出せます。例えばブロックサイズや証人(ウィットネス)の報酬額、送金手数料などの変更提案を出せます。提案が提出されたら、実施するかしないかはコインの所有者(ステイクホルダー)次第です。

DPoSの主なメリットは2つです。
この2つはPoWで大きな課題になっていますが、DPoSを使うことでブロックチェーンを低いコストで運用できるようになります。

  • 電力の節電
  • 分散化の推進

DPoSはすでに現在使われているオルトコインの中にもいくつかあります:・

  • Ark
  • Lisk
  • EOS
  • Steem
  • BitShares

まとめ

ブロックチェーンは、技術としてはまだ研究段階のものなので、今すぐ世界を変えるかはわからないですが、競合は多いので、もう少ししたら新しい発明が出てくるかもしれません。
インターネットや技術は日々進んでいますが、従来型の銀行の独占の結果、古い技術が未だに使われています。しかし、ブロックチェーン技術がうまく利用されれば、銀行だけでなく、政治のシステムのアップグレードになり、コストパフォーマンスは非常に向上します。もちろん適用されるには時間がかかるかもしれませんが、長期的に考えればブロックチェーンは将来の基盤になると考えられます。

ブロックチェーンは主に3種類に分けられます

  • パブリックブロックチェーン – 誰でもアクセスできる、セキュリティーは高いが、効率はあまり良くない
  • プライベートブロックチェーン – アクセスは制限されているが、効率は良い。企業、団体、政府向け
  • コンソーシアムチェーン – プライベートと同じメリットを持ち、検証の所有権はいくつかの団体に分散。団体のコラボレーション向け

合意システムは主に3つあります。

  • Proof of Work (PoW) – 電力を使って取引を検証する
  • Proof of Stake (PoS) – コインの所有数量で検証の権限をもらう
  • Delegated Proof of Stake (DPoS) – コインの所有数量を元に、取引を検証する代表者を選ぶ

この記事を読んでブロックチェーンの概要を理解して頂けたら嬉しいです。