
Braveブラウザは広告ブロックや高速アクセスで評判のウェブブラウザです。
またそれだけではなく、2020年になって複数の国内取引所で取り扱いが開始された仮想通貨(暗号資産)BATと関係が深いブラウザなんです。
そんなBraveブラウザで評判になっている特徴やメリットデメリットを紹介します。
目次
1. Braveブラウザの評判:「快適」
Braveブラウザの評判で多いのは、次の3点です。
Braveブラウザの評判
- 広告ブロック
- 高速アクセス
- プライバシー保護と高セキュリティ
これらの中にはGoogle ChromeやFirefoxなどの有名ブラウザが追随しきれていない点もありますので、Braveブラウザの売りの機能とも言えるでしょう。
この3つのうちの最初の2つが、Braveブラウザの快適さにつながっています。
1-1. Braveブラウザはほとんどの広告が非表示
Braveブラウザには「Brave Shields」という広告ブロック機能が標準搭載されており、初期設定ではオンになっています。
以下の図のようにアドレスバーの右側にBraveアイコンに色がついていれば、Brave Shieldsが有効化されている状態です。

「Brave Shields」はWebサイトに掲載される広告やYouTube動画に挿入されるCMや広告をブロックして表示しないようにしてくれます。
Braveブラウザ以外のブラウザを使用している場合は、YouTube Premium(有料)に加入しないと広告を非表示にすることはできません。しかしBraveブラウザを利用すればYouTube Premiumに加入しなくても広告を非表示にできるわけです。
その他にも「Brave Shields」には次のような5つの機能が搭載されています。
これらの機能は、全体でもサイトごとでもそれぞれ設定することができます。
1-2. Braveブラウザは速い
Braveブラウザは、目的のサイトが表示されるまでの時間が短くなっているんです。
広告のあるWebサイトは、本来のコンテンツの情報以外に広告の情報をすべて読み込んでから表示されるようになっています。
Braveブラウザでは広告ブロック機能によってコンテンツ情報だけしか読み込みませんので、他のブラウザに比べて読み込むデータ量が小さくなっているんですね。
公式サイトに公開されている情報では、Windowsマシンの場合はFirefoxの6倍の速さで表示できるという結果になっています。

なお、Brave softwareが動画を公開していますので、そちらを確認すると速さを実感できるでしょう。
YouTube Brave Browser Speed Comparison 2019
Braveはスマホのブラウザで最速!
株式会社角川アスキー総合研究所が「ブラウザーアプリによるWeb表示速度の調査」を実施し、Braveブラウザが最速だと発表しました。
同時にコンテンツ視聴時のデータ転送量の4割が広告だとする調査結果も発表しています。
Braveブラウザの「広告ブロック」によるアクセス速度向上への効果が実証されたと言えるでしょう。
参考:角川アスキー総合研究所 「スマホでのコンテンツ視聴に占める広告の比率調査」を実施 主要Webサイトのデータ転送量、平均4割は広告
1-3. Google Chromeの拡張機能が使える
BraveブラウザはChromiumというGoogle Chromeと同じ仕組みを使ったブラウザがベースです。
そのため、Google Chromeの拡張機能の多くを使うことができますので、いままでGoogle Chromeを使ってきた人には使いやすくスムーズに移行することができるようになっています。
2. Braveブラウザの評判:「プライバシー保護と高セキュリティ」
上述したBrave Shieldsの広告ブロック機能以外の4つの機能がプライバシー保護とセキュリティにかかわる部分です。
それぞれ説明しましょう。
2-1. プライバシー保護
Braveブラウザでは無用なプライバシー情報の漏洩を防いでくれます。
既存のブラウザではWebサイトの閲覧記録であるCookieを一定期間保管しますが、BraveブラウザではCookieを自動ですぐに破棄するようになっているんです。
そのため、ユーザーのサイト閲覧履歴を意図せず追跡される心配がありません。
また、フィンガープリントと呼ばれるコンピュータ固有の情報を収集される動作を回避するようになっており、ユーザーが知らないうちにプライバシー情報を取得されないように対策されています。
Tor接続にも対応している
Braveブラウザは、プライバシー保護接続として有名な「Tor」による接続も対応しています。
(Torは3つ以上のIPを介して接続することで、接続元のIPを追跡できなくするものです)
Torによる接続は右上の「三」メニューから「Torで新しいプライベートウインドウを開く」を選択して開いたウインドウから任意のサイトへアクセスすることで機能します。
2-2. セキュリティ
セキュリティ面では、サイトごとに安全性の高い接続方法を自動的に選択する機能(HTTPSアップグレード)や、悪意のあるプログラムコードが勝手に実行されることを防ぐ機能(スクリプトの実行ブロック)が搭載されています。
安全な通信方式への自動切替
BraveブラウザではアクセスするWebサイトに合わせて自動で通信方式が切り替わって、意識せずに安全な通信を行えるようになっています。
現在SSLと呼ばれる暗号化通信が推奨されており、対応したWebサイトにブラウザがSSL通信で接続することで安全性の高い接続を行うことができるんです。
大手のブラウザ(Google ChromeやFirefoxなど)では、安全性の低い接続方式の場合に警告表示してアクセスできないようにするなどの対応をされているだけで、自動でSSL通信に切り替えるという動作までできていません。
Braveブラウザは自動でSSL通信に切り替わりますので、一歩先を行っていると言っても良い機能でしょう。
有害プログラム実行のリスクを軽減
Braveブラウザはスクリプトと呼ばれるプログラムの自動実行をブロックしてくれます。
Webサイトの中には、アクセスするだけでスクリプトが実行されるところが数多くあります。
ほとんどの場合はアニメーションなどを実現するために使われているものですので無害ですが、中にはこの仕組みを利用してウイルスやランサムウェアを実行させるものもあるんです。
3. Braveブラウザの評判:「コミュニケーション」
Braveブラウザの評判の中で大きく取り上げられている機能で特徴的なのが、クリエイターとユーザーとのコミュニケーションです。
Braveブラウザには、様々なWebサイトを運営している人やSNSの投稿者と直接交流できるサービスが標準で搭載されています。
3-1. クリエイターを支援する
Braveブラウザの「Brave Rewards」というサービスを利用することで、気に入ったWebサイトやSNS上のコンテンツに対して、BATポイントと呼ばれるポイントを送付することができます。
ツイキャスやYouTubeなどでも提供されている「投げ銭」と呼ばれるサービスと同じように見えますが、Braveブラウザではユーザーとクリエイターとの間に企業が入らず直接送付されます。
そのため他のサービスの投げ銭と比べて、クリエイターとユーザーの距離がより近いわけです。
BATポイントとは
BATポイントというのは日本のBraveブラウザに導入されているBraveブラウザ内のポイントで、海外ではBATを送付できるようになっています。
BATポイントは、BATと比較すると次のような特徴があります。
BATポイントの特徴
- BATポイントをSNS投稿やWebサイトに送ることが可能です
- BATポイントの価格はBATと連動しています(2020年11月時点で換金できません)
- BATポイントは購入できません
- BATポイントとBATを替えることはできません(2020年11月時点)
参考:Brave公式サイト
3-2. BraveブラウザでBATポイントを入手する方法
BATポイントを購入することはできませんが、Braveブラウザで広告を閲覧することと支援を受けることで入手することができます。
これらはまとめてBrave Rewordsで実現されていますので、まずはBrave Rewordsの設定をオンにしておきましょう。
広告閲覧
定期的に表示される広告を閲覧することで、その表示回数に従ってBATポイントが報酬として支払われます。
ここで表示される広告はプライバシーを重視した広告で、無断で何らかの情報を取得したり漏洩したりすることがありません。
(※その代わり、閲覧しているサイトとは無関係な広告が表示されます)
また、広告の表示頻度はBrave Rewordsの設定でいつでも変更できるようになっているので、ユーザーの使い勝手を妨げることのない程度の広告表示ができるでしょう。
支援を受ける
Braveのサイトでクリエイター登録をしてコンテンツを設定することで、そのコンテンツにBraveブラウザのユーザーから支援を受けることができるようになります。

なお、BATポイントは2020年11月時点で「支援」にしか使えませんが、将来的にはプレミアムコンテンツの購入やBrave softwareのサービス料の支払いにも使用できるようになる予定です。
3-3. ブロックチェーンが人をつなぐ
Brave Rewordsでは、Googleなどの広告代理店ではなくBATのブロックチェーンが広告主から集めた広告費を自動的にクリエイターやユーザーに分配する分散型広告を実現しています。
そのため既存のネット広告のように広告代理店の都合で分配率が変わったり広告の表示を制限したりするようなことがなく、ユーザーとクリエイターが直接つながっているんです。
4. Braveブラウザのここが残念
Braveブラウザは安全で高速でクリエイターとユーザをつなぐ仕組みを持った新しいブラウザです。
そんなBraveブラウザにも、これからの改善を期待したい点がありますので紹介しておきましょう。
4-1. BATポイントが換金できない
BATポイントは、2020年11月時点ではまだ日本のユーザーが換金する手段はありません。
そもそも日本のBraveブラウザで仮想通貨BATではなくBATポイントが使われているのは、日本の法律(資金決済法など)による規制が理由です。
日本の法律では仮想通貨を換金できるのは登録された暗号資産交換業者だけであり、海外企業であるBrave softwareにとってはその登録が厳しいのです。
bitFlyerがBraveブラウザのウォレットを開発中!
2020年7月30日にbitFlyerがBraveブラウザに内蔵するウォレットを開発すると発表しました。
(参考:bitFlyerニュースリリース)
登録済みの暗号資産交換業者であるbitFlyer製のウォレットがBraveブラウザに搭載されれば、BATを取り扱うことができるようになるでしょう。
4-2. ユーザーの少なさ
Braveブラウザは高速で安全な高性能なブラウザですが、Google ChromeやFirefoxに比べるとユーザー数が圧倒的に少なく、2020年10月時点の全世界のブラウザシェアの1%にも達していません。(参考:StatCounter.com)
ユーザー数が少なければ広告主が集まりにくくなりますので、Braveブラウザの開発を行っているBrave softwareの収益が減ってサービスの継続が厳しくなってくる可能性があります。
これはBraveブラウザユーザーにとっては、大きなマイナスに働くことでしょう。
ユーザー数は増加している!
Brave softwareの発表では2020年10月には月間2000万人のアクティブユーザー数に達しており、ユーザー数は確実に伸びているようです。

1年間でユーザー数がおよそ2.3倍に増えていますので、ブラウザの認知度は確実に上がっていると言えます。
bitFlyer製ウォレットの件もありますので、期待して待っていても良いかもしれません。
まとめ
Braveブラウザのブラウザとしての機能はメジャーなブラウザに負けておらず、むしろプラスの面もあります。
しかしまだ知名度が低く、敢えてメジャーなブラウザから乗り換えるところまで訴求できていないのが事実でしょう。
- Braveブラウザは高速
- Braveブラウザは個人情報保護対策に力を入れている
- Braveブラウザは広告をブロックする
- 日本のユーザーはBraveブラウザでBATポイントしか入手・利用できない
- BATポイントは換金できない
bitFlyerがウォレットの開発を発表したことによって、日本のBraveブラウザでBATを扱える可能性が出てきました。
もしBraveブラウザでBATを利用できるようになれば、爆発的にユーザーが増えるかもしれません。
■世界のニュース
Google ニュース 「世界」
Google ニュース 「日本」
Google ニュース 「ビジネス」
Google ニュース 「科学&テクノロジー」
Google Cloud スタートアップ
■価格情報
TradingView「ビットコイン/JPY」
coinbase「ビットコイン/USD」
CME「ビットコイン 先物」
■監督官庁
■研究機関
ビットコイン
bitcoin.org
イーサリアム
ethereum.org
Go Ethereum
web3.js
Truffle
solidity
ethereum/EIPs
Vitalik Buterin’s website
XRP
ripple.com
その他
Litecoin.org
Bitcoincash.org
nem.io
Stellar.org
monacoin.org
blockchain.com
■苦情相談等
■自主規制機関
■関連省庁等公式Twitter
日本政策金融公庫【公式】Twitter
厚生労働省【公式】Twitter
日本年金機構【公式】Twitter
内閣府政府広報オンライン【公式】Twitter
国民生活センター【公式】Twitter
金融庁【公式】Twitter
法務省【公式】Twitter
消費者庁【公式】Twitter
首相官邸【公式】Twitter
内閣官房【公式】Twitter
国税庁【公式】Twitter
警察庁【公式】Twitter