ビットコインドミナンスとは? 過去の推移を知ればトレンドがわかる

ビットコインのドミナンスとは

仮想通貨(暗号資産*)投資をやっていると「ドミナンス」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

SNSやニュースで度々見られることがありますが、ドミナンスと聞いてもあまりピンと来ない方が多いのではないでしょうか。

ドミナンスとは簡単に言うと、仮想通貨におけるトレンドを予測する際の材料のひとつです。

このドミナンスを理解することで、仮想通貨を投資するタイミングを知ることができるようになります。

*2019年3月、呼び名を「暗号資産」とする法律案が金融庁から第198回国会へ提出されました(参考|第198回国会における金融庁関連法律案

1. ドミナンスとは占有率のこと

この章では、仮想通貨におけるドミナンスについてわかりやすく解説していきます。

1-1. 時価総額の割合で計算する

仮想通貨におけるドミナンスとは、市場全体においてその通貨がどの程度の規模を有しているのかの割合のことを指します。

仮想通貨の中で一番ドミナンスが高いのがビットコインです。ビットコインは仮想通貨の中で一番の時価総額を有しており、通貨全体の時価総額に対して、高い割合のドミナンスを有しているといえます。

ビットコインのドミナンスを算出するにはこちらの式で計算します。

ビットコインの時価総額 ÷ 仮想通貨全体の時価総額 × 100= %

2019年3月の時点で仮想通貨全体の時価総額は約14兆円。ビットコインの時価総額が約7兆円なので、仮想通貨市場全体に対してビットコインのドミナンスは50%を占めていることになります。

ドミナンスは価格チャートのように常に変動しています。取引されるたびに時価総額は変動していますので、それにあわせてドミナンスも変動しています。

1-2. どの通貨に資金が流れているのかが分かる

ドミナンスは仮想通貨全体の資金の流れを可視化しています。

仮想通貨投資の判断材料としてよく利用されるのはビットコインのドミナンスです。

ドミナンスを見ることで、ビットコインに資金が流れているのかオルトコインの方に資金が流れているのかを客観的に判断できます。

例えばビットコインのドミナンスが上昇すると、ビットコインに資金が移動していると判断することができます。

ビットコインのドミナンスが下落すると、オルトコインに資金が流入していると判断できます。

ドミナンスのチャートを見ることで、市場全体の傾向を客観的に見ることができます。

オルトコインのドミナンスもある
ビットコインのドミナンスがあるように、オルトコイン(アルトコイン)にもドミナンスがあります。
占有率を知ることで、オルトコインの市場の傾向を考察する材料にしているのです。

2. CoinMarketCapで確認するのが簡単

ドミナンスはいくつかのサイトで確認できますが、CoinMarketCapが一番わかりやすいでしょう。

CoinMarketCap|Global Chart

CoinMarketCapでは11種類のドミナンスを確認できます。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム(ETH)
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • ライトコイン(LTC)
  • リップル(XRP)
  • ダッシュ(DASH)
  • ネム(NEM)
  • モネロ(XMR)
  • アイオタ(IOTA)
  • ネオ(NEO)
  • それ以外のオルトコイン

CoinMarketCapにあるドミナンスは、トップページの上部にある「ツール」→「グローバルチャート」から確認することができます。

3. 過去のドミナンスの推移を振り返る

この章ではビットコインのドミナンスがどのように推移しているのかを、簡単に解説します。

3-1. 2013年3月~2017年3月:当初はビットコインのドミナンスが8,9割を占めていた

2013年3月~2017年3月のドミナンスチャート

CoinMarketCapでは2013年3月から現在まで記録されていますが、当初から2017年3月くらいまではビットコインが8、9割の占有率を占めていました。

これはビットコインが認知され始めていたこともあり、大半の投資家はビットコインを購入していたからでしょう。

この時点でもオルトコインは発行されていましたが、種類も少なく認知度もまだまだ低かったと考えられます。

3-2. 2017年3月~2018年1月:オルトコイン人気によってビットコインのドミナンスが減少

2017年3月~2018年1月のドミナンスチャート

2017年3月からはビットコインのドミナンスが徐々に減少し、2018年には35%まで減少しています。

当時仮想通貨人気の後押しもあってか、新しいオルトコインがどんどん発行されていきました。すると次第にオルトコインの認知も広まり、オルトコインを購入する投資家も増えていきました。

よってオルトコインの価格が上昇。オルトコイン全体の時価総額に合わせてドミナンスも高くなり、ビットコインのドミナンスは相対的に大きく下落しました。

3-3. 現在のビットコインのドミナンスの状況

2019年4月のドミナンスチャート

現在ビットコインのドミナンスは50%あたりで推移しています。

2018年の年初から仮想通貨市場は暴落しましたが、ビットコインのドミナンスは上昇しています。

これは市場の不安定さを危惧したために、時価総額が高く、より安定感のあるビットコインに資金が移動したと考えられます。

しかし今後ビットコインとオルトコインの均衡が崩れる可能性もあります。市場における資金が移動し始めたとき、投資家の心理を読み取ることができれば、仮想通貨投資のチャンスが訪れると考えられています。

4. 仮想通貨価格と相関性はない

ドミナンスは客観的な投資基準として使用できる指標ですが、注意しておくこともあります。

4-1. 市場から資金が抜けることを考慮していないデータ

ビットコインのドミナンスはビットコインの価格と相関性はありません

なぜならドミナンスは市場全体に対しての割合であって、市場全体の時価総額の大きさは考慮されていないからです。

例えば仮想通貨市場から資金が抜けていく場合、ドミナンスは変わらなくとも仮想通貨価格は下がり続けます。

ビットコインのドミナンスと価格チャートを見比べてみても分かります。

2018年の年始にビットコインの価格は急落していますが、ビットコインのドミナンスは上昇しています。

ドミナンスの変動と仮想通貨価格を結びつけることはできないのです。

4-2. あくまで指標なのでトレンドの判断材料に利用

あくまでドミナンスは市場全体の動向を分析するための判断材料にしかなりません。

しかしドミナンスからトレンドを把握しておくことで、

  • 今はビットコインに退避したほうがいいのか
  • これからオルトコインが大きく伸びるのか

など、どういった選択肢が最適なのかを客観的に判断することができます。

こういった傾向を知っておくことで、資産を増やすことに成功したり、損失を出さないように守ったりすることもできます。

まとめ

ドミナンスとは市場全体の時価総額に対して、特定の通貨の時価総額の割合のことです。

ドミナンスは常に変動しており、ビットコインのドミナンスが上昇すればビットコインに、オルトコインのドミナンスが上昇したらオルトコインに資金が移動していると考えられます。

しかし市場全体の規模は含んでいないので、ドミナンスから仮想通貨価格の増減を予測することは難しいです。

今どこがトレンドにあるのか、ビットコインがいいのかオルトコインがいいのかを客観的に判断できるのがドミナンスなのです。