【図解】ビットコインの利益計算方法を解説!仮想通貨の確定申告向け

ビットコインの利益計算

ビットコインなど仮想通貨(暗号資産*)の取引で利益が出た場合、所得金額を計算し確定申告をする必要があります。

そこで利益の計算方法を国税庁のFAQをもとに解説! 移動平均法総平均法図解で説明します。

複雑な計算は利益計算ツールで一発解決という手も? おすすめツールも紹介。

*)2019年3月、呼び名を「暗号資産」とする法律案が金融庁から第198回国会へ提出されました(参考|第198回国会における金融庁関連法律案

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1. 利益とみなされる取引にはどんなものがあるか?

仮想通貨は仮想通貨取引所で購入後、保管しているだけであれば利益とみなされません。

では、どのような時に利益が発生したとみなされるのでしょうか? 

利益が発生するのは以下の4つのケースです。

  • 仮想通貨を売却したケース
  • 仮想通貨を他の仮想通貨と交換したケース
  • マイニングで新たに仮想通貨を取得したケース
  • 仮想通貨で商品やサービスを購入したケース

1-1. ビットコインを売却した場合

一番わかりやすいのは仮想通貨を売却したケースです。

ビットコインを売ったときの利益の計算

例えば、1BTCが50万円の際に1BTCを購入して50万円を支払いました。そして、1BTCが100万円に値上がりした時にそのビットコインを売却すると50万円の利益が出ます。
※取引所に支払う手数料などもありますが、ここではわかりやすいように手数料は考慮していません。

国税庁が示した例で計算方法を説明します。

(例)
3月9日に200万円で4BTCを購入、5月20日に0.2BTCを11万円売却した

下記の計算から、この場合の所得金額は1万円となります。

売却価格 - (1BTCあたりの取得価額 × 売却した数量) = 所得金額

110,000円 - (200万円 ÷ 4BTC) × 0.2BTC = 10,000

1-2. ビットコインを他の仮想通貨に交換した場合

ビットコインをXRP(通称:リップル)に交換するなど、仮想通貨と仮想通貨を交換した場合にも利益が確定したということになります。

(例)
3月9日に200万円で4BTCを購入し、11月2日に5,000XRP購入する際の決済0.4BTCを支払った

取引時における交換レートは1XRP=45円。この場合の利益は2万5千円となります。

仮想通貨の購入価額 - 決済で使う通貨1単位当たりの取得価額 × 支払った数量 = 所得金額

(45円 × 5,000XRP) - (200万円 ÷ 4BTC) × 0.4BTC = 25,000円

1-3. マイニングでビットコインや他の仮想通貨を得た時

ビットコインなどの仮想通貨をマイニングによって取得した場合は、報酬として取得した時点での時価で計算した金額が課税対象となります。

マイニングの報酬で得た仮想通貨の数量 × 仮想通貨の時価 = 所得金額

マイニングにかかったパソコンなどの機器や電気代などは必要な支出であると認められる部分の金額に限り、経費として差し引くことができます。

1-4. ビットコインで商品を購入した時

ビットコインで商品やサービスを購入した時にも利益が確定します。

(例)
3月9日に200万円で4BTCを購入し、9月28日に162,000円(税込)の商品0.3BTC購入した

この買い物を行う際ビットコインの交換レートは1BTC=540,000円

決済の場合、購入した際のレートではなく買い物をした日のレートで計算を行います。

商品価額 - 1ビットコイン当たりの取得価額 × 支払った数量 = 所得金額

162,000円 - (2,000,000円 ÷ 4BTC) × 0.3BTC = 12,000円

ビットコインで商品を買ったときの利益の計算

保有している仮想通貨で決済をする場合、その仮想通貨を譲渡することになります。

譲渡による利益は、その仮想通貨の譲渡時の価格と、その仮想通貨を取得した時の価格の差額になります。

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2. ビットコインでいくらの利益が出ているのか計算してみよう

平成30年11月に国税庁は、売却した仮想通貨の取得価額は「移動平均法で計算するのが相当」とFAQ資料において指針を発表しました。

しかし同資料の中で「継続して適用することを要件に「総平均法」で計算しても差し支えない」ともしています。

移動平均法も総平均法も、仮想通貨を購入した時点での価格を求める方法です。

仮想通貨は秒単位で価格が変わるので、同じ仮想通貨を連続で購入する場合は決まった方法で計算しなければ難しいのです。

国税庁|仮想通貨に関する税務上の取扱いについて(FAQ)(pdf)

2-1. 移動平均法での計算方法

移動平均法とは、利益を確定させるたびに所得金額を求める計算方法です。

それまでに購入した仮想通貨の購入価格と、新たに購入した仮想通貨の価格の平均単価を計算し、売却価格からその平均購入価格を引いて利益額を出します。

移動平均法
移動平均法では、利確のたびに所得額(利益額)を計算する

平均単価の出し方

保有している仮想通貨の購入金額の総額 ÷ 保有している仮想通貨の数量

最初の【①,②】の平均単価と【③】での所得金額を計算する

購入金額の総額(150万円) ÷ 購入後に保有している数量(2BTC) = 75万円が購入時の平均単価になります。【①,②】

そして利益は、売却価格から売却数量×平均単価を引いて算出します。

150万円 -(1BTC × 75万円) = 75万円【③】

この利益が③での所得金額です。

次に【⑤】の利益確定時の所得金額を計算する

【④】で1BTCを200万円で購入したので、合計2BTCの平均購入単価を算出しましょう。

75万円(保有している1BTC) + 200万円(新規購入した1BTC) ÷ 2 = 137.5万円

そして【⑤】で2BTCを総額300万円で売却します。

300万円 - (2BTC × 137.5万円)= 25万円【⑤】

この25万円が、⑤の利益確定時における所得金額です。

年間の所得の合計を計算する

取引で得た年間利益の合計額を算出します。

75万円【③】 + 25万円【⑤】 = 100万円

移動平均法は、利益確定するたびに平均単価を計算しなければならないので、数多く取り引きする人には少し面倒になるかもしれません。

2-2. 総平均法での計算方法

総平均法は、基準期間である1年間全体で購入した仮想通貨の合計金額を元に平均単価を求め、そこから所得金額を求める計算方法です。

総平均法
総平均法では1年の終わりに一括で利益を計算する

平均単価の出し方

年間の購入総額 ÷ 年間の購入総数

年間の購入総額を計算する

3回分の購入額を合計します。

50万円 + 100万円 + 200万円 = 350万円

年間の購入総数で割り平均単価を計算する

こちらの図では年間で3BTC購入しました。

350万円 ÷ 3BTC = 116.6万円

売却額の総額を計算する

2回分の売却で得た金額を合計します。

150万円 + 300万円 = 450万円

年間の利益を計算する

売却額の合計から、購入額の合計を引きます。

450万円(年間売却額) - 350万円(年間購入額) = 100万円

総平均法で計算した利益は100万円になります。

2-3. 移動平均法と総平均法のメリットデメリット

移動平均法のメリットは、実際の利益と計算が近くなるということと、取引の都度計算できるので確定申告や税金の準備をしやすいということです。

デメリットは計算が複雑になり、取引の回数が多い人は計算の回数も多くなるので手間が多いことが挙げられます。

総平均法のメリットは、計算が簡単ということです。

デメリットは、実際の利益と計算上の利益が大きくかけ離れる場合があるということです。

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3. 損益計算ツールの紹介

コツコツと自分で計算するのは面倒!という方も、ご安心ください。

仮想通貨に関する税金計算にもツールがあります。これを利用すれば、仮想通貨の確定申告もラクになりますよ!

3-1. Cryptact(クリプタクト)

Cryptactは無料のオンラインサービスです。ユーザー名とメールアドレスですぐに登録できます。

3万人以上が利用し、2018年2月8日には国内大手の仮想通貨取引所「bitflyer(ビットフライヤー)」と提携しています。bitFlyerでダウンロードできる「お取引レポート」をCryptactにアップロードするだけで損益の計算が簡単にできるようになりました。

またCryptactは2019年よりQUOINE(コイン)株式会社とも提携しました。これにより、QUOINEが運営する仮想通貨取引所「Liquid by Quoine(リキッドバイコイン)」のユーザーは、Cryptactを使って簡単に仮想通貨の損益計算をすることができるようになります。

その他仮想通貨取引所の取引レポートからも損益計算は簡単にできます。

Cryptactの特徴

  • 18の取引所と2,000以上の仮想通貨に対応
  • 所得の計算は移動平均法、総平均法、FIFO、LIFOから選択できる
  • マイニングで得た報酬にも対応
  • 法人取引にも対応
  • 無料で利用できる

3-2. Gtax(ジータックス)

Gtaxは仮想通貨の損益計算ツールです。

メールアドレスとパスワードだけですぐに無料登録ができます。取引所で取引履歴をCSVでダウンロードして、そのデータを取り込むことで簡単に損益計算することが可能です。

Gtaxの特徴

  • 取引履歴のCSVファイルを取り込むことで、簡単に損益計算できる
  • 所得の計算は移動平均法と総平均法
  • マイニングには未対応
  • 仮想通貨ウォレットの「Ginco」との連携が可能
  • 無料で利用できる

3-3. CryptoLinC(クリプトリンク)

CryptoLinCは、自身でも仮想通貨の取引を行っている税理士の監修の元、2018年2月にリリースされた仮想通貨の確定申告向け収支計算ツールです。

APIによる連携やCSVを登録すれば、自動で計算して収支計算をしてくれます。CryptoLinCで作成した書類は、そのまま税理士に渡せる形式になっています。

CryptoLinCの特徴

  • 仮想通貨取引に精通した税理士が監修した確定申告用計算ツール
  • 計算方法は移動平均法または総平均法
  • 取引所のデータやAPIを連携して自動で収支計算できる
  • そのまま税理士に渡せる形式でデータ―を出力
  • 個人は無料で利用できる
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4. ビットコインで利益が出たら、会社員でも確定申告が必要

確定申告では、1月1日から12月31日までの所得を、翌年の2月16日から3月15日までに税務署に届け出る必要があります。

4-1. 確定申告をする必要のない人と必要のある人

確定申告が不要な人

仮想通貨を購入して利益確定をしていない状態では利益が出ていないので、確定申告をする必要がありません。

また1社から給与所得を得ており、かつ年間の給与以外の所得が20万円以下の場合も必要がありません。

別のケースだと、公的年金等で雑所得を得ており、年金の金額が年間400万円以下で、かつ年金以外の雑所得が20万円以下であれば確定申告は不要とされています。

確定申告が必要な人

勤め先の会社で年末調整が終わっていたとしても、仮想通貨の取引で年間20万円以上の利益がある方は確定申告の必要があります。

仮想通貨取引だけでなく他の雑所得と合わせると20万円を超える方も確定申告が必要です。

また、無職で給与所得がなく、仮想通貨取引で38万円以上の利益がある場合は課税対象となります。学生や主婦なども同様に38万円以上で課税対象となりますが、配偶者特別控除・扶養控除の要件が世帯別に発生するため個別に確認をしてくださいね。

利益が「発生」するのは利確されたとき
利益が発生するのは仮想通貨が利確された時点であり、銀行などに振り込まれた日ではありません。たとえば12月30日にビットコインを売却して、実際に日本円が振り込まれるのが1月4日だとすると、その利益は前年の利益となり、今年の確定申告で申請する分になります。

4-2. 仮想通貨取引の所得は雑所得に分類される

ビットコインなどの仮想通貨取引で出た利益は総合課税の中の雑所得とされています。

雑所得とは

事業に満たない副業や副収入のことを雑所得と呼びます。

  • 例1. アフィリエイト広告の収入
  • 例2. オークションで不用品を売った利益 など

仮想通貨で損失が出た場合は、他の雑所得の利益と相殺することができます。ただし次年度への繰り越しはできませんので、その点に注意しましょう。

また、株や為替の取引で得た利益は譲渡所得に該当するため相殺できませ

もし損失を出してしまった場合、あなたの損失が相殺できるかどうか事前に調べておく必要があります。

4-3. 取引手数料は経費になるの? パソコンは? 

仮想通貨の売却により収入が発生した場合は、売却した仮想通貨の取得価額、売却の際に支払った手数料経費として計上することができます。

インターネットやスマートフォンなどの回線利用料、パソコン等の購入費用などについても必要経費とすることができます。

ただし、パソコンなどの1年以上利用する一定金額以上のものは減価償却費として、数年に分けて経費にする必要があります。

国税庁のFAQによると「必要な支出であると認められる部分の金額に限り」としています。

計上した全ての金額が経費として認められない場合があることを覚えておきましょう。

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まとめ

利益の計算は、基本的に移動平均法で行います。ただし今後継続して適用することを条件に総平均法も認められています。

しかし計算を自分でやるのはかなり面倒なもの。仮想通貨の複雑な計算には計算ツールを使うのがおすすめですよ!

仮想通貨で利益が発生するのは、以下の4つの時です。

  • 仮想通貨を売却した時
  • 仮想通貨と仮想通貨を交換した時
  • マイニングで取得した時
  • 仮想通貨で決済をした時

仮想通貨の取引で利益が出た場合、一定の金額以上の方は確定申告が必要です。ふだん取引しか行っていない方は、1年間の利益を計算し確定申告が必要かどうか判断してくださいね。