
押し目買いは上昇トレンド中に価格が下落したタイミングで買いを入れることであり、効率の良いトレード手法の1つです。
また、指標やインジケーターを活用することで、より信頼度の高い売買ポイントを探ることも可能です。
今回の記事では、押し目買いの意味、よく比較される戻り売りとの違いや実践ポイントを解説していきます。
目次
1. 押し目買いとは?
この項目では、押し目買いの意味、戻り売りとの違いなどについて確認していきます。
1-1. 価格が下落した時に買いを入れること
押し目買いとは、価格が下落した時に買いを入れることです。株価が下落した際に「押す」と言い表すことが、言葉の語源となっています。
広い意味で考えると、押し目買いはトレンドとは逆方向にエントリーする「逆張り」の手法の1つとして分類することができます。
一般的に押し目買いと言う場合には、上昇トレンド中の利益確定などの調整局面で価格が下落した際に買いを入れることを指していることがほとんどです。
また、押し目買いと同じ意味で、「押し目を拾う」と呼ぶこともあります。
1-2. 戻り売りは価格が上昇した時に売りを入れること
押し目買いとよく比較される戻り売りは、価格が上昇した時に売りを入れることです。一般的には、下落トレンドの中で、一時的に値上がりしたタイミングで売りを入れることを指しています。
押し目買いと同様に相場の調整局面を狙った投資手法です。いっぽうで、押し目買いが上昇トレンド中の調整局面を狙うことに対して、戻り売りは下落トレンド中の買い戻しや利益確定などで一時的に上昇した調整局面を狙う点に違いがあります。
2. 押し目買い・戻り売りを成功させる方法
この項目では、押し目買いと戻り売り成功させる方法を確認していきます。大きく分けると、押し目買い・戻り売りを成功させる方法は以下の3つです。
押し目買い・戻り売りを成功させる方法
- トレンドを見極め方
- 売買ポイントの探し方
- 効率的な注文の出し方
なお、チャート例では押し目買いを想定して解説しますが、基本的な考え方は戻り売りでも同じものとなります。
2-1. トレンドの見極め方
1つ目の手順は、トレンドが上昇か下落かどうか見極めることです。なぜなら、押し目買いと戻り売りのどちらも、トレンド中の調整局面でエントリーし、その後のトレンドの流れに沿って利益を狙っていく方が取れる値幅も大きくなるからです。
トレンドと逆方向での押し目買いは損失リスクにも
逆に、トレンドとは逆方向で押し目買いをしてしまうと、取れる値幅は少なくなります。また、大きなトレンドと逆方向にエントリーをしても、損失方向に価格が推移する可能性が高いため、リスクを高くすることにも繋がります。
そのため、まずはトレンドを見極めましょう。上昇トレンドであれば押し目買い、下落トレンドであれば戻り売りを検討します。
下記ではトレンドの見極め方を、相場の世界で長年に渡って利用されてきた「ダウ理論」を基に確認していきましょう。
高音も安値も切り上がっている状態であれば上昇トレンド
「ダウ理論」では上昇トレンドを、「高音も安値も切り上がっている状態」であると定義しています。
たとえば、以下のビットコインのチャート画像では、高音も安値も切り上がっているので、上昇トレンドが発生している状態です。

そのため、このチャート例であれば上昇トレンドの調整局面を狙い、押し目買いを検討することが可能と言えます。
高音も安値も切り下がっている状態であれば下落トレンド
ダウ理論に定義によると、下落トレンドは「高音も安値も切り下がっている状態」です。
たとえば、以下のビットコインのチャート画像では、高音も安値も切り下がっているので、下落トレンドが発生している状態です。

そのため、戻り売りを検討する1つの機会として考えることが可能と言えます。
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2-2. 売買ポイントの探し方
続いて、売買ポイントを探します。探し方に正解はありませんが、フィボナッチ・リトレースメントや移動平均線などの指標・インジケーターを使うことで、より信頼性の高い売買ポイントを見つけることが可能です。
移動平均線からの売買ポイントの探り方
移動平均線は期間ごとの価格の終値の平均値を算出し線で結んだ指標のことです。主に相場の全体的な流れを把握する際に利用されています。
上昇トレンドや下落トレンドを問わず、移動平均線付近では価格が反発しやすいという傾向があり、この傾向を押し目買いや戻り売りの売買ポイントを探る際に活用することが可能です。
たとえば、以下のチャート画像では上昇トレンドが発生していますが、調整局面では移動平均線付近で価格が反発していることがわかります。

この例の場合であれば、移動平均線に近づいたタイミングは押し目買いの1つのポイントと考えることができるでしょう。
この例では上昇トレンドの押し目買いポイントですが、移動平均線は下落トレンドの時にも同じ考え方ができるので、戻り売りのポイントを探ることに役立てることが可能です。
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フィボナッチ・リトレースメントからの売買ポイントの探り方
フィボナッチ・リトレースメントはトレンドの始点といったんの終点を結び、価格がどのくらいの水準まで反発するのかを予想するために使う指標です。上昇トレンドと下落トレンドのどちらの場合でも使うことができます。
フィボナッチ・リトレースメントでは主に、0、0.236、0.382、0.5、0.618、0.786、1の7つの水準を表した数値を判断材料として活用します。それぞれの数値を目安として使う際の考え方は、以下のようになります。
水準 | 考え |
0 | トレンドの終点 |
0.236 | 一般的な戻りの水準 |
0.382 | 一般的な戻りの水準 |
0.5 | 半値戻しの水準 |
0.618 | 深めの戻り水準 |
0.786 | 深めの戻り水準 |
1 | トレンドの始点 |
実際のチャート画面
以下のチャート画像は、トレンドの始点といったんの終点をフィボナッチ・リトレースメントで結んだものです。

画面中央付近では、深めの戻り水準である0.786付近で価格が反発していることがわかります。つまり、押し目買いの1つの目安として捉えることが可能です。下落トレンドの時も同じ考え方でフィボナッチ・リトレースメントが使えるので、戻り売りの売買ポイントを探ることができます。
このように、フィボナッチ・リトレースメントを使うことで価格の反発するポイントを探ることができ、押し目買いや戻り売りの売買ポイントを探ることに活用することが可能となるのです。
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2-3. 効率的な注文の出し方
最後に、2つ目の手順で探った売買ポイントを参考に注文を出します。注文方法にも決まりはありませんが、IFO注文(IFD-OCO注文)であれば、リスク管理の取れた押し目買いや戻り売りが可能です。
IFO注文はエントリー用の新規注文だけでなく、利食いと損切りの決済注文も同時に出すことが可能です。以下は押し目買いの時にIFO注文を使った際のイメージ図です。
IFO注文を使うことで、利食いのタイミングを見逃さないためにチャートに張り付く必要もありません。また、損失が大きくなる前の段階にあらかじめ損切りを入れておけば、押し目買いや戻り売りの新規注文が約定しポジションを保有した後に損失が大きくなることを防いでくれます。
こうした面からも、押し目買いや戻り売りの注文を出す際には、IFO注文を活用すると良いでしょう。
損切りの目安について
押し目買いや戻り売りでエントリーした後の損切りの目安は、相場の状況や資金量によっても異なるので決まりがありません。リスクをできるだけ小さくするのであれば、証拠金に対して1%ほどの水準で損切りを行うと、損失も小さく抑えることが可能となります。
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まとめ
以上、押し目買いについて解説してきました。改めて、今回の記事のポイントをまとめておきましょう。
- 押し目買いは価格が下落した時に買いを入れること
- 戻り売りは価格が上昇した時に売りを入れること
- トレンドの見極めから指標やインジケーターで売買ポイントを探る
- 注文時にはIFO注文を活用するとリスク管理も取れる
押し目買いはトレードで利益を出すためにも重要な手法の1つです。一方で、読みが外れた場合、損失が出るリスクもあります。取引時には適切な資金管理を心がけながら取り組むようにしましょう。
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