【年利5%!?】仮想通貨のレンディング解説と取引所別利率比較表

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皆さんは仮想通貨を貸して増やす「レンディング」というサービスをご存知でしょうか? 国内の取引所では20185月にbitbankでサービスが開始し、注目度が上がっています。bitbankで得られる金利は年間35%とのこと。銀行の普通預金の利率と比べると大きいですよね。

この記事では仮想通貨のレンディングについて詳しく解説。レンディングの仕組みやメリット・デメリット、レンディングができる取引所、始め方などを紹介していきます。

2章では取引高が高い仮想通貨交換所のなかで、レンディングを行っている取引所を3つピックアップ。利率や手数料、対応通貨といった項目を一覧表にしました。

ぜひ参考にしてください。

1. レンディングは取引所に仮想通貨を貸して金利を得るサービス

レンディングとは、取引所に仮想通貨を一定期間貸し出して金利を得るサービス。英語では「Lending」と表記され、直訳すると「貸与」という意味です。

レンディングは仮想通貨に限らず、金融業界ではよくあるサービスのひとつ。貸した仮想通貨は期間を満了すると、数%の金利がプラスされて戻ってきます。

では、なぜ仮想通貨を取引所にレンタルするだけでプラスになって返ってくるのでしょうか? 1章では仮想通貨のレンディングの仕組みについて解説。メリット・デメリットも紹介していきます。

1-1. 貸した仮想通貨はトレードやマイニング事業に使われている

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貸した仮想通貨の用途は明確にされていませんが、以下の目的が考えられます。

  • 仮想通貨交換事業のトレードで使う
  • PoSPoIの仮想通貨のマイニング報酬を増やす

トレードでは販売所での仮想通貨取引や証拠金取引といったサービスで使う、マイニング事業ではPoSPoI(※)といった承認システムを採用している場合に使うというケースが考えられます。
※PoS(Proof of Stake /プルーフオブステーク)、PoI(Proof of Importance/プルーフオブインポータンス)、詳しくはコチラの記事で解説しています!

取引所やマイニング事業を円滑に運営するには大量の仮想通貨が必要。そのため取引所は金利を支払ってでも仮想通貨を集めたいのです。

ユーザーへ返却する時は取引所が保有している資産から返す、またはほかの取引所で購入した仮想通貨に金利をプラスして返すといった方法がありそうです。こちらも明確には公表されていません。

ユーザーへ支払う金利は、手数料やマイニング報酬などからまかなわれていると考えられます。得られる金利は取引所によって異なりますが、年間でおよそ35%と考えてよいでしょう。

1-2. レンディングのメリット

仮想通貨のレンディングをするメリットを紹介していきます。

長期ホールドを考えているユーザーと相性がよい

レンディングは長期で仮想通貨をホールドしていたいユーザーと相性がよいサービス。ただホールドしているだけでは価格変動でしか損益が生まれませんが、貸し出せば金利を得られます。

「寝かしている仮想通貨で利益を得たい」という人に合ったサービスといえるでしょう。

銀行の金利より割高

レンディングで得られる金利は、銀行の普通預金と比べると割高です。一般的な普通預金の年率は0.0010.1%ほど。一方のレンディングでの年率は35%ほどです。

2018年626日現在は銀行よりレンディングのほうが、利率がよい傾向となっています。

トレード知識がなくても増やせる

仮想通貨を売買して利益を狙うトレードでは、専門的な知識や分析力が必要となります。一方のレンディングは仮想通貨を貸すだけで、あとは放置。利益を得るための難しいテクニックは必要ありません。

トレードの知識がなくても仮想通貨を増やせるサービスです。

1-3. レンディングのデメリット

仮想通貨のレンディングのデメリットを紹介しています。リスクを把握せずに始めると痛い目をみるかも……!?

取引所が破たんすると返却されない恐れ

レンディングのデメリットには、取引所が破たんした時に資産が返却されない恐れがあるという点。筆者はこの点がレンディングの致命的なデメリットで、リスクが高いと感じられます。

2018年5月からレンディングを始めたbitbank(ビットバンク)の公式サイトには、リスク説明に以下の一文がありました。

本契約は消費貸借契約であり、当社が破たんする、ブロックチェーンに致命的なバグが見つかるなどした場合、お客様が貸し出した仮想通貨が返却されないリスクがあります。

引用:bitbank 「仮想通貨を貸して増やす」サービス開始予告のお知らせ

こうしたリスク説明を行っているのはbitbankだけではありません。以前にレンディングを行っていたcoincheck(コインチェック)でも、似たような解説がありました。

資金決済法では仮想通貨交換業を行う際は、資産の分別管理を義務化。破たんした場合でも、ユーザーに資産を返還できるような体制をつくっています。

bitbankによると2018626日現在の法律では、仮想通貨交換業にレンディングは当てはまらないとのこと。そのため分別管理の対象外となり、破たんした際には返還の保証がないというわけです。

参考:電子政府の総合窓口e-gov

完全に取引所を信用できなければ、レンディングをしないようにしたほうがよいでしょう。

価格が下落傾向でも売却できない

貸し出し中の仮想通貨は、期間を満了しない限り動かすことができません。自分で保有中のコインなら好きなタイミングで売却できますが、レンディングではできなくなります。

たとえ下落傾向になり売却をしたくても、価格が暴落したとしても、返ってくるまでは売りに出せません。

返却された時に下落している可能性がある

レンディングした仮想通貨が満期を迎えて返却された時、価格下落によって金利がプラスされた状態でも損失が出ている可能性があります。貸し出し期間が長ければ長いほど、返却時の価格予想が困難に。4章で詳細を解説しますが、貸し出し時よりも価格が下落していても取得した金利分の税金は支払わなければならないと考えられます。

2. レンディングができる取引所3選!利率や対応通貨を比較

2018年626日現在、レンディングのサービスを行っている取引所を3つ紹介。3つとも世界的にみて、1日の取引高が上位の取引所です。

取引所名bitbankBitfinexPoloniex
日本香港アメリカ
年率(BTC)3~5カスタム設定
※現在の相場では約10%
カスタム設定
※現在の相場では約3%
貸付相手取引所ユーザーユーザー
貸出期間1年2~302~60
最小貸出単位(BTC)1BCT$50相当0.01BTC
手数料なし利益の15%利益の15%
ハッキング被害なし2回1回
対応仮想通貨BTCEUR、USDBTCLTC
ETHETCZECXMR
DASHXRPIOTAEOS
SANOMGBCHNEO
ETPEDOBTG

BTC、FCTETHXML
XRPDOGELTCMAID
XMRBTSDASHCLAM

※2018年6月26日現在

取引所選びで注目してもらいたい点はセキュリティ面。レンディングでは取引所が破たんし時に貸していた仮想通貨が戻ってくる保証はないと考えてよいでしょう。

仮想通貨を盗難されて破たんしている取引所はいくつもあります。セキュリティが弱い取引所は、返却されないリスクが高まると考えてもよいでしょう。また破たんしなくても、ハッキングで盗まれた仮想通貨が返却される保証もありません。

利率に注目するよりも、信用できる取引所を選ぶことが大切です。これまでのハッキング被害の経歴と共に、各取引所の特徴を簡単に解説していきます。

年率最大5%、bitbank(ビットバンク)

bitbankでは20185月からレンディングを開始。金融庁へ登録済みの取引所です。ハッキングに遭った経歴はありませんが、2018622日に関東財務局から業務改善命令が出されました。

今のところ対応通貨はビットコインのみ。貸出期間は1年と固定されていますが、途中で解約もできます。その場合手数料として貸していた仮想通貨から5%が引かれて返却されるとのこと。

現在日本でレンディングを利用できるのはbitbankだけです。以前にはcoincheckGMOコインもレンディングを行っていましたが、現在は受付を停止しています。

日利平均約0.03%、Bitfinex(ビットフィネックス)

bitfinexは取引高が高く世界でも有名な取引所。19種の通貨のレンディングに対応しています。利率はカスタム設定できますが、高すぎると借り手が現れないので周囲と合わせる必要がありそうです。現在の平均的な利率は約0.03%/日です。

Bitfinexは過去に2回のハッキング被害に遭っており、当時の時価で71億円相当のビットコインを盗まれた経歴があります。2016年に起きた2度目のハッキング事件以降は、こうした被害は出ていません。

またPoloniexと同様、貸付相手がユーザーとなっています。

貸付相手がユーザーと取引所では何が違いますか?

貸付相手がユーザーの場合、あなたの出した条件で借りたいと思うユーザーが現れなければ貸し出しができません。つまり売買と同様、約定しなければ貸せないということ。また貸し付けたユーザーが利息を踏み倒しするリスクもあります。一方で貸付相手が取引所の場合は、募集を行っている限りすぐに貸し出しが行えます。利息を踏み倒される心配もないでしょう。ただし、どちらも取引所が破たんした場合は返却される保証はありません。

日利平均約0.01%、Poloniex(ポロニエックス)

アメリカの大手取引所Poloniexでは、14種の仮想通貨がレンディング対象。利率はカスタムで設定を行います。現在の平均的な利率は約0.01%/日のようです。

Poloniex は2014年、ハッキングにより保有するビットコインの12.3%を盗まれた経歴があります。詳細はBitcoin Forumで公開されましたが、具体的な被害額は明らかにされていません。

また開始当初は人気のあったレンディングも、2018626日現在はすっかり利用者が少なくなった模様。貸し手・借り手が共にユーザーなので、利用者が少なくては約定しづらいかもしれません。

3. レンディングを始めるならbitbank

2章で紹介した取引所でレンディングを始めるならbitbankがオススメ。金融庁へ登録済みの取引所なので、セキュリティ面の審査基準が満たされていると考えられるからです。また20145月に設立されて以来、ハッキング被害に遭った経歴はありません。

3章ではbitbankでのレンディングの始め方を紹介していきます。

■bitbankでのレンディングの始め方

bitbankではパソコンやスマートフォンのブラウザ、またはアプリからレンディングを始められます。今回はbitbakのスマートフォンアプリを使ったやり方を紹介していきましょう。

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やり方は至ってシンプル。ログイン後、メニューから「貸して増やす」を選択し(①)、スタートボタンを押します(②)。次に貸し出す仮想通貨の数量を指定する画面が表示されるので任意の量を入力(③)。内容の確認へ進みます。

bitbankでは今のところビットコインのレンディングのみを取り扱っています。ほかのオルトコイン(アルトコイン)のレンディングが開始されれば、通貨の選択欄に表示されるようになるでしょう。

また貸し出す数量を入力するページ(③)では満期が表示されています。これは返却時期のこと。表示された日付の翌日を起算日として10営業日以内に、金利をプラスした状態でbitbank口座に返却されます。

bitbankのレンディングでは以下の利率が儲けられています。

年率BTC数量
3%1BTC以上~5BTC未満
4%5BTC以上~10BTC未満
5%10BTC以上~25BTC

bitbankのお知らせページでは詳細も紹介されていますので、興味がある方はチェックしてみてください。リスク説明も載っていますので、始める前にはしっかりと目を通しましょう。

 bitbnak 「仮想通貨を貸して増やす」サービス提供開始のお知らせ

4. レンディングで得た利益の税金計算方法

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仮想通貨のレンディングで得た利益の税金計算方法については、正式なアナウンスがまだ出ていません。そのため正しい計算方法は断言できませんが、税理士に確認したところマイニングによる所得と同じ取り扱いになる可能性があるという見解でした。

国税庁の公開しているファイルには「マイニングによる所得は取得時点の時価で計算する」という旨が記載されています。レンディングも同じであれば、利子を得た時の時価で課税対象額を算出するということ。この前提での計算方法は、以下のようになります。

レンディングで得た所得の税金計算方法(予想)
  1. 金利分の仮想通貨 × 利子取得時の仮想通貨時価 = 課税対象額
  2. (課税対象額 × 税率)控除額 =納める額

たとえばbitbankへ6BTCを貸し出し、利子がついて6.24BTCが返却されたとします。返却日の時価総額が1BTCあたり80万円としましょう。金利分の仮想通貨は0.24BTCとなるため、課税対象額を割り出す式は以下になります。

0.24BTC × 80万円 = 192,000円
※手数料は考慮しておりません。

また返却された際に価格変動によって損失が生まれていたとしても、レンディングで得た金利には税金が発生すると考えられます。レンディングで得た金利はあくまでも取得した仮想通貨であって、マイニングと同じく価格の上下の影響は考慮していないと考えられるからです。

下に国税庁が公開している課税所得における税率と控除額を一覧でまとめました。納めなければいけない税金を算出する際の参考にしてください。

課税所得額税率控除額
195万円以下5%0円
195万~330万円以下10%97,500円
330万~695万円以下20%427,500円
695万~900万円以下23%636,000円
900万~1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万~4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円~45%4,796,000円

参考:国税庁 所得税の税率

ここで紹介した計算方法はあくまでも予想であり、今後国税庁がどういった方針にするかわかりません。レンディングで得た所得の税金計算をする時は、専門家に相談してみましょう。

まとめ

仮想通貨のレンディングについて解説してきました。この記事のまとめは以下の通りです。

  • レンディングとは仮想通貨を貸し出して金利を得るサービス
  • 長期保有を考えているユーザーと相性が良いサービスで、取引の知識がなくても利益を得られる
  • 銀行の普通預金の利率と比べると、仮想通貨のレンディングは高金利
  • 取引所が破たんした時に返却される保証はない
  • 貸出期間中は、その仮想通貨を動かせなくなる
  • 取引所によって利率や貸出期間、最小貸出単位が異なる
  • 盗難や破たん時の返却保証がないため、レンディングを始める際は利率よりもセキュリティ面を重視する
  • 日本でレンディングができる取引所は金融庁へ登録済みのbitbankのみ
  • レンディングで得た利益の税金計算方法は公式にアナウンスされていないが、マイニングと同じ取り扱いと予想されている

レンディングはセキュリティや管理面が信用できる取引所でなければ行わないほうがよいでしょう。

コチラの記事では取引所のセキュリティ面をチェックするポイントを紹介!取引所選びの参考にしてください。