
仮想通貨の今後についてさまざまな意見があり、仮想通貨はもう終わりという悲観的な見通しを立てる人もいます。2018年の相場の急落で、いまだに含み損を抱えながら震えてガチホしているけれど、本当に将来的に価格が上昇するのか不安な方もいるでしょう。
今回は仮想通貨が終わりだと言われてしまう要因をおさらいしながら、今後の見通しについて考えてみましょう。
目次
1. 仮想通貨が終わりと言われる理由
ビットコイン(BTC)をはじめ、仮想通貨は終わっていると言われている要因を見ていきましょう。
実は、仮想通貨自体の問題ではない要因が多いことがわかります。
1-1. 相次ぐ価格の暴落
ビットコインはピーク時、1BTC=約230万円(約2万ドル)の値を付けていましたが、2018年に急落。一時期は、1BTC=40万円(3,200ドル)以下になったこともありました。
仮想通貨の代表格ともいえるビットコインの急落に引っ張られるように、イーサリアム(ETC)やXRP(リップル)といった、その他の主要通貨も急落に陥りました。
2017年の仮想通貨バブルで急激に資産を増やした個人投資家は「億り人」と呼ばれましたが、2018年の急落により、億り人でなくなった人も数多くいるようです。
2018年には仮想通貨に関するハッキングや詐欺、各国の法規制などネガティブなニュースが相次ぎ、投資家の売りにつながったとも考えられます。アメリカでは、証券取引委員会によるICO(コイン発行による資金調達)案件の摘発がありました。
特に日本でも大きなニュースとなったのが、仮想通貨取引所のハッキング事件です。
1-2. ハッキングのニュースが社会に浸透
価格下落が始まった2018年、ハッキングにより取引所のコインが盗まれる事件が複数発生しました。そのうち代表的なのは、コインチェックにおける事件です。
コインチェックにおけるNEMの流出
2018年1月26日、日本の仮想通貨取引所であるコインチェックがハッキングされ、仮想通貨のNEMが不正に流出する事態となりました。
当時コインチェックはテレビCMも放送していたメジャーな取引所で、初心者にもなじみやすいと評判でした。多くの方が取引所に預けていたコインが盗まれたことで、被害総額もおよそ580億円と巨額になりました。
この事件によって、「仮想通貨は危ない」との認識が社会に広まってしまい、価格下落の一要因になったと考えられます。
しかしこの事件は、仮想通貨自体の問題ではなく、取引所のコインの管理体制に不備があったことが原因です。
取引所にコインを預けっぱなしにせず、ハードウェアウォレットなど個人用ウォレットにコインを移せば、被害を免れることができたのです。
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1-3. 少額~多額詐欺の横行
仮想通貨に関する投資では、詐欺事例も数多く報告されています。
典型的な事例としては、魅力的なフレーズで投資資金を集め、急に連絡が取れなくなったりサイトを閉鎖してしまったりするなどです。
詐欺が横行していることも、仮想通貨が敬遠されてしまう要因となっています。しかし詐欺の手口を知ったうえで、引っかからないように注意すれば問題ありません。
- 元本保証
- 月利10%、年利50%など非現実的な利回り
- コインを買うだけで確実に儲かる
- 豪華なイメージのパンフレット
- 有名人(勝手に利用している場合もある)
- 限定販売
- 未公開の新規コイン
これらの手口に騙されないよう、充分注意しましょう。
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1-4. 法規制や厳しい税制
コインチェックの事件や詐欺の横行などを受け、仮想通貨取引・ICO投資の規制が厳しくなりました。
日本の金融庁も、多くの取引所・販売所に対し、業務改善命令を出しました。
世界の各国も、仮想通貨関連の取引を制限する流れはほぼ同様です。中でも中国政府は仮想通貨に対して非常に厳しい態度であり、ICOは全面的に禁止されています。さらにマイニングも規制しようという流れです。
結果として仮想通貨の取引量が減少し、価格が上がりづらい要因となっているのです。
2. 仮想通貨の価格は今後上昇するのか
仮想通貨を取り巻く環境は厳しい面もありますが、今後再び値上がりに転じる可能性もあります。
2-1. 大手企業の参入
仮想通貨業界には、有名な大手企業の参入も相次いでいます。例えば先ほど解説したコインチェックに関しては、2018年にマネックスグループが36億円で全株を取得し、傘下におさめました。
マネックス証券といえば知名度が高く、ネット証券の代表的な会社の1つです。株式の他にも、FX・先物・金・NISA・iDeCoなどさまざまな金融商品を取り扱っています。
コインチェックもマネックスグループのもとで、新たなスタートを切りました。過去の失敗をなかったことにできるわけではありませんが、今後より良いサービス提供が期待できるかもしれません。
(2018/04/06 日本経済新聞:コインチェック買収発表)
このように、仮想通貨業界と積極的に関連を持つ大手企業も依然としてあります。
コスト・将来性を厳しく見る大企業も、仮想通貨の将来性に期待しているのではないでしょうか。
2-2. 投資機関の参入で価格は?
いくつかの取引所では仮想通貨の先物市場が始まっていますが、今後も新たな参入が予定されています。先物市場の規模が大きくなると、機関投資家が参入してくる可能性が高くなります。投資機関が保有する資金量は個人よりもずっと多く、仮想通貨業界に流入する資金量が格段に増えることも予測できます。
また仮想通貨でのETF(上場投資信託)を開始しようとする動きもあります。アメリカの証券取引委員会はビットコインETFの承認判断をまだ下していませんが、承認されれば投資機関による資金の流入も期待できます。先物市場やETFなどが充実してくれば、結果として投資機関の資金を引き寄せ、仮想通貨全体の価格上昇につながると考えられます。
3. 仮想通貨は終わりではなくこれからだ
SBIホールディングの社長・北尾吉孝氏
大手金融会社のSBIホールディングスの社長である北尾吉孝氏は、リップル(XRP)の普及に努めている人物の一人として知られています。SBIホールディングスはリップルと組んでの実験も行っていますが、社長自身もリップルに強い期待を持っているようです。
価格についても強気な姿勢を崩していません。2019年内に10ドルを超すと予想しています。金融界の著名人がバックについていることは、リップルにとっても大きなメリットといえるでしょう。
(参考:SBI Holdings CEO Forecasts $10 For Ripple In 2018)
ジョン・マカフィー氏
セキュリティソフトで有名なマカフィー社の創業者が、ジョン・マカフィー氏です。同氏は仮想通貨界でも著名な存在で、現在注目している通貨についてツイートすると、その通貨の価格が急騰する現象が発生したこともありました。
マカフィー氏はビットコイン価格の上昇を主張。Twitterにて、2020年12月31日までに、100万ドル(およそ1億1,000万円)に達すると断言したのです。
People are waking up to the fact that Bitcoin will be $1,000 000. But when? "Someday". "Maybe 5 years". "WIthin a decade". I'm the only one giving you a hard date: Dec 31st, 2020.https://t.co/rst3BcypFz"will-be-1-million-someday-says-jesse-lund-vp-of-blokchain-at-ibm.html
— John McAfee (@officialmcafee) February 22, 2019
まとめ
仮想通貨が終わりと言われてしまうこともある要因、将来的な見通しなどについて解説しました。確かに2018年の下落相場、ハッキング事件など波乱の多かった仮想通貨にマイナスの印象を持つ方もいるでしょう。しかし、2019年には価格も持ち直しつつあり、仮想通貨市場に参入してくる有名企業も見られます。
単なる投機ではなく、次世代の金融インフラとしても注目を集めていくことでしょう。
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