取引所の“中の人”セレクト! 投資しやすい仮想通貨の種類9選

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「昨晩、値下がりした時に買っときゃよかったわ」
「値上がり始めたから売り時を見計らいたいのに出社時間。今日マジ会社休みてぇ!」

ここ最近、ビットコインの価格変動が話題に上がるようになって久しいですよね。
でもビットコイン以外の仮想通貨(総称して「オルトコイン」「アルトコイン」と呼ばれています)の変動幅を前にすれば、おとなしいのだそうです。

安く買って、高く売る――。

この原則にしたがうなら、ビットコインより乱高下の激しいといわれるオルトコインに人々が投資のチャンスを見出すのは必定。
とある仮想通貨の投資家も、オルトコインの運用が成功の秘けつだとつぶやいています。

では仮想通貨は世界に何種類あって、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?
今回は、金融庁に登録のある国内の主な仮想通貨交換業者16社が取り扱っているコインのなかから、初心者が運用しやすい種類を選んでみました。
仮想通貨取引所の“中の人”が厳選した9種の値動きや特徴・メリットを知って、投資ライフに役立ててみませんか?

なお、気になるコインのトピックだけを選んで読むこともできますよ。
以下の目次から、お目当てのコインについて説明した記事に飛んでみましょう!

1.日本の取引所で安全に買える仮想通貨20種類

 2018年10月時点で、仮想通貨は世界に2,000種以上あるんだとか。
しかし、詐欺まがいや脆弱なものなど信頼性に乏しいコインも存在しているため、金融庁に登録のある日本国内の取引所で扱っている仮想通貨を取り引きするのが安全だといえるでしょう。

1-1.取引所ごとの扱いコインをまとめてみた

以下の表を見ると、国内16社で取り扱っている仮想通貨は20種類。
金融庁の登録業者である「Zaif Exchange」が15種類と最も豊富にオルトコインなどを取り扱っています。

  • 取り扱い仮想通貨一覧(表1
  • 取り扱いトークン一覧(表2

1:取り扱い仮想通貨一覧

 

仮想通貨の名称

単位

bitcoin

ビットコイン

BTC

イーサリアム

ETH

Icon © 2018 Mercury Inc.

エックスアールピーまたはザープ(通称:リップル)

XRP

ライトコイン

LTC

Icon © 2018 Mercury Inc.

ビットコインキャッシュ

BCHまたはBCC

イーサリアムクラシック

ETC

ネム(ゼム)

XEM

モナコイン

MONA

lisk

リスク

LSK

カウンターパーティー

XCP

2:取り扱いトークン一覧

トークンの名称

単位

キャッシュ

QASH

フィスココイン

FSCC

ネクスコイン

NCXC

カイカコイン

CICC

ザイフ

ZAIF

ビットクリスタル

BCY

ストレージコインエックス

SJCX

ぺぺキャッシュ

PEPECASH

ゼン

Zen

コムサ

CMS

トークンとは仮想通貨の一種で、企業が資金調達のために発行するオリジナルコイン。株を使って資金調達をするのは “IPO” 、株の代わりにトークンを使うことを “ICO” といいます。

次に201810月時点で、金融庁に登録済みの取引所と、取り扱うコインの種類を紹介します。

  • 取引所と取り扱い仮想通貨一覧(表3
  • 取引所と取り扱いトークン一覧(表4

3:取引所と取り扱い仮想通貨一覧

サービス名

仮想通貨交換業者

取り扱いコイン

(開始準備中)

株式会社マネーパートナーズ

bitcoin

Liquid by Quoine

QUOINE株式会社

bitcoin EthereumIcon © 2018 Mercury Inc.

bitFlyer

株式会社bitFlyer

bitcoin Ethereum Litecoin Icon © 2018 Mercury Inc. Ethereum Classic MonaCoin lisk

bitbank

ビットバンク株式会社

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. Litecoin Icon © 2018 Mercury Inc. MonaCoin

VCTRADE

SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社

bitcoinIcon © 2018 Mercury Inc. Icon © 2018 Mercury Inc.

GMOコイン

GMOコイン株式会社

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. Icon © 2018 Mercury Inc.Litecoin

ビットトレード

ビットトレード株式会社

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. Litecoin Icon © 2018 Mercury Inc. MonaCoin

BTCBOX

BTCボックス株式会社

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc.Litecoin

ビットポイント

株式会社ビットポイントジャパン

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. Icon © 2018 Mercury Inc.Litecoin

DMM Bitcoin

株式会社DMM Bitcoin

bitcoinEthereum

ARG

(再開準備中)

株式会社ビットアルゴ取引所東京

bitcoin

Bitgate

Bitgate株式会社

bitcoin

BITOCEAN

株式会社BITOCEAN

bitcoin

フィスコ仮想通貨取引所

株式会社フィスコ仮想通貨取引所

bitcoin Icon © 2018 Mercury Inc. MonaCoin

Zaif

テックビューロ株式会社(※)

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. MonaCoin NEM Counterparty

Xtheta(開始準備中)

株式会社Xtheta

bitcoin Ethereum Icon © 2018 Mercury Inc. Litecoin Icon © 2018 Mercury Inc. MonaCoin Ethereum Classic NEM Counterparty

4:取引所と取り扱いトークン一覧

サービス名

仮想通貨交換業者

取り扱いコイン

Liquid by Quoine

QUOINE株式会社

キャッシュ

フィスコ仮想通貨取引所

株式会社フィスコ仮想通貨取引所

フィスココイン、ネクスコイン、カイカコイン

Zaif

テックビューロ株式会社(※)

ザイフ、ビットクリスタル、ストレージコインエック ス、ぺぺキャッシュ、フィスココイン、カイカコイン、ネクスコイン、ゼン、コムサ

参考:金融庁「仮想通貨交換業者登録一覧」

(※)2018年10月10日付でZaifはテックビューロ株式会社から株式会社フィスコ仮想通貨取引所へ事業譲渡されました。

1-2.仮想通貨界のキング・ビットコイン(Bitcoin)のおさらいを

まずは、全オルトコインのもとになった「ビットコイン」について改めておさらいしましょう。

ビットコインとは、インターネット上で発行された最初の通貨。
デジタルデータであるため現金と異なり実体はありませんが、円やドルのように価値があります。
送金や買い物に使えるほか、価格変動があり投資対象として熱い注目を浴びることも。

単位は「BTC」。
2018年1月時点で、1BTCあたりの価値は日本円で約1,000,000円
“仮想通貨元年”といわれた2017年に大きく値上がりする前は、100,000円ほどの価値しかありませんでした。
でも、たった1年で10倍ほどの価値に膨れ上がったのです。

国が発行する法定通貨との最たる違いは、管理者がいない非中央集権型である――ということ。
取引データはすべて「ブロックチェーン」と呼ばれる衆人環視の台帳に記載されており、不正のできないこの仕組みがビットコインの信頼性を保っています。

オルトコインはいずれも、このブロックチェーンの仕組みをアレンジして生まれたもの。
アレンジによってさらに高度なやり取りや複雑な情報をブロックチェーンに詰め込むことができるようになりました。
取引承認にかかる時間を短縮し、消費電力を抑えるといったビットコインの問題点や弱点を改善したものになっているのです。

2.初心者が投資&運用しやすいオルトコイン7選

では次に、初心者の投資&運用にふさわしいアルトコイン7選をご紹介しましょう。
いずれも仮想通貨取引所の“中の人”が「健全な成長を続けそう」とセレクトしたコインを集めました。

今回は、

  • 日本国内の取引所における扱い数
  • 時価総額(=現時点の全流通量×コイン価格)
  • CoinGecko』トータルスコア

をそれぞれ加味してランキング。
上位7種類のコインを指数化して割り出しています。
なお『CoinGecko』とは、1,000種を超える仮想通貨のランキングサイト。

・時価総額
・流動性
・開発アクティビティ
・コミュニティ
・注目度

を指標に据え、仮想通貨の価値を順位づけしています。
それぞれの特徴を知って将来性を見出し、投資&運用してみたいコインの目星をつけてみては?

2-1.世界の大手企業30社が参入する「イーサリアム(Ethereum)」

イーサリアムは、ビットコインに次ぐ市場規模を持つ仮想通貨です。

単位は「ETH」。
2018年1月時点で、1ETHあたりの価値は日本円で約117,600円。
リリース後しばらくは1001,500円の間を推移していましたが、20175月から価格の乱高下を繰り返しました。

最大の特徴は、取引の際にユーザー間で交わした“契約”を実行できる「スマートコントラクト」機能。
商品の売買や譲渡といった条件を、取引データとセットでブロックチェーン上に記録することができます。

例えば

売り手から商品を受け取ったら買い手が送金する

という契約を結び、

買い手は○月○日○時までに商品の代金を振り込む

 

と条件をつけた場合。

この情報がブロックチェーンに保存された段階で、偽造や改ざんは困難となります。
したがって両者が契約を実行しない限り、商品もコインも動かないように管理することができるのです。

これによって、

・商品を受け取ったにもかかわらず「届いていないので代金を返してほしい」と訴える詐欺
・「入金したのに商品が届かない」といったトラブル

などを防ぐことが可能に。
第三者が管理・監視しない状況でも、着実に契約が実行されるようになります。
互いに信頼できる人間かどうか確認する手間が省かれるため、安全性を確保しつつスピーディーに取引を進められるメリットがあるでしょう。

世界的な大手企業がイーサリアムに参入、連合(EEA)を設立

2017年2月には「イーサリアムをビジネスで活用していこう!」という企業が30社ほど集まり、

イーサリアム企業連合
EEAEnterprise Ethereum Alliance

が設立されました。

EEAにはJPモルガンやマイクロソフト、アクセンチュアといった欧米の大手企業が揃い踏み。
日本からはトヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループなども参加を表明しました。
こうした流れは、今後さらにイーサリアムの普及に弾みをつけるでしょう。

2-2.大容量&速い!「ビットコインキャッシュ(BitcoinCash)」

ビットコインキャッシュは、20178月にビットコインのブロックチェーンから分岐した仮想通貨です。

単位は「BCH」。
2018年1月時点で、1BCHあたりの価値は日本円で約163,000円。
リリース直後は「やはりビットコインに敵わない」と目され価値を下げましたが、201711月~12月にビットコイン分裂の機運が高まったこともあり、値動きを見せました。
10月31日に50,000円ほどだった価値が、1220日には約428,700円まで高騰したことも。

最大の特徴は、ビットコインに比べてブロックチェーンの“ブロック”に記録できるデータの容量が増えたこと。1MBから“8MB”に引き上げられると処理される取引量が増え、承認スピードも速くなりました。

当時、ビットコインはユーザーの増加にともなって取引を記録するブロックがすぐいっぱいになり、ネットワークで承認されるまで時間がかかる――といった問題を抱えていました。

これを解決するために開発コミュニティ内で提案されたのが、

  • ブロックのサイズを大きくする(ハードフォーク)
  • 取引データを圧縮させる(セグウィット)

という2つの方法。

ブロックサイズを大きくするには、従来のビットコインと互換性のない形で分裂させる「ハードフォーク」が必要。
結果、一部マイナーによってハードフォークが強行され、ビットコインキャッシュは生まれました。

ハードフォークで新たな種類のコインが誕生すると、多くの場合で派生元になったコインの保有者に同じ量の新コインが配布されます。
ビットコインキャッシュも、このケースにあたりました。

一方、ビットコインの開発者らは格納記録を圧縮するセグウィットを実行。
圧縮させることで、1MBのブロック容量に約4倍の取引量を書き込めるようになりました。
セグウィットは前のブロックと互換性のある「ソフトフォーク」に該当。
そのため、ビットコインは従来のブロックサイズを保ったままで“バージョンアップ”することになったのです。

「フォーク=投資チャンス」とは限らない

投資する際に注意したいのは、フォークに関連したニュースの広がりによって派生元のコインに値動きが生じる点です。

主な要因として考えられるのは、

  • フォークによって取引に遅れが生じる可能性があり、それを警戒する人が売却に走る
  • 同量の新コインを無料で配布するため、より多く受け取ろうと購入者が増加する

から。

実際、これまで何度かにわたって行われたフォークの際にビットコインは大きく値上がりしました。
しかし、次回のフォークが実施されたあとに値上がりする保証はありません。
単純にフォークしたら“買い”と考えるのは危険ですので、あくまで判断材料のひとつと考えましょう。

2-3.決済の速さがマイニングに作用する「ライトコイン(Litecoin)」

ライトコインは201110月に誕生した仮想通貨。
GoogleのエンジニアだったCharlie Lee氏によって、ビットコインの決済スピード改善を目的に開発されました。
ビットコインを“金”とした場合、ライトコインは“銀”に見立てられることがあります。

単位は「LTC」。
2018年1月時点で、1LTCあたりの価値は日本円で約17,900円になりました。
誕生してから300400円を推移していましたが、201745月に5,000円台へ値上がりを見せ、812月に40,000円台へと急騰しました。

取引データはビットコイン同様、ブロックチェーン上に記録されていきます。

が、決済スピードはビットコインの4分の1ほど。
2分半ほどで済むこともあって、日常的な支払いシーンでの利便性に注目が集まっているんです。

承認スピードの速さはマイニングのしやすさにもつながっている様子。
高性能なパソコンと専用機材が必要なビットコインに比べて、ライトコインは一般的なCPUのパソコンで採掘できます

また、ビットコインの4倍という発行枚数の上限は8,400万枚。
承認スピードの速さは新たなコインを生成する頻度を上げ、流通量の増加を促しています。

ライトコイン値動きの背景に「セグウィット」あり?

ブロックチェーンに書き込まれた取引データを圧縮し、処理能力を上げる「セグウィット」。
ライトコインでは20175月に導入れ、従来の約60%までデータのサイズを縮小することができました。
これによって、300400円だった日本円での価値は約5,000円に急騰したのです。

同年8月の値上がりも、セグウィットが絡んでいると目されています。
セグウィットが有効化するか不安視されていたビットコインのリスクヘッジとして、すでに成功していたライトコインに資金が集まった――と考えられているようです。

とはいえ、あらゆるコインでセグウィットが実施される度に価値が変わるとは限りません。
投資や運用の際には、さまざまなニュースに目を配るようにしましょう。

2-4.国際送金が数秒で! 法定通貨の“橋渡し”「エックスアールピー(XRP)」

XRP(通称:リップル)は、ビットコインとイーサリアムに次ぐ規模を持つ仮想通貨。
米・リップルラボ社が運営する“決済サービス”でもあり、国際送金や外国為替といったジャンルでの実用化が近いといわれています。

単位は「XRP」。
2018年2月時点で、1XRPあたりの価値は日本円で約125円になりました。
誕生してからしばらくは030円を推移していましたが、201712月中旬を皮切りに乱高下を繰り返し、20181月頭には330円台へ値上がりを見せたのです。

特筆すべき項目は2点。

ひとつは、通貨と通貨の橋渡しとなる「ブリッジ通貨としての役割を担っている点
XRPが中間通貨の役割を果たし、円やドルといった法定通貨を仮想通貨に交換することができるのです。

XRPドル

これによって、

  • 遅延や送金詰まりといったスケーラビリティ問題が発生しにくくなる
  • 送金手数料を安く抑えられる
  • より速い国際送金が可能となる(※1)

とか。

このメリットに着目した三菱東京UFJ銀行は、XRPの技術を利用した国際送金サービスを始めるとされています。

出典:ripple

またリップルラボ社はSBIホールデングスと「SBI Ripple Asia」という共同会社を設立。
次世代の送金インフ決済完了まで10分ほどラ整備を目的としたプロジェクトを立ち上げ、三井住友銀行やゆうちょ銀行の参加が発表されました。

出典:日本経済新聞

もうひとつの特徴が、決済スピードの速さ(※1)
決済完了まで10分ほどかかるといわれるビットコインに対して、XRPは“数秒”で終わるそうです。

この速さを実現しているのが、XRP特有のコンセンサスシステム。

XRPが採用している分散型台帳では、ビットコインのようなコンピューターの計算による取引の承認を行いません。
信頼できる、一部の承認者(validator)による投票で承認されます。
この仕組みを「Proof of Consensus」と呼びます。

ビットコインのブロックチェーンでは、利用人口と取引の増加にともなってネットワークがどんどん重くなり、取引完了までに多くの時間がかかってしまいます。
一方で「Proof of Consensus」は“一部の承認者”に権限を集約させることでネットワークの負荷を減らす仕組み。
これがスピード感のある決済を可能にします。

承認者はリップルラボ社によって管理されており、その名が「ユニークノードリスト(UNL)」に刻まれます。
今後は金融機関も承認者に参入するのではないでしょうか。

リップルラボ社のネットワーク「xCurrent」を使った4ヵ国“即時”送金アプリをリリース

スペインの大手商銀・サンタンデールは、XRPのブロックチェーン技術で開発したモバイル決済アプリを展開。
スペイン・イギリス・ブラジル・ポーランドの4ヵ国間で即時国際送金する事業を、2018年の第1四半期中に開始すると発表しました。

使われるのは、「xCurrent」と呼ばれるリップルラボ社のネットワーク。
サンタンデールの利用者は「xCurrent」を使って、この4ヵ国間の決済を3クリック&40秒以内で終えられるだけでなく、送着金の前後に双方がリアルタイムで状況を確認できるそうです。
また、アプリはデジタルウォレットとも同期することができるとか。

出典:coindesk

2-5.“取引プール”でシャッフルした「ダッシュ(Dash)」で匿名性確保

ダッシュは2014年に匿名性に特化した「ダークコイン」として誕生し、翌2015年に改名した仮想通貨です。

単位は「DASH」。
2018年2月時点で、1DASHあたりの価値は日本円で約75,800円になりました。
誕生してから502,000円を推移していましたが、201745月に40,000円台へ値上がりを見せ、812月に160,000円台へと急騰しました。

すべての作業がマイナーによって実行されるビットコインのネットワークは1のみ
対して、ダッシュは第1層に加えて「プライベートセンド」「インスタントセンド」を行う第2もあります

“匿名性”を実現するプライベートセンド

ビットコインの場合、ブロックチェーンを確認すれば、誰が誰にいくら送ったのかが分かります。
しかし、ダッシュはブロックチェーンを確認しても分かりません。

このような「プライベートセンド」と呼ばれる仕組みには「」をベースとしたコインミキシングの方法つまり取引を“プール”する手法が使われています。

例えば、

■送金サイド(この3人が、計100DASHDEさんへ)
Aさん……30DASH
Bさん……50DASH
Cさん……20DASH

■受金サイド(この2人が、計100DASHABCさんから)
Dさん……50DASH
Eさん……50DASH

という取引があった場合。

D・Eさんのそれぞれに50DASHずつ送金する場合、管理ノードと呼ばれる“プール”に100DASHを貯めてシャッフルしたあとに送られる仕組みです。
図説すると以下のようになります。

管理ノードでのシャッフルによって送信元が分からなくなるため出どころを追跡できなくなりますが、総量は同じになるので送受信は正確に行われます。
“プール”を挟むことによって、ブロックチェーン上に送金者のアドレスを記録しない形での取引を実現したのです。

これによって、

・送金額の多寡を(DEさんに)比べられたくないケース
・アドレスの持ち主を知っている友人知人に、日ごろの取引内容を知られたくないケース

に対応できるようになりました。

即時送金”を実現するインスタントセンド

また2015年には、即時送金を可能にする「インスタントセンド」機能が実装。
これによって、ビットコインで10分以上かかる承認が“約4秒”で済むようになりました。
「ダッシュ」と改名される要因のひとつにもなったのです。

インスタントセンドとは、「マスターノード」に承認を一任することでそのスピードを上げる機能を指します。
マスターノードは、取引のロック、コインのミキシングなどダッシュに関わる重要な決定を実行するコンピューターサーバーのこと。
匿名性やスピードを追求した取引を、安全かつ迅速に処理できるようにしたのです。

法定通貨の代わりとなり得るか? ジンバブエとの共同決済システムに投資

ダッシュがジンバブエの公式デジタル通貨を目指していることはご存知でしょうか?
2017年11月に、ジンバブエの決済サービス「KuvaCash」との共同システムに約6,240万円を投資したのです。
これによって、携帯電話からダッシュの即時決済が可能になるといわれています。

出典:CRYPTONEWS

急激なインフラで政府が崩壊したジンバブエでは、現行通貨に価値ナシといっても過言ではありません。
そんなジンバブエの経済を、ダッシュはどのように変えるのか。
今後の展開から目が離せそうにないですね。

2-6.リング署名などで匿名性を高めた「モネロ(Monero)」

モネロもダッシュと同様に、匿名性に優れた仮想通貨です。

単位は「XMR」。
2018年2月時点で、1XMRあたりの価値は日本円で約30,220円になりました。
長い間1003,000円を推移していましたが、20178月に15,000円台へと急騰。20181月上旬には60,000円まで値上がりしました。

最大の特徴は「CryptoNote」と称される、匿名性に特化したプロトコルを利用していること。
これには“リング署名”と“ステルスアドレス”という技術を組み合わせた「ワンタイムリング署名」が実装されています。
それぞれバラして考えてみましょう。

リング署名

秘密鍵で署名を行ったトランザクションを、公開鍵で復号させるのが通常の流れだとします。
この場合、秘密鍵と公開鍵はひとつずつのため、誰が行った署名か特定できることに。

でも複数人の公開鍵を“束ねて”利用する「リング署名」を用いれば、誰の署名によるものかを特定しづらくすることができます。

利用者は特定のグループに属するわけではありません。
他グループの第三者が行う取引にも“名義を貸す”ことになるため特定が困難となり、匿名性が高まるのです。

ステルスアドレス(ワンタイムキー)

ステルスアドレス」とは“一度だけ有効”になるアドレスのこと。
取引の度に自動生成される仕組みになっています。

ですので、同じアドレスを使い回すこともできるビットコインのように、アドレスの文字列で検索した第三者から他の取引内容や財務力を推測される(※2)心配はほぼないでしょう。

(※2)ビットコインは「ブロックチェーンエクスプローラ」で全取引の結果を確認できる

また、ビットコインアドレスが26~35文字の英数字からなっているのに対して、モネロのアドレスは“95文字”と非常に長いのが特徴。
これは、アドレスが“閲覧用”と“送金用”の2種類の秘密鍵から生成されているから。
アドレスはマスターキーのような役割を果たしています。

マスターキーは送金の度に、ランダムなワンタイムアドレスを生成。
したがって、第三者はアドレスの文字列だけでは取引履歴を確認することができません。
これが“匿名性”につながりますが、取引相手にとって履歴が分からない事態は不便です。
そこで“閲覧用”の秘密鍵を公開することで“履歴のみ”を公開することもできるようになっています。

リングCT

またモネロにはトランザクションの金額を隠す技術である「リングCT(Ring Confidential Transactions)」も施されています。
2017年9月以降モネロのネットワークにおける全トランザクションリングCT対応となりました。

モネロの高い“匿名性”は、こうした技術に裏付けられているといえるでしょう。

「匿名性が高いと犯罪に使われるのでは?」という懸念

2016年9月、違法薬物やハッキングツールなどが売買されている闇サイト「アルファベイ」は、匿名性の高いモネロでの決済をスタートしました。
その後、米司法省などによって閉鎖に追い込まれたアルファベイですが、類似サイトは次から次へと登場しているといいます。

こうした闇サイトがこぞって決済に採用しているのが「モネロ」。
そうした意味では需要があるといえるかもしれません。
プライバシーを守れる一方で、法外の商品やサービスの売買で人気を集めるモネロの利用シーンを考えた時、そこにはリスクも付きまとうのではないでしょうか。

2-7.ネットワーク“貢献度”で手数料を収穫できる「ネム(Nem)」

ネムは、シンガポールの非営利団体・NEM財団による、新しいブロックチェーンプラットフォームで使われている仮想通貨。

単位は「XEM」。
2018年2月時点で、1XEMあたりの価値は日本円で約85円になりました。
誕生してから03円を推移していましたが、201745月に30円台へ値上がりを見せ、12月に210円台へと高騰しました。

ネム(NEM)は“New Economy Movement”の略語。
国や政府といった機関にとらわれない“新しい経済活動”を目指して立ち上げられたプロジェクトでもあります。
プロジェクトメンバーに日本人がいたことで、国内での注目を集めました。

ビットコインと異なるのは、すでに上限まで発行済みであること。
そのため取引の承認作業であるマイニングがありません。
では、どのように運営されているのでしょうか?

Proof of Importance

最大の特徴は、ネムのネットワークを積極的に利用している人が報酬を受け取れる「Proof of Importance」の採用。

取引承認で報酬を受け取る行為を、ビットコインでは“マイニング”と呼んでいましたが、ネムではこれを“ハーベスティング(収穫)”と称します。
ビットコインの仕組みと何が違うのでしょうか?

ネムの利用者は、取引が正当だと承認してもらうために“手数料”を払います。
この手数料がネットワーク参加者に分配される仕組みになっており、3,000,000XEM以上の保有でネットワークの中核を担う“スーパーノード”になれます。

一方で少額でもハーベスティングを行える方法が。
10,000XEM以上を持っていれば、スーパーノードに委任する形で報酬(分け前)を得られる “委任(デリゲート)型のハーベスティング”があるのです。

収穫できる確率は“Importance(重要性)”を基準にランダムで決まります。
判断材料はずばり、ネムへの貢献度。

  • 所持しているXEMの量
  • 取引額
  • 取引回数 など

で総合的に判断されます。

大規模な施設投資が必要な「Proof of Work」資金力が高い利用者ほど有利に働く「Proof of StakeProof of Importance」は、莫大な計算処理を必要とせず、大量の電力を消費することはありません。
理念として掲げる“新しい経済活動”を実現すべく、一般人にも平等に機会を与え、富を再分配するシステムだと評する専門家もいるほどです。

ただでさえ速い“XRP”の2倍超え! 「カタパルト(Catapult)」実装後のネムに注目せよ

2018年中に実装されるという「カタパルト」が話題です。

カタパルトとは、ネムの機能をアップデートできるプロジェクト。仮想通貨取引所・Zaifを運営するテックビューロ社(※)NEMの技術をベースに開発したプライベートブロックチェーン「mijin」で公開されたのち、ネムのパブリックブロックチェーンにも導入される予定だとCOMSAのホワイトペーパーにて発表されました。(※)2018年10月10日付でZaifはテックビューロ株式会社から株式会社フィスコ仮想通貨取引所へ事業譲渡されました。

出典:mijin

カタパルトが実装されると、取引の処理スピードが圧倒的に向上するといわれています。
既存のコインと比較してみましょう。

  • セグウィット導入後の「ビットコイン」……14取引/
  • 高速決済が特徴の「XRP」……1,500取引/
  • カタパルトが実装された「ネム」……3,000~4,000取引/秒(予想値)

リリースされている仮想通貨のなかでも群を抜いて速いとされているXRP(通称:リップル)を超えて、ネムが決済スピード1位に躍り出る日は遠くないのかもしれません。
データ容量が大きすぎて取引が承認されるまで時間がかかってしまう既存の問題も、カタパルトによって解決にいたるでしょう。

3.知る人ぞ知る! 取引所エンジニアが選ぶ注目コイン2種類

 ここからは、仮想通貨取引所のエンジニアが選んだコインを紹介。
技術的な特徴が“投資材料”になりそうなコインを、弊社エンジニアのYS1種類ずつ挙げていきますよ!

3-1.分散型取引所(DEX)が目新しい「ウェーブス(Waves)」

ウェーブスは、独自のトークンを発行できる機能と分散型取引所(DEXDecentralized EXchange)機能を抱えた仮想通貨。

単位は「WAVES」。
2018年2月時点で、1 WAVESあたりの価値は日本円で870円ほど。
大手ハンバーガーチェーン、バーガーキング・ロシアは20178月、独自のトークン「Whoppercoin」をウェーブスのネットワークを活用して発行し、注目を集めました。

エンジニア・Yの推しポイント

Yになぜウェーブスを推すのか聞いてみたところ、「分散型取引所(DEX)がすごいから」とのこと。
ここでは、Yの推す分散型取引所(DEX)を含めたウェーブスの特徴を紹介したいと思います!

独自トークン発行(CAT

ウェーブスの特徴として挙げられる、独自トークンの発行機能。
分散型プラットフォームで、誰でも簡単にデジタルトークンを発行できます。

仮想通貨の情報発信で知られるブロガーのイケダハヤトさんいわく、「一瞬で作れた」とのこと。
手数料として“1WAVES”がかかります。

これによって、新たに公開されるトークンで資金調達を目指すICOが活発化することに。
すでにMobileGoMGO)、UPcoin XUP)、ZrCoinZRC)、Darcrus DAR)、Monster Byte MBI)といったトークンがウェーブス上で発行され、ICOが実施されています。

分散型取引所(DEX

ウェーブスのウォレットアプリに搭載されている、分散型取引所(DEX)機能。
取引所を介してコインをやり取りする従来の方法とは異なり、ユーザー個人同士で取引を完結させることができます。

全データは取引所の運営会社が管理するサーバーではなく、分散型台帳のブロックチェーンに書き込まれる形に。
したがってハッキングのリスクからコインを守り、安全に交換できるのです。

もちろん、ウォレット(鍵)の管理はしっかり行いましょうね!

ちなみに20182月時点で、ウェーブスの分散型取引所(DEX)で取引できるコインは下記の通りです。

  • 法定通貨……ドル、ユーロ
  • 仮想通貨……ビットコイン(Bitcoin)、イーサリアム(Ethereum)、ライトコイン(Litecoin)、ジーキャッシュ(Zcash)、ウェーブス(Waves

このほか、ウェーブス上でつくられた独自トークンの取引もできます。

3-2.匿名性のレベルを調整できる「ジーキャッシュ(Zcash)」

ジーキャッシュは、米・JPモルガンとの提携が大きな話題になった仮想通貨。

単位は「ZEC」。
2018年2月時点で、1ZECあたりの価値は日本円で50,500円ほどです。
初期に注目を集めて急騰しましたが、その後すぐに急落。
JPモルガンとの提携が報道された20175月以降、徐々に値上がりましたがその後は乱高下を繰り返しています。

匿名性の高い取引が可能なことから、ダッシュやモネロとともに紹介されることが多いジーキャッシュ。
最大の特徴は、情報を“完全”非公開でやり取りできる「ゼロ知識証明」。
ダッシュやモネロには搭載されていない、ジーキャッシュ独自の仕組みを説明していきましょう。

「ゼロ知識証明」とは?
ある命題が正しいことを証明する場合、
相手に「その命題は正しい」ということ以外は何も伝えずに示す方法

だそうです。これによって、

・誰が(送信アドレス)
・誰に(受信アドレス)
・どれくらいの量のコインを送ったか(取引内容)

を第三者に公開しなくても、その取引が「正しい」ということを証明することができます。

とはいえ、すべてを隠すとマネーロンダリングなど悪用されてしまう可能性が。
そこで、ジーキャッシュには“プライバシーレベル”を調整できる機能がついています。

エンジニア・Sの推しポイント

弊社のエンジニア・Sは、この点に注目。
ジーキャッシュでは、匿名性の高いコインを使用しているだけで“あらぬ疑い”の目を向けられないよう、匿名性の程度をコントロールできるんです。

Sいわく、「ふだんいくらのコーヒーを飲んでいるか知られてもまったく構わないけど、マイホームの値段は知られたくない」とのこと。
日常的な取引内容はオープンにしても支障はないけれど、車や家といった一生一代の買い物については知られたくない――。
そういった意味で、プライバシーレベルを調整できるジーキャッシュの自由度の高さに魅力を感じているそうです。

3-3.ウェーブス&ジーキャッシュの購入は海外取引所で

ウェーブスもジーキャッシュも、国内での取り扱いはありません。
したがって、海外の取引所にて購入する必要があります。

ちなみに、この2種類を取り扱っている海外の主な取引所は以下の通り。

  • ビットレックス(Bittrex
    ……アメリカの会社によって運営されている仮想通貨取引所。取り扱っているコインは200種類ほど。手数料は0.25%。
  • ポロニエックス(Poloniex)
    ……「世界最大級」と言われている、アメリカの仮想通貨取引所。60種類を超えるコインが取引されている。手数料は0.15%〜0.25%ほど

海外で取引するためには、国内の仮想通貨取引所において円で買ったビットコインを海外の取引所に送金し、他の仮想通貨を購入する必要があります。
その際には、ぜひ『ビットバンク』を利用してくださいね!

4.さいごに

オルトコインを9種、技術的な特徴とあわせて紹介しました。
将来性を感じるコインは見つかりましたか?

自力で「これは買い」と見定めたコインの価値が上がったらうれしいですよね!
そのための判断材料として、コインの特徴や値動きにつながりそうなトピックをふだんから拾っておくことが大切です。
一方で誤った情報に踊らされ、詐欺の被害に遭ったり犯罪の片棒を担いだりすることがないようにしなければなりません。

そのためにも、仮想通貨の正しい情報を集めた『コインペディア』でリテラシーを高めてくださいね!