
ウィジェットという機能をご存知でしょうか。
意外にも仮想通貨(暗号通貨*1)の取引歴が長くてもこの機能を知らない人が多く、使っていない人が多数いたりします。
iphoneの場合、ロックを解除しなくても画面をスライド、スクロールさせるだけで、現在の仮想通貨の価格が分かるようになっているという非常に便利な機能なのです。
こちらの記事ではiphoneを中心に、仮想通貨のウィジェット機能についてを紹介します。
*1)2018年12月の仮想通貨交換業等研究会による報告書において、呼び名を「暗号資産」とする内容が取りまとめられました(金融庁|「仮想通貨交換業等に関する研究会」(第11回)議事次第)。
目次
1. ウィジェットは情報をすぐに見られる便利な機能
ウィジェットとは、スマホ等で動く小さなプログラムの一種で、簡単な機能をもったアプリだと言うと分かりやすいのではないでしょうか。
カレンダーや音楽プレイヤー天気などがメジャーで、iphoneでは通知センター、Androidではホーム画面に表示されます。
アプリを起動しなくても使える
iPhoneの場合、電源を入れて左にスクロールをするとウィジェットが表示され情報を見ることができます。
立ち上げ時の時間は、指紋認証の場合iphone7で約1秒前後。iphone XSのFaceIDで約1秒前後です。
もしもアプリを立ち上げて情報を見ようとすると、上記の立ち上げ時間に加えアプリの起動時間が数秒かかり、積算すると相当な時間を待ち時間に使っていることになります。
ウィジェットを使用することで、素早く様々な情報を確認することができるというメリットがあります。
細かな情報を見る程のスペースはない
元々ウィジェットは小さなプログラムで動いており、限られたスペースで情報を表示させないといけない仕組みです。
天気であれば最低限の天気と気温、ニュースであれば見出しのみの情報となり、細かな情報はアプリやブラウザを立ち上げて確認をする必要があります。
より詳しく情報を知りたい方には物足りないでしょう。
2. 仮想通貨の情報収集にウィジェットをおすすめする理由
それでは仮想通貨のウィジェットにはどのような機能があるのでしょうか。
2-1. 仮想通貨のウィジェットのよい所と不便な所
仮想通貨のウィジェットはすべて、「現在の価格」を見ることができます。
価格のチェックが素早くできる
例えばiPhoneのウィジェットで見る場合、電源をつける・左にスクロールだけなので2秒くらいあれば、価格の確認をすることができるでしょう。
仮想通貨の値動きは、株式やFX以上に激しく上下に動くとされています。
素早く現在の価格を知るということは、それだけ損をする可能性を見落とさないことにつながります。また、同時に利益を出せる可能が上がるかもしれません。
ウィジェットでは価格を確認することしかできない
ウィジェットでは素早く価格をチェックできますが、ウィジェットの機能だけで売買を行うことはできません。あくまで現在の価格や経過を確認するだけの機能がほとんどです。
たくさんの情報を確認したい場合や、すぐ売買をしたい場合はアプリやブラウザを利用しましょう。
バッテリーに注意
ウィジェットを表示させるということは、価格の更新や表示のために電力を消費するということです。
スマートフォンのバッテリーの寿命が近い場合、すぐバッテリー切れになってしまうかもしれません。
ご自身の端末の状況に合わせてどのアプリとウィジェットをダウンロードするか判断してくださいね。
2-2. スマホでウィジェットを表示させてみよう
iphoneやipadなど、iOSのスマートフォンやタブレットでウィジェットの設定方法を解説します。
試しに、仮想通貨取引所bitbankのウィジェットを表示させてみます。とても簡単ですよ!
(1) 画面を以下の画像の画面になるまで左にスワイプさせます。
(2) 画面下までスクロールさせ『編集』をタップします。
(3) bitbankの表記の左端にある『+』タップした後、右上にある『完了』をタップします。
(4) そして下の画像のようにbitbankのウィジェットが表示されたら完了です。
3. ウィジェットサービスを提供している仮想通貨取引所
仮想通貨取引所で提供しているアプリの中でウィジェット機能が付いているものを紹介します。
ふだんお使いの取引所があるか探してみてくださいね。
3-1. チャートもウィジェットで見よう!GMOコイン
プッシュ通知機能:なし
GMOコインのウィジェットは、仮想通貨取引所のアプリの中で唯一チャートを見ることができます。
チャートは各通貨の部分をタップすることで、自分が見たい通貨に切り替えることができます。
さらに赤で囲ってあるところをタップすることで、分足や日足、週足、月足チャートにも変更することが可能です。
SMA(移動平均線)が3本表示されており、トレードをしやすいように意識して作成されているのが分かります。
5日線と75日線の色が非常に似通っているので分足で見た際、どちらが5日線か75日線なのか間違えないよう気を付けて見てくださいね。
チャートまで表示できる仮想通貨取引所のウィジェットはGMOコイン以外にはないので、チャートを見はっていたい状況で表示させておくのも良いでしょう。
3-2. シンプル設計のbitbank
プッシュ通知機能:なし
bitbankのウィジェットは非常にシンプルな作りです。
取扱通貨の現在の価格が表示され、前日との価格差が簡単にわかるようになっています。
価格の更新はウィジェットの表示中のみ行われる仕様となっており、バッテリー消耗への影響が最低限な所がポイント。
気軽に追加することができますね。
bitbankは2019年2月現在、国内ナンバー1の取引量です。テクニカル分析を行うこともでき、少し慣れてきた初心者から上級者まで利用することのできる取引所です。
取引手数料は、取引板を形成するメイカー(Maker)の場合マイナス手数料。お得に購入できるかもしれません。
公式サイト:bitbank
3-3. 自分好みに並べ替え可能!Coincheck
プッシュ通知機能:あり
Coincheckのウィジェットはリリース当初から使いやすいとSNS上などの口コミで評判でした。
アプリで、毎朝10時30分に指定した通貨の動きに関する通知が届くように設定することができます。
また、アプリの「設定」から仮想通貨の並び順を変えることができます。
自分の好みに並べかえればもっと見やすくなりそうですね!
Coincheckは2019年1月にみなし業者から仮想通貨交換業者として正式に金融庁に登録されました。
取り扱い通貨の種類が多い取引所として認知されています。アプリの使いやすさに定評があり、チャットも隠れた人気コンテンツの一つのようです。
公式サイト:Coincheck
3-4. ひときわ文字がくっきりしているBITPoint
プッシュ通知機能:なし
BITPoint Liteのウィジェットは、数字がはっきり黒く見やすくなっているのが特徴です。
シンプルながら、他の仮想通貨ウィジェットと並べるとひときわ見やすいことがわかります。
また、アプリから「表示させたい通貨」と「表示させない通貨」を選択することができます。自分の持っている通貨だけをチェックしたい方におすすめです。
3-5. 最もシンプルなLiquid by Quoine
プッシュ通知機能:あり
すっきりして見やすいウィジェットを求めるならLiquid by QUOINEライト版です。
仮想通貨名と現在の価格のみを表示させることができます。
スマホのデザインを崩さずミニマムな表示をさせたい方はこちらがおすすめ。
また、プッシュ通知機能がありキャンペーンやメンテナンス情報など、取引所の情報を受け取ることができます。
Liquidは、2018年より取引所名をQUOINEX(コインエクスチェンジ)から変更しました。取り扱っている法定通貨が、ドルや円だけではなくユーロやシンガポールドル、中国人民元などでも可能なのも、Liquidの特徴の一つとでしょう。
公式サイト:Liquid by QUOINE
3-6. スマホのデザインに干渉しないウィジェットBTCBOX
プッシュ通知機能:なし
BTCBOXもシンプルさを重視していて非常に見やすく作成されています。
見た目の違いは、仮想通貨のアイコンが無いこと。
一見大きな事には思えませんが、ダウンロードしてみると納得。スマホの画面がすっきりしています。
アイコンだらけにならないよう気を付けている方におすすめです。
BTCBOXは2014年に仮想通貨取引所として営業を開始して以来、一度もサーバーダウンをしたことがないそうです。セキュリティの高さにも定評があり、2019年2月現在過去にハッキング等のトラブルもなく安定して運営をしている取引所です。
公式サイト:BTCBOX
3-7. プッシュ通知機能がありがたいbitFlyer
プッシュ通知機能:あり
bitFlyerのウィジェットも定番の見た目です。
ここで注目するべきは、価格変動が起こるとプッシュ通知機能があること。
価格変動の大きな仮想通貨取引ではいち早く価格が急変した際に知りたいものですよね。
その際にこのプッシュ通知機能とウィジェットがあれば、大きな価格変動を見落とす確率が減るでしょう。
2019年2月現在は新規顧客の口座開設を停止しています。
セキュリティに非常に力を入れている取引所で、次世代暗号システムの導入や最高強度の暗号化技術の導入による通信セキュリティを確保しています。
公式サイト:bitFlyer
4. 取引所のウィジェットだけじゃもったいない?!仮想通貨ツールアプリのウィジェット
仮想通貨取引所のウィジェット以外にもピックアップしてみました。
最大の特徴は多種類の仮想通貨価格を見ることができるということ。
これを機に取引所のアプリと併用して使ってみてはいかがでしょうか?
4-1. ポートフォリオツール Cryptofolio
プッシュ通知機能:なし
Cryptofolioは資産管理に特化したアプリです。
Cryptofolioのウィジェットは、最大15種類の通貨価格をウィジェットとして表示させることができます。
自分が見たい通貨の種類や並び順をカスタマイズすることも可能です。
Cryptofolioは仮想通貨のポートフォリオツールです。
複数の取引所で通貨を分散させて保有していた場合、その都度自分自身の総資産がいくらなのかを取引所にログインして調べなければなりません。
Cryptofolioに登録しておくことで、複数に分散されていた通貨の総資産を一目で判断することができるようになります。
4-2. ポートフォリオツール コイン相場
プッシュ通知機能:あり
小さいですがウィジェットでチャートを見ることができます。ろうそく足、移動平均線の表示はできませんが、表示可能な通貨の種類を考えるとチャートが見られるのは嬉しいですね。
プッシュ通知を許可することで、ニュースや価格変動の知らせてくれます。
また同じ仮想通貨を、取引所ごとの価格を並べて表示することができます。
コイン相場はCOIN JINJA(コイン神社)が作成している、累計50万ダウンロードを超える人気のアプリです。
コイン相場のメインの機能である、自分の資産額が分かるポートフォリオ機能だけではなく、多くの海外の取引所の通貨価格を見ることができます。
bitFlyerやcoincheckなど14以上の仮想通貨取引所に対応しており、API*2を使うことで、アプリ内から通貨の売買も可能です。
*2)あるサービスのデータを他のサービスで利用することができる機能の事。FacebookやTwitterなどのSNSなどでも利用されている。提供しているAPIを使うことでSNS上の投稿記事とWebサイトの連携が可能です。
▼ポートフォリオツールについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。▼
4-3. ウォレットアプリGinco
プッシュ通知機能:なし
1000種類以上の通貨のマーケット価格を参照しての価格がウィジェットとして表示させることができるようになっています。
現段階ではiosではウィジェットとプッシュ通知も使用することができますが、現時点でandroidはまだリリースされていません。
ウォレットをお使いになるのであれば、せっかくなので保有通貨の価格を表示させていると良いかもしれませんね。
Gincoは日本で開発されたスマホアプリのウォレットで、クライアント型ウォレット方式を採用しています。
クライアント型ウォレット方式とは、仮想通貨を自分のスマートフォンでしかアクセスできないようにしているだけではなく、独自の暗号技術を使い外部からの不正アクセスできないようにする技術のこと。
保管できる仮想通貨の種類が多く、アプリが使いやすいことから仮想通貨のウォレット初挑戦の方におすすめです。ただしオンラインにつながっているウォレットですので、高額保管は避け取引する分にとどめましょう。
まとめ
今回紹介したウィジェットは、仮想通貨取引所の7つとその他のサービスアプリ3つでした。
仮想通貨のウィジェットはすべて現在の価格を確認する機能です。
アプリやブラウザを立ち上げず価格を確認することができる為、価格変動の大きな仮想通貨の取引では重宝するでしょう。
ただし消費電力は相応にかかるため、お手持ちの端末の状況に合わせどれをダウンロードするか吟味することも必要です。
取引所のウィジェットは、見た目が似ていますが、よく観察するとそれぞれに便利な特徴があります。
取引所以外のアプリは、様々な種類の仮想通貨の価格が確認できたり、ポートフォリオを確認できたりと個性的!
おすすめは取引所アプリ+仮想通貨ツールアプリを組み合わせて使うこと。
この記事を参考に、ご自身の取引スタイルに合わせて試してみてくださいね。