
仮想通貨(暗号資産)ステラは日本の取引所で購入できるようになりました。しかし「購入できる」という情報ばかりで、その先が不安になっている人もいるのではないでしょうか。
ステラも取引所の取引板を使って利益を上げることができる仮想通貨ですが、国内ではその場がありません。そのため利益を上げるのは難しく感じてしまうかもしれませんが、うまくすれば国内でも利益を上げることは可能なのです。
今回は、そんな仮想通貨ステラを購入できる取引所や売却の方法を解説します。実用性と将来性のあるステラに投資しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. ステラを買える国内取引所はコインチェックとGMOコイン!
2019年11月、国内の仮想通貨取引所コインチェックが仮想通貨ステラの扱いを開始しました。国内の取引所で初めて取り扱われるということで話題になったことを記憶している人もいるでしょう。
▶仮想通貨ステラ(Stellar Lumens/XLM)とは? 特徴・買い方・将来性
いまではマネックス証券を有するマネックスグループの関連会社として旧態を一新しており、2019年には「みなし業者」から「交換業者」になっています。金融庁の設けた高いハードルをクリアした運営体制やセキュリティを備えた安心できる仮想通貨取引所に生まれ変わったと言えるでしょう。
また、2019年12月4日、GMOコインもステラの取り扱いを開始しています。その結果、国内の取引所ではコインチェックとGMOコインの2か所で購入することが可能になっています。
コインチェックとGMOコインそれぞれで、ステラを売買する方法を紹介しましょう。
コインチェックでステラを購入する方法
コインチェックへの登録と日本円の入金が済んでいれば、ステラ(XLM)を購入するのは簡単です。画像を使って手順を説明しましょう。
コインチェックの口座開設がまだの方はこちら
▶【画像付き解説】コインチェックで口座開設をする手順のまとめ
コインチェックにログイン後、左にあるメニューバーから「コイン購入」を選択します。
購入できる仮想通貨の一覧が表示されますので、そこからXLMを選択して購入したい量を入力します。「購入する」ボタンを押せば、購入完了です。
コインチェックでステラを売る方法
コインチェックでは、取引板で取引できる仮想通貨はビットコインだけですので、XLMはコインチェックの販売所へ売却することになります。
コインチェックでのXLMの売却方法は購入時とほぼ同じですが、こちらも画像を使って説明しましょう。
左にあるメニューバーから「コイン売却」を選択します。
売却通貨の一覧からXLMを選択し、売却したい量を入力して「売却する」ボタンを押せば、買い取ってもらえます。手数料はありませんので、「合計」欄に提示されている金額そのままが入金額です。
GMOコインでステラを売買する方法
GMOコインでも簡単に売買することができます。好みによるかもしれませんが、コインチェックよりもGMOコインのほうが使い勝手が良いかもしれません。
GMOコインの口座開設がまだの方はこちら
▶【GMOコインの口座開設】やり方・本人確認の注意点・開設できない場合
GMOコインにログイン後、左にあるメニューバーから「販売所」をクリックします。
購入できる仮想通貨の一覧の中からXLMを選択し、「金額指定」と「数量指定」のどちらで購入するかを選択しましょう。
金額か数量を入力すると、入力した値に合わせた売買金額が青い「売却」ボタンと赤い「購入」ボタンに表示されます。
売却する場合は青い「売却」ボタン、購入する場合は赤い「購入」ボタンを押してください。
どちらのボタンを押しても確認画面が表示されますので、内容を確認して時間内に「確定」ボタンを押すことで売買成立です。(売買種別が売却ボタンを押した場合は「売却」購入ボタンを押した場合は「購入」になっています)
なお、金額指定を行った場合、金額入力欄の下に実際に購入できるXLMの数量が表示されます。売却ボタンと購入ボタンに表示される売買金額はこの量をもとに計算された金額です。
スプレッドを考慮して売却を!
販売所での売買では、「スプレッド」に気を付けなければいけません。スプレッドというのは、通貨の販売価格と買取価格の差額のことです。
例えば、コインチェックのXLM販売価格と買取価格は次のようになっていました。
価格相場 | 6.1675円/XLM |
販売金額 | 6.3804円/XLM |
買取金額 | 5.9306円/XLM |
※2019年11月
この場合のスプレッドは、1XLMあたり0.4498円になります。販売所で買ってすぐに売ると、この金額だけマイナスになるわけです。
スプレッドは他の仮想通貨取引所の価格相場と注文数量などを考慮して設定されており、設定方法の詳細は非公開になっています。
もしXLMを売却して利益を得たいと考えているのであれば、チャートなどの相場だけではなく、スプレッドを考慮して売却しなければいけません。
日本で買えるようになって価格はどうなった?
ステラをコインチェックが取り扱い始めた2019年11月12日前後でのXLM(ステラルーメン)の価格は、次のようになりました。
11月12日へ向かって徐々に上昇してきた価格が、なだらかにもとの価格へ戻っています。多くのユーザーが日本での取り扱い開始に向けて買っていき、開始した途端に売り始めているということでしょう。
ただし、他の仮想通貨ならすぐに暴落するところが、ステラの場合は2週程度かけてゆっくりと戻っています。
このボラティリティの低さは、通貨として利用できる素養の1つと言えるでしょう。
まさに取り扱いを開始したその日ですので、国内の多くの人が一気に買いに走ったり、もともとの保有者が売却したりしたということが伺えます。それだけ日本で注目されて有望視されている仮想通貨ということでしょう。
コインチェックでステラ上場
一瞬だけ急激に上昇(^_^;) pic.twitter.com/XCU8t7PIyC
— kaki@ (@kaki30991785) November 12, 2019
2. ステラを取引板で取引したい?
販売所での売買でも、うまくすれば差益を得ることができるかもしれません。しかし、10秒に1度の更新頻度やスプレッドなどを考慮すると、大きな利益を得るのは難しいです。
そこで、取引板を使った取引(板取引)を行う方法が知りたい人も出てくると思います。
結論から言うと、国内の取引所は両方ともXLMは販売所で取り扱っているだけですので板取引はできません。板取引をしたければ、海外の取引所を使う必要があるのです。
2-1. ステラが取引できる海外取引所
XLMの板取引が可能な海外の仮想通貨取引所を2つ紹介します。どちらも日本語非対応な点は残念ですが、日本語の解説サイトなどが多いので比較的安心できます。
Binance
「海外の仮想通貨取引所と言えば」とも言えるほど有名な取引所がBinanceです。取り扱っている仮想通貨の種類は100を超えており、独自トークンBNBを使った割引を使えば取引手数料を安く抑えられます。
取引高も相応にありますので約定もしやすく、海外で有名な取引所と言われるのも頷けます。
Poloniex
こちらも世界的には有名な仮想通貨取引所で、取引高も比較的高めです。Poloniexの特徴は手数料の安さですので、板取引で利益を得たい場合は有利に働くかもしれません。
なお、取引板での「XLM」のチェッカー表記が以前の「STR」のままになっていますので、気を付けてください。
2-2. 海外の取引所を使う時に注意すること
海外の取引所は扱っている仮想通貨の種類も多く手数料も安いため、すぐにでも使いたいと考えるかもしれません。しかし、海外の取引所を利用する場合、次の難点があります。
海外取引所利用の注意点
- 法律による保護を受けられないので、資産や個人情報の扱いは自己責任
- ドルやビットコインなどが事前に必要(日本円は使えない)
自己責任でのセキュリティ対策
海外の仮想通貨取引所には、日本の法令は適用されません。日本の法令で定められている利用者保護は期待できないということです。
そのため、ハッキングなどへの対策はすべて自己責任で対応しなければいけません。
ハードウェアウォレットなどを使って厳重に資産を管理し、個人情報も最低限のものだけ利用するなどしておきましょう。
日本円は使えない
海外の仮想通貨でXLMを購入する場合、コインチェックのように日本円を直接入金して利用できないと考えたほうが良いです。
ドルやユーロ、ビットコインなどを使って購入しなければいけませんので、事前にそれらの通貨をどこかで購入して送金する必要があります。
ドルやユーロであれば為替手数料がかかりますし、ビットコインなどの仮想通貨は国内の取引所に登録して購入する手間がかかります。
3. DEXで取引する
海外の仮想通貨取引所ですが他とは少し違った取引所に、DEX(分散型取引所)があります。
DEXはブロックチェーン上で動作するDApp(分散型アプリケーション)で、人の手をまったく介さずに動作している仮想通貨取引所です。人の手を介さないので24時間365日いつでも、手数料無料で利用できます。
少しでも経費をかけずに取引したければ、検討して良いかもしれません。
ただし、DEXを利用する人はまだまだ少数派で、一般的な仮想通貨取引所に比べると取引量が少なくなっています。取引量が少なければ約定しにくいので、思ったような取引がなかなかできません。
StellarX
ステラネットワークが対応している「XLMをブリッジ通貨とした通貨交換」の機能が利用できます。厳密には、DEXではなくステラネットワークのユーザーインターフェースです。
仮想通貨やステラネットワーク上のトークンだけではなく、法定通貨や債券などステラが対応している資産の取引をステラウォレットから直接利用できます。
改めてDEXに登録する必要もありませんので、とても利便性が高いと言えるでしょう。
Stellarport
ステラウォレットやステラネットワーク上でトークン発行しているStellarport社が運営しているDEXです。
Stellarport社が提供しているWebウォレットを使って直接取引する方法をとっており、ウォレットを登録すればいつでもどこでも取引を行うことができます。
StellarXよりもユーザーインターフェースが易しく使いやすいと言われています。
StellarTerm
Stellarport同様、ステラネットワーク上のDEXをWebウォレットから直接利用することができるサービスです。
機能的にはStellarportと同等ですが、ログインで秘密鍵を直接入力する必要がありますのでセキュリティリスクに配慮しておかなければいけません。
まとめ
ガチホするとしても、仮想通貨ステラを購入するだけでは投資は完了しません。しかし、日本での売却先はまだコインチェックとGMOコインのみです。
- 仮想通貨ステラ(XLM)は、コインチェックとGMOコインで購入や売却できる
- コインチェックとGMOコインは販売所でXLMを取り扱っているのみなので板取引はできない
- XLMの板取引を行うには、海外の取引所かDEXを使用する
- ステラのDEXはウォレットから直接取引できる
- ステラのDEXはステラネットワークが持っている「ブリッジ通貨機能を使った通貨交換」を利用するユーザーインターフェース
海外の取引所やDEXも視野に入れることでXLMの売却や購入の選択肢は広がりますし、手数料が有利になる場合がほとんどです。
相応のリスクと手間はありますが、しっかりと下調べをしたうえでチャレンジしても良いかもしれません。