
投資と投機の大きな違いは、リスクと期間にあります。投資は長期的な視点でリスクを抑えながら利益を狙いますが、投機は高いリスクを取り、短期間で大きな利益を狙う点が特徴です。
それぞれの違いを理解することで、投資と投機のどちらを選択するか判断することが可能です。
そこで今回の記事では、投資と投機の違いについてわかりやすく解説していきます。
目次
1. 投資と投機の違い
この項目では、投資と投機の違いについて解説していきます。
1-1. リスクと期間が違う
投資と投機の大きな違いは、許容するリスクと期間です。
投資はリスクを抑えるために、資金や時間を分散させ長期的に資産を保有します。その一方で、投機はリスクを高く取り短期の価格変動から売買益を狙っていきます。
投資 | |
期間 | 長期(数年) |
考え方 | 将来性を踏まえながら、長期的な資産の保有と分散投資でリスクを抑えながら利益を狙う |
例 | 積立投資 株式の配当 |
投機 | |
期間 | 短期(数分〜数日) |
考え方 | 短期の価格変動を活用しリスクを取って売買益を狙う |
例 | スキャルピング レバレッジ取引 |
たとえば、投資であれば毎月一定額の資産を購入していく積立投資が例として挙げられるでしょう。こうした投資では、将来性があるかないかを踏まえながら資産の選定を行います。
また、投機であればFXなどで超短期取引を繰り返すスキャルピングが例として該当します。
どちらも期間に明確な定めはありませんが、投資は数年単位、投機は数分から数日で取引されることが多いです。
1-2. メリットとデメリットの違い
下記の表は、投資と投機のメリットとデメリットの違いをまとめたものです。
投資 | |
メリット | 損失リスクを抑えられる チャートを確認する手間がない |
デメリット | 結果が出るまでに時間がかかる 将来的に損失となる可能性がある |
投機 | |
メリット | 短期間で大きな利益が狙える |
デメリット | 損失リスクが高い チャートの確認に時間がとられる |
それぞれの違いについて、解説します。
メリットの違い
投資は複数の資産に分散して資金を投入することで損失リスクを抑えられたり、短期的な価格変動に左右されないため、チャートを常に確認する必要がなかったりといったメリットがあります。
これに対して、投機では投入する資金量を増やすなど、リスクを取って売買益を得ていくため、短期間でも大きな利益が狙えるというメリットがあると言えます。
デメリットの違い
投資のデメリットには、長期的な視点で資金を投入するため、結果が出るまでに時間がかかることなどが挙げられます。また損失リスクは投機よりも低いとはいえゼロではありません。
これに対して、投機のデメリットにはリスクを取るため大きな損失を受ける可能性や、短期間で売買を繰り返すため、チャートの確認に時間が取られるなどのデメリットが考えられます。
1-3. 必要な資金量・情報の違い
投資と投機では、資金量や必要となる情報も異なります。投資は長期的な視点で大きな値幅を取っていくことに対して、投機では短期的な取引で利益を出す必要があるからです。
投資 | |
必要な資金量 | 少額からでも始められる |
必要な情報 | 対象となる資産の情報 テクニカル分析の知識 正確な情報 |
投機 | |
必要な資金量 | ある程度まとまった資金 |
必要な情報 | テクニカル分析の知識 正確な情報より迅速な情報 |
たとえば、投資は長期的な値上がりを待つため少額から始めても利益を狙っていけますが、投機はまとまった資金がないと思ったように利益を出すことができません。短期間での取引となるため、長期的な投資と比較して価格変動が小さいことが理由です。
また、投資の場合には対象となる資産に将来性があるかを判断する知識が求められます。その一方で、投機の場合には短期的な値動きを予想するために、テクニカル分析の知識がより必要と言えるでしょう。
(関連記事)
【外資戦略コンサル出身のトレーダーによる】仮想通貨のテクニカル分析|イラストとチャート実例で解説
2. ビットコインは投資か投機か
ビットコインは投資と投機のどちらにもなり得る存在です。この項目では、ビットコインは投資か投機か判断するための材料となる、著名人の発言を確認していきましょう。
2-1. 投資と考えられる見方
ビットコインを「投資」資産ととらえている人は、ビットコインの通貨としてのシステムや技術を評価している人が多いようです。
ジャック・ドーシー氏「ビットコインは世界で唯一の通貨になる」
ツイッター社のCEOであるジャック・ドーシー氏は、「ビットコインは世界で唯一の通貨になる」と2018年に見解を示しました。
その理由として、ビットコインなどの仮想通貨の取引を記録する技術であるブロックチェーンの技術などが優れていることを挙げています。
(参照)THE TIMES|Bitcoin will become the world’s single currency, Twitter chief says
イーロン・マスク氏「ビットコインの構造は素晴らしい」
起業家のイーロン・マスク氏は、「ビットコインの構造は素晴らしい」と見解を示しました。また、マスク氏は価値の移転が容易なことから、仮想通貨が現金の代わりになるという考え方を持っていることも明かしています。
その一方で、マネーロンダリングなどの犯罪に利用される可能性があることなど、悪い側面についても指摘しています。
(参照)コインテレグラフ|イーロン・マスク氏、「サトシは賢い」|仮想通貨ビットコインへの考え話す【ニュース】
2-2. 投機と考えられる見方
ビットコインを「投機」資産と考えている人も少なくありませんが、ブロックチェーン技術に対しては期待を寄せているようです。
ジャック・マー氏「ビットコインはバブル」
中国発のECサービスを手がけるアリババの会長ジャック・マー氏は、2018年5月16日に開かれた第2回世界情報カンファレンスにおいて、「ビットコインはバブル」と見解を示しました。
その一方で、「ブロックチェーン技術はバブルではない」とも発言しています。
(参照)コインテレグラフ|アリババ創業者ジャック・マー氏「ブロックチェーンはバブルではない」
ウォーレン・バフェット氏「ビットコインはギャンブルの道具」
米国の投資家ウォーレン・バフェット氏は、ビットコインを「ギャンブルの道具」とする見解を示しました。
加えて、2020年2月に出演したCNBCの経済番組では、「どんな仮想通貨も一生保有することはない」とコメントしています。
その一方で、ブロックチェーンの技術については重要視していることを明かしており、JPモルガンが独自の仮想通貨を発行した点などにも言及しています。
(参照)コインテレグラフ|「仮想通貨を保有することは一生ない」ウォーレン・バフェット、例の食事後もアンチ姿勢は変わらず【ニュース】
3. 投機ではなく「投資」をしよう
投資と投機であれば、「投資」が良いでしょう。投機はギャンブル性が高く、損失を受けるリスクも高くなるからです。
ただし、投資にもリスクがあります。しっかりと知識を身につけて投資をしなければ、思わぬところで大きな損失を受ける可能性もあるのです。
そこでこの項目では、投資をより安全かつ精度を高く行うためのコツを紹介していきます。
投資のコツ1. 積立投資で堅実に利益を狙う
投資のコツの1つには、積立投資をすることが挙げられます。積立投資は一定の期間ごとに決まった金額で対象の資産を購入していく投資方法で、損失方向に価格が変動しても、発生する損失のリスクを低減することが可能です。
たとえば、10万円の資金で資産を購入し、翌月までに50%下落した場合の損失額は5万円となります。
一方で、5万円分の資産を購入し翌月に価格が50%下落した後に、追加で5万円分の資産を購入した場合の損失額は2万5千円です。
どちらも投資した総額は10万円ですが、期間を分けて購入した積立投資の方が損失は少ないことがわかります。
このように、積立投資を活用することで投資における損失リスクを低減することができるのです。
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投資のコツ2. テクニカル分析の知識を身につける
投資の2つ目のコツとして挙げられるのが、テクニカル分析の知識を身に付けることです。
テクニカル分析とは、チャートを指標やラインを使い分析することを指しています。その後の価格の動きを予想することに役立つことから、相場の世界では長年に渡って多くの投資家が活用してきたものです。
たとえば、以下のビットコインのチャート画像は、RSIという買われ過ぎや売られ過ぎの判断に役立つ指標を当てはめたものです。

RSIは0〜100の数値を使った指標であり、70を超えたあたりからは買われ過ぎであると判断されます。
買われ過ぎとなった場合には、価格が反発して下落する傾向がありますが、画面左側ではRSIが70を超えており、それと同時に価格が反発し傾向通りに一時的に下落していることがわかります。
テクニカル分析は判断根拠の1つになる
テクニカル分析でも100%相場の動きを予想することはできませんが、こうした指標を使うことで投資判断の根拠を持つことができるのです。
投資をより安全かつ精度を高くするために、テクニカル分析は重要なポイントの1つとなります。
下記の記事では、初心者向けのテクニカル分析の基礎知識を実際のチャート例やイラストを使い解説しています。
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まとめ
以上、投資と投機について解説してきました。この記事のポイントを、あらためてまとめておきましょう。
- 投資は将来性などを踏まえて長期間にかけて行うもの
- 投機はリスクが高くギャンブル性が高いもの
- ビットコインが投資か投機かについては、さまざまな見方や考え方がある
- 投資は積立投資で損失リスクを低減するのがコツ
投資と投機には大きな違いがあり、どちらを選択するかは個人の目標や考え方によっても異なります。どちらを選択する場合でも、リスを低減し、安全な取引ができるよう取り組んでいきましょう。
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