
「これからイーサリアムの取引をしたい」
「イーサリアムの価格が上がっているみたいなので今後の予想が知りたい」
最近の仮想通貨(暗号資産)市場を見ると、このような思いを持っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、今後イーサリアムに期待されることは何なのか、また、イーサリアムの価格に影響する懸念点はないのか、といった視点から、今後イーサリアム取引を行うための判断材料を見ていきましょう。
目次
1. イーサリアムの2020年の価格変動
イーサリアムの価格は、2020年1月から2020年11月にかけて、約3.5倍にまで伸びています。
2020年に入るころのイーサリアムの価格は、1ETH=約14,000円程度でした。
しかし、2020年1月2日に実施されたアップデートの「ミューアグレイシャー」をきっかけに、2020年2月中旬にかけて価格の上昇を見せています。
その後、新型コロナウィルスなどの影響もあり、4月には1ETH=約11,500 円にまで下落しましたが、2020年7月~9月にかけてはDeFi(※後述)の人気などで、一気に1ETH=50,000円台まで高騰しました。

そして、2020年11月現在、1ETH=約48,000円を推移している状況です。
2. DeFiがイーサリアムに与える影響
「DeFi(ディーファイ)」の存在は、イーサリアムの価格に影響を与えています。
それは、DeFiのシステムのほとんどがイーサリアムを使用しているからです。
DeFiはブロックチェーン上に構築され「分散型金融」として機能します。
そのため、仲介手数料が必要な銀行などの中央集権型基幹を介すことなく、自由に管理・取引ができるようになるメリットがあります。
■DeFiの代表例「DEX」
もっとも代表的なDeFiは、非中央集権で運営される「DEX(分散型取引所)」です。
DEXとは非中央集権で成り立っている仮想通貨取引所です。
通常の取引所は、取引所の運営会社がユーザーの取引を仲介している「中央集権型」の取引所と言えます。
ユーザーが取引するためには、取引手数料やスプレッドという名目で運営会社への仲介手数料の支払いが必要です。
しかしDEXには運営会社が存在しません。そのためユーザーは取引の際に仲介業者に手数料を取られることもなく、個人同士が自由に取引できます。
分散型取引所(DEX)とは? 特徴やメリット・通常の取引所との違い
■その他人気のDeFiアプリケーション
また、DEXとも連携できる「Uniswap(ユニスワップ)」は、取引高が急上昇しています。
ただし、Uniswapの人気については、バブルであるという見方もありますので、今のところはハイリスクであることを意識しておかなければなりません。
その他、DeFiアプリケーションには、仲介業者を必要としない貸付サービスの「レンディングプラットフォーム」や、イーサリアム上でビットコインを使うための「WBTC(Warpped Bitcoin)」なども注目されています。
3. イーサリアムの価格上昇に寄与する要因
DeFiのほかにも、イーサリアムの価格上昇に寄与する材料はあります。ここでは、その主な3つの理由を見ていきましょう。
3-1. 大型アップデート「セレニティ」の影響
イーサリアムは大型アップデート「セレニティ」の完了をもって、イーサリアム2.0(PoS)への移行が完了します。
セレニティが完了すれば、コンセンサスアルゴリズムがPoSに変わることでスケーラビリティ問題が解決し、イーサリアムの取引処理が速くなるなど、取引をはじめとした利便性の向上が期待されています。
このような大型アップデートでは、過去にも価格が高騰した経緯があるのです。
「ビザンチウム」と「コンスタンティノープル」の例
2017年の「ビザンチウム」では、匿名性を向上させるツールを導入するなどのアップデートが行われました。
このとき、1ETH=約5万円から1ETH=約16万円にまで急騰しています。
▶価格にも影響大! イーサリアムのハードフォーク「ビザンチウム」とは
また、2019年の「コンスタンティノープル」では、イーサリアムに利用されているプログラムの計算速度向上などが盛り込まれて、イーサリアムを使った技術開発の難易度が下がるなどのアップデートが行われました。
このアップデートのときも、1ETH=約1,5万円から1ETH=約3.6万円への上昇が見られたのです。
もちろん、大型アップデートへの期待値だけが価格上昇の要因とは限りませんが、きっかけの1つとして捉えることもできるでしょう。
▶イーサリアムのコンスタンティノープルついに完了!保有者への影響は?
3-2. EEAによるスマートコントラクトの研究
EEA(イーサリアム企業連合)は、世界の大手企業がイーサリアムの技術に着目して研究・開発しているグループです。
グループには、トヨタ自動車の子会社であるTRI(Toyota Research Institute)や、JPモルガン、三菱UFJファイナンシャルグループなどの世界的有名企業が名を連ねています。
このような世界の大手企業がイーサリアムの技術に着目しているという期待が、イーサリアムの価格を高騰させるきっかけになるかもしれません。
3-3. ETF化への期待
ETFとは「上場投資信託」のことで、金融商品取引で取引される投資信託のことです。
イーサリアムのETF化は、2019年の時点でアメリカの証券取引委員会によって検討が発表されて以来、大きな注目を集めています。
なぜなら、イーサリアムがETFになるとイーサリアムへの投資額が大幅に増える可能性があるからです。
信頼度の上昇と価格高騰
イーサリアムがETF化することで、機関投資家の参加が期待できます。機関投資家が参加するとイーサリアム全体の投資額が増え、市場として熟成する見込みがでてくるのです。
これにより、投資対象としての信頼度が上がると同時に価値高騰が予想されるため、イーサリアムのETF検討には期待が寄せられています。
▶暗号資産関連ニュース|【2020/12/14】イーサリアムETFがカナダの証券取引所で取引開始 ほか
4. 有価証券の議論はネガティブ材料
一方、イーサリアムが有価証券に分類されるかもしれないという議論は、イーサリアムの価格下落が懸念されるネガティブ情報でもあります。
なぜなら、イーサリアムが有価証券に分類された場合、「有価証券を保有する者に債務などの請求権が付与」されるというルールが適用されると同時に、金融庁をはじめとした政府機関の厳しい監視下に置かれることになるからです。
自由度の制限と新たなライセンス取得
もちろん、仮想通貨取引における詐欺などの不正が防げるという面では、取引ユーザーにとってポジティブな材料です。
しかし、株式などの資産と同じように厳格なルールが定められると、イーサリアムを使ったテクノロジーの発展の自由度が制限されてしまう可能性も考えられます。
また、仮想通貨取引所が有価証券を取り扱うためには、新たなライセンスを取得しなければなりません。
その際、取引所の取引が一時停止し、その影響で取引量が減り、結果、価格が下落するということも予想されるのです。
5. イーサリアムの価格予想にはチャート確認も忘れずに
ここまでに挙げたポジティブ・ネガティブの両面の情報は、今後のイーサリアム価格を予測することに役立ちます。
しかし、判断材料はこれら情報だけではなく、イーサリアムのチャートも忘れずにチェックしなければなりません。
チャートをもとに価格予想することを「テクニカル分析」といいます。
テクニカル分析は、価格変動のパターンを導き出す方法の1つです。
例えば、「移動平均線」という機能を使うことで、以下のような線(黄色)を引くことができます。
移動平均線を見ると分かるように、一度価格が下がっても移動平均線付近で反発して上昇するパターンがあります。
このようなパターンを見つけることで、下げ止まりの目安をつけることもできるのです。
チャート分析には「移動平均線」のほかにも、さまざまなツールが利用できますので、テクニカル分析の方法を研究して、価格予測に役立てましょう。
【外資戦略コンサル出身のトレーダーによる】仮想通貨のテクニカル分析|イラストとチャート実例で解説
6. イーサリアム取引におすすめの取引所
国内でも多くの取引所でイーサリアムが取り扱われています。「つみたて」など取引以外のサービスを提供しているところもあります。
■コインチェック
コインチェックは、販売所形式でイーサリアムを取引できます。スマホアプリも操作しやすく、初心者にも人気の取引所です。
また取引以外に「暗号資産つみたて」や「貸暗号資産」といったサービスでもイーサリアムの運用が可能。価格分析などの知識がなくてもイーサリアムへ投資ができます。
つみたてのシミュレーションも公表されており、毎月1万円、1年間の積み立てをした場合では、同額を貯金した場合よりも約9万円プラスになるといった結果が出ています。(参考:Coincheck Blog)
■bitbank
bitbankは、スマホやパソコンの操作画面がシンプルで、かつ細かなチャート分析機能も使える仮想通貨取引所です。
高度なテクニカル分析ツールを使える一方、スマホアプリの操作が直感的で、初心者にもわかりやすいという特徴を持っています。
スマホでもチャート分析をしながら取引がしたいという人におすすめの取引所です。
■DMM Bitcoin
DMM Bitcoinは、FXや株の取引サービスも手掛けるDMMグループが提供する仮想通貨取引所です。
国内で唯一、BTC建てでイーサリアムのレバレッジ取引ができる取引所で、FIFO注文やストリーミングなど注文方法の選択肢も豊富。
またBitMatchという独自システムも導入しており、販売所と取引所の「良いとこどり」ができる取引所です。
まとめ
イーサリアムは、仮想通貨(暗号資産)の中でも人気の高いコインです。
大手企業がイーサリアムシステムの便利な使い方を研究・開発しているなど、コイン取引以外の用途も期待されています。
今後は、DeFiや大型アップデートなどの動きのチェックと、チャート分析を併用しながら、イーサリアムの動向を予測してみましょう。
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