
フラッグやペナントはチャートパターンのひとつで、上昇・下落トレンドと深い関係性があります。そのため、トレードで利益を出すためにも、その内容や違いを理解しておくことは重要です。
今回の記事では、フラッグとペナントの概要や違いだけでなく、エントリーから決済までの具体的な手順、成功させるポイントをわかりやすく解説していきます。
目次
1. フラッグ・ペナントとは
ではまずフラッグ・ペナントのチャートパターンについて確認していきましょう。
1-1. トレンド継続のチャートパターン
フラッグとペナントは代表的なチャートパターンのひとつです。主にトレンドの継続を示すサインとして知られています。
利食いや損切りなどの調整で発生する
相場において、価格は上下の変動を繰り返しながら進んでいきます。フラッグやペナントは、上昇トレンドや下落トレンドにおいて、利食いや損切りなどの相場の調整として出現するチャートパターンと考えることが可能です。たとえば、上昇トレンド中であっても価格が永遠に上昇していくわけではありません。エントリーしていた投資家が保有しているポジションを利食いした場合、売り圧力が高まり価格は下落することになります。
こうした点からも、相場における利食いや損切りなどの調整であるということが、フラッグやペナントの基本的な考え方と言えるのです。
1-2. フラッグとペナントの4つの違い
フラッグとペナントはともにトレンド継続のサインですが、形だけでなくエントリーポイントや決済のポイントも異なります。
違い① チャートの形状
フラッグとペナントの違いには、チャートの形状が挙げられます。フラッグは名前の通り旗のような形をしています。上昇トレンド中のフラッグを上昇型、下落トレンド中のフラッグを下降型と定義した場合、それぞれ以下の画像のような形状となります。
これに対して、ペナントは高音と安値が収束していき、三角形のようなチャートが形成される点が特徴です。上昇トレンド中のペナントを上昇型、下落トレンド中のペナントを下降型と定義した場合、それぞれ以下の画像のような形状となります。
また、ペナントは「三角保ち合い」と呼ばれることもあります。
違い② エントリーポイント
フラッグのエントリーポイント
フラッグのエントリーポイントは以下のようになります。
フラッグのエントリーポイント
-
上昇型:レジスタンスラインを上抜けした時に買い
-
下降型:サポートラインを下抜けした時に売り
上昇型の場合、高値が抑えられていたレジスタンスラインを上抜けしたタイミングは、買いの圧力が売りの圧力を上回ったと考えることができます。そのため、買いの機会として考えることが可能です。
これに対して、下降型では安値を支えていたサポートラインを下回ると、買いの圧力より売りの圧力の方が強いということになり、価格が下落する可能性が高まります。そのため、売りの機会のひとつとして考えることができるのです。
ペナントのエントリーポイント
ペナントのエントリーポイントは以下のようになります。
ペナントのエントリーポイント
-
上昇型:レジスタンスラインを上抜けした時に買い
-
下降型:サポートラインを下抜けした時に売り
基本的な考え方はフラッグと同じです。上昇型の場合、レジスタンスラインを上抜けしたタイミングは、買いの圧力が売りの圧力を上回ったと考えることができるため、買いの機会として考えることが可能です。
下降型では安値を支えていたサポートラインを下回ると、買いの圧力より売りの圧力の方が強いということになり、価格が下落する可能性が高まるので、売りの機会の1つとして考えることができます。
違い③ 決済ポイント
フラッグの決済ポイント
フラッグの決済ポイントは以下の画像のように、上昇型と下降型でそれぞれふたつのタイミングがあります。
フラッグの決済ポイント
- 上昇型、下降型共通:フラッグの最初の折り返し地点
- 上昇型:最後の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分上昇した地点
- 下降型:最後の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分下落した地点
上昇型のひとつ目のポイントは、フラッグの最初の折り返し地点となる価格です。このポイントは最初のレジスタンスとなるため、再度売り圧力が高まる可能性があります。
また、最後の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分は上昇する傾向があるので、その価格帯もふたつ目の決済ポイントとして挙げられます。
下降型も基本的な考え方は同じです。フラッグの最初の折り返し地点となる価格がひとつ目の決済ポイントです。また、最後の折り返し地点からトレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分を足した価格帯も決済ポイントのひとつです。
ペナントの決済ポイント
ペナントの決済ポイントは以下の画像のように、上昇型と下降型でそれぞれふたつのタイミングがあります。
ペナントの決済ポイント
- 上昇型、下降型共通:ペナントの最初の折り返し地点
- 上昇型:ふたつ目の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分上昇した地点
- 下降型:ふたつ目の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分下落した地点
上昇型のひとつ目のポイントは、ペナントの最初の折り返し地点となる価格です。このポイントは最初のレジスタンスとなるため、再度売り圧力が高まる可能性があります。また、ふたつ目の折り返し地点から、トレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分は上昇する傾向があるので、その価格帯もふたつ目の決済ポイントとして挙げられます。
下降型はフラッグの最初の折り返し地点となる価格がひとつ目の決済ポイントです。また、ふたつ目の折り返し地点からトレンドの始点と最初の折り返し地点の値幅分を足した価格帯も、決済ポイントのひとつと考えられます。
安全かつ確実に利益を狙っていくのであれば、フラッグと同じように部分利確をしながら決済ポイントを活用すると良いでしょう。
違い④ 損切りを入れるポイント
フラッグの損切りポイント
フラッグの損切りポイントは以下のようになります。
フラッグの損切ポイント
-
上昇型:サポートラインよりも下の価格帯
-
下降型:レジスタンスラインよりも上の価格帯
上昇型の場合、サポートラインでは買い支えが入ることが想定できます。サポートラインを超えて価格が下がる可能性は低いと考えることができ、このポイントに損切りを入れることで、不必要な損切りを避けることが可能です。損切りを入れるポイントのひとつと言えるでしょう。
下降型の場合も考え方は同じです。レジスタンス付近では売り圧力が強まることが想定できます。つまり、レジスタンスを超えて価格が上昇する可能性は低いと考えることができるので、このポイントに損切りを入れることで、不必要な損切りを避けることが可能です。
ペナントの損切りポイント
ペナントの損切りポイントは以下のようになります。
ペナントの損切ポイント
-
上昇型:サポートラインよりも下の価格帯
-
下降型:レジスタンスラインよりも上の価格帯
ペナントの損切りを入れるポイントも、基本的な考え方はフラッグと同じです。上昇型の場合、サポートラインを超えて価格が下がる可能性は低いので、損切りを入れるポイントのひとつと考えることができます。
また、下降型の場合もレジスタンス付近では売り圧力が強まることが想定でき、このポイントに損切りを入れることで、不必要な損切りを避けることが可能です。
2. トレンドが継続する実際のチャート例
フラッグとペナントの実際のチャート例も確認していきましょう。
上昇トレンド中のフラッグのチャート例
以下の画像は、上昇トレンド中にフラッグが形成されたビットコインチャートです。

フラッグが形成された後、上昇トレンドが継続していることがわかりますね。
上昇トレンド中のペナントのチャート例
また、以下の画像は上昇トレンド中にペナントが形成されたビットコインチャートです。

こちらもフラッグと同様に、ペナント形成後に上昇トレンドが継続していることがわかります。
このように、フラッグやペナントはその時に発生しているトレンドが継続していくチャートパターンであると言えるのです。
3. フラッグ・ペナントを成功させるふたつのポイント
この項目では、フラッグ・ペナントからトレードを成功させるふたつのポイントを確認していきましょう。
3-1. ひとつ目の決済ポイントで部分利確をする
フラッグとペナントにはふたつの決済ポイントがありますが、ひとつ目のポイントで部分利確をすることはフラッグ・ペナントを成功させるポイントのひとつとして挙げられます。これによって、利益の取りこぼしを避けられるからです。
ふたつ目の決済ポイントまで価格が上がる保証はない
利益を最大化する場合、ふたつ目の決済ポイントで利確するのが理想的なパターンです。しかし、必ずしもふたつ目の決済ポイントまで価格が推移する保証はありません。そうなった場合、ひとつ目の決済ポイントで得られたはずの利益も取りこぼしてしまうことになるでしょう。
一方で、ひとつ目の決済ポイントでは値幅も小さいため、得られる利益も少額になります。そのため、このポイントではポジションの5割を部分的に利確して、残りをふたつ目の決済ポイントで利確すると良いでしょう。これによって、利益をできるだけ取りこぼさずに、なおかつできるだけ大きくすることが可能となるのです。
3-2. 出来高の多さで「だまし」を見抜く
フラッグとペナントを成功させるポイントとして、出来高の多さで「だまし」を見抜くという点も挙げられます。
フラッグとペナントどちらの場合でも、チャートパターンを抜けたと見せかけるだましの動きをすることがあります。だましは特定の投資家が意図的に起こしている場合が多く、引っかかってエントリーしまうと、逆方向へ価格が反発し損失を出す可能性が高くなってしまうのです。
特定の投資家だけでは出来高を再現できない
そこで注目したいのが出来高です。出来高はその計測時間において、どれくらいの量の売買が行われているかを示しています。一般的には出来高が多ければ多いほど、特定の投資家がそれを再現することは難しいため、だましの可能性は低減しチャートの信頼性が高まると考えることが可能です。
こうした点からも、フラッグとペナントのチャートパターンから抜けたタイミングでは、出来高の多さも合わせて確認するようにしましょう。
まとめ
以上、フラッグ・ペナントについて解説してきました。改めて、今回の記事のポイントをまとめておきましょう。
- フラッグとペナントはトレンド継続を示すチャートパターン
- レジスタンスとサポートをエントリーや損切りの目安に活用できる
- ふたつの決済ポイントで部分利確することで安全かつ確実に利益を狙える
フラッグとペナントどちらの場合でも、100%トレンドが継続するわけではありません。リスク管理をしっかりとしながら、取引していくよう心がけましょう。
■世界のニュース
Google ニュース 「世界」
Google ニュース 「日本」
Google ニュース 「ビジネス」
Google ニュース 「科学&テクノロジー」
Google Cloud スタートアップ
■価格情報
TradingView「ビットコイン/JPY」
coinbase「ビットコイン/USD」
CME「ビットコイン 先物」
■監督官庁
■研究機関
ビットコイン
bitcoin.org
イーサリアム
ethereum.org
Go Ethereum
web3.js
Truffle
solidity
ethereum/EIPs
Vitalik Buterin’s website
XRP
ripple.com
その他
Litecoin.org
Bitcoincash.org
nem.io
Stellar.org
monacoin.org
blockchain.com
■苦情相談等
■自主規制機関
■関連省庁等公式Twitter
日本政策金融公庫【公式】Twitter
厚生労働省【公式】Twitter
日本年金機構【公式】Twitter
内閣府政府広報オンライン【公式】Twitter
国民生活センター【公式】Twitter
金融庁【公式】Twitter
法務省【公式】Twitter
消費者庁【公式】Twitter
首相官邸【公式】Twitter
内閣官房【公式】Twitter
国税庁【公式】Twitter
警察庁【公式】Twitter