
投資とメンタルには深い関係性があり、リスク下における判断を分析した理論でも証明されています。
メンタルは投資の中で生まれた感情を記録するなど、簡単なことでもコントロールできる力を身につけることが可能です。
今回の記事では、投資とメンタルの関係性から具体的な影響、失敗例とその解決策、コントロール方法など実践的な内容を確認していきます。
目次
1. 投資とメンタルの関係性
一般的に、エントリーや決済などの投資判断にはメンタルが影響することがあります。どのような影響が出るか、リスクがある状況下での判断を分析した「プロスペクト理論」から見ていきましょう。
プロスペクト理論を基にすると、投資判断に影響をもたらすメンタルは大きく分けて以下の2点が考えられます。
投資に影響する心理
- 利益が出ている時に損失を回避したい心理
- 損失を取り返そうとする心理
1-1. 利益が出ている時に損失を回避したい心理
利益が出ている時に損失を回避したくなるという心理は、投資判断に影響を与えるメンタルの1つです。プロスペクト理論を基に考えると、投資家は利益よりも損失を出すことに抵抗感を持つことが、その理由です。
この心理によって、利益が出ているタイミングで早期に利食いをするといった投資判断 に結びつく可能性があります。
1-2. 損失を取り返そうとする心理
損失が出た時にそれを取り返そうとする心理も、投資判断に影響を与えるメンタルの1つです。プロスペクト理論を基に考えると、損失を取り返すために、投資家は現状よりもさらに大きなリスクを取る判断をする傾向があるからです。
こうした心理は、買い増しをすることで平均購入単価を下げるナンピン買いや、売ることができずにポジションを保有し続ける塩漬けなどの投資判断に結びつきます。
2. メンタルを鍛えよう!失敗例と解決策
この項目では、プロスペクト理論を踏まえたうえで、メンタルが影響したことで起きる失敗例と、その解決策を確認していきます。
2-1. どんな一流の投資家でも損失は出る
どんな一流の投資家でも、損失を出さずに利益を出し続けることは不可能です。
損失は必ず出ると理解しておけば、損失が出た際にも投資において当然のこととして受け止めることができます。これによって、さらにリスクを取り損失を取り返そうとする行為を減少させることが期待できます。
感情的になると損失が大きくなる
感情的になり損失を大きくすることは、メンタルが影響する失敗例の1つです。プロスペクト理論でもあるように、損失が出た場合には、その損失を取り返そうとさらに大きなリスクを取ってしまうことが、その原因です。
損失を取り返すためにリスクを取った場合、成功して利益が出る可能性もあるでしょう。しかし成功しなかった場合には、リスクを取っている分、本来出るはずだった損失よりもさらに大きな損失が出ることになるのです。
「投資は必ず損失が出るものである」と理解すれば、損失を過度に恐れず適切な損切りができるようになるはずです。
(関連記事)
仮想通貨取引で損失が拡大するケース4例と、その具体的対策・対処法
2-2. チャートの動きを予想する力を身につける
テクニカル分析をすることで、根拠を持って価格の動きを予想することができ、利食いを急がずに適切なポイントまで待つことができます。
感覚だけで投資することは、根拠がないため再現性が低いと考えられています。そのため、テクニカル分析で根拠を持つことで、再現性のある投資を実現することができます。
もちろん、テクニカル分析も必ず正解を導き出せる訳ではありませんが、利食いの精度を高めることには役立てることが可能です。
(関連記事)
【外資戦略コンサル出身のトレーダーによる】仮想通貨のテクニカル分析|イラストとチャート実例で解説
狼狽売りは利益を小さくする
狼狽売りで利益を小さくしてしまうことは、メンタルが影響する失敗例の1つです。プロスペクト理論にあるように、利益が出ている際には損失を回避したいという心理が働き、利食いを急いでしまうことが、その理由です。
早期に利食いをすることで、利益は確実に得ることができますが、本来であれば取れるはずであった値幅も取り逃がしてしまう可能性もあります。
テクニカル分析によって適切な売り時を見極めることで、狼狽売りを避けやすくなります。
3. メンタルに惑わされないための方法
この項目では、メンタル起因の損失リスクを低減するためのルール決めやコントロールの方法について確認していきます。
3-1. 損切りのルールを決める
1つ目のコツとして挙げられることは、損切りのルールを決めることです。1度の取引で許容できる損失を小さくするようルールで定め機械的に対処していくことで、メンタルに振り回されずに損失リスクを低減することができます。
たとえば、1度の取引で許容できる損失の範囲を、証拠金に対して1%とルールで定めたとします。ルールに沿うように、注文時には損切りを1%の水準で入れておきましょう。これによって、どれだけ損失が出ても1%の損失で止めることが可能となるのです。
このように、感情に流されて損切りが出来ずにいる人でも、損失が小さくなるよう自分でルールを決め、それを守ることで損失リスクを低減することが可能となります。
(関連記事)
正しい損切りで「損切り貧乏」を回避! 目安の探し方をトレーダーが解説
IFO注文(IFD-OCO注文)を活用しよう
IFO注文を活用することで、損切りルールをより機械的に守ることができます。IFO注文は新規注文の発注時に、利食いと損切りの決済注文を同時に入れることができる注文方法だからです。
上記画像のIFO注文の例では、1BTCが95万円の時に90万円で買いの新規注文、100万円で利食いと85万円で損切りの決済注文が入っています。あらかじめ損切りの注文を入れてあるので、買いの新規注文が約定し保有したポジションは、85万円に到達した段階で自動的に損切りされることになります。
このように、IFO注文で新規注文時にルールで決めた水準で損切りの決済注文を入れておくことで、感情に流されずに機械的に損切りを行うことが可能となるのです。
(関連記事)
IFO注文とは? IFDやOCOとの違い・利益を出すコツをトレーダーが解説
3-2. 取引時の感情を記録に残す
2つ目の方法は取引時の感情をノートやスマートフォンなどに記録することです。
意識的に感情をフラットな状態にコントロールすることは、客観的に現状を把握し、誤った投資判断を防ぐために重要です。
自分が「どんな時に」「どのような感情になったか」記録し振り返ることで、次回同じ状況になった時により客観視することができます。
余裕がある時には取引内容と、その時に芽生えた感情を記録しておくようにしましょう。
感情を常にフラットにするよう意識する
損失が出た際には、怒り、悔しさ、悲しさなど のネガティブな感情が出てきます。一方で、これらの感情は損切りの判断を鈍らせたり、闇雲なエントリーを増やしたりする要因となり、結果的に大きな損失に繋がる可能性があります。
そのため、感情が出た際には意識的にフラットに戻すよう心がけましょう。
まとめ
以上、投資とメンタルについて解説してきました。改めて、今回の記事のポイントをまとめておきましょう。
- 利益が出ている時には損失を回避したいという心理が働く
- 損失が出ている時には損失を取り返そうという心理が働く
- メンタルの影響で利益を小さくしたり損失を大きくしたりしてしまう
- 損切りのルールを決めることや常にフラットな状態になれるよう意識する
投資とメンタルには深い繋がりがあります。常に意識しながら、感情に任せた投資をしないよう心がけていきましょう。
———————
■世界のニュース
Google ニュース 「世界」
Google ニュース 「日本」
Google ニュース 「ビジネス」
Google ニュース 「科学&テクノロジー」
Google Cloud スタートアップ
■価格情報
TradingView「ビットコイン/JPY」
coinbase「ビットコイン/USD」
CME「ビットコイン 先物」
■監督官庁
■研究機関
ビットコイン
bitcoin.org
イーサリアム
ethereum.org
Go Ethereum
web3.js
Truffle
solidity
ethereum/EIPs
Vitalik Buterin’s website
XRP
ripple.com
その他
Litecoin.org
Bitcoincash.org
nem.io
Stellar.org
monacoin.org
blockchain.com
■苦情相談等
■自主規制機関
■関連省庁等公式Twitter
日本政策金融公庫【公式】Twitter
厚生労働省【公式】Twitter
日本年金機構【公式】Twitter
内閣府政府広報オンライン【公式】Twitter
国民生活センター【公式】Twitter
金融庁【公式】Twitter
法務省【公式】Twitter
消費者庁【公式】Twitter
首相官邸【公式】Twitter
内閣官房【公式】Twitter
国税庁【公式】Twitter
警察庁【公式】Twitter