投資銀行出身のトレーダーが解説|差金決済の仕組みとレバレッジ上限

差金決済

差金決済とは、有価証券の受け渡しを行わず売りと買いの差に相当する金額のみで決済する取引をいいます。

現物取引では禁止されていますが、信用取引であれば取引可能です。暗号資産においても、現物以外の証拠金取引(暗号資産FX)などであれば取引できます。

この記事でわかること:差金決済


1. 差金決済とは

差金決済とは、有価証券の受け渡しを行わずに、差額のみで決済を行う取引方法です。

1-1. 差金決済の仕組み

差金決済は、売りと買いなど反対の売買を行うことによって、差額(差金)の授受のみで取引を行うことを言います。

差金決済の仕組み

例えば、50万円の資金があり、(1)Aという銘柄を40万円で買い付け、(2)50万円に値上がりした時点で売却し、(3)再び40万円で買い付けるとしましょう。

全て同一資金・同一受渡日の場合、買付代金も有価証券も受け渡しが発生せず、結果として10万円の利益のみを受け取ることになるため、(3)は差金決済に該当します。

1-2. 現物取引では差金決済は不可

有価証券の現物取引では、金融商品取引法によって差金決済が禁止されています。そのため、差金決済に該当する可能性がある場合、取引はできません。

差金決済は現物では禁止

「差金取引に該当しています」とは

「差金取引に該当しています」とは取引が現物の差金取引に該当する場合に表示されるメッセージで、取引が受け付けられないことを意味しています。

差金決済に該当するのは、あくまでも同一資金における場合の反対売買です。別に買い付け代金の余力がある場合は、同一資金とは見なされないため、複数回の反対売買も可能です。

差金取引を行おうとしてもシステム上取引が受け付けないようになっているので、「知らずに禁止されている取引を行ってしまった」ということはありません。

翌日以降であればOK

A銘柄を買付→売却した翌日に再び買い付けする場合は、受渡日が異なるため、反対売買であっても差金取引には該当しません。また、A銘柄を売却した利益で、別のB銘柄を同一日に買い付けることも問題ありません。

現物取引以外なら差金決済が可能

現物取引では差金決済が行えませんが、自己資金を担保として証券会社から買付代金や有価証券を借りて行う信用取引では差金決済ができます。

また、一定額の証拠金を預け入れて取引を行う証拠金取引は、差金決済によって取引を行います。外国為替証拠金取引やCFDなどが該当しますが、暗号資産でも差金決済による取引が可能です。


2. 暗号資産取引の差金決済

暗号資産は、現物取引だけでなく証拠金を用いた暗号資産FXや、信用取引、先物取引によって差金決済取引が可能です。暗号資産取引は、他の金融商品よりも差金決済に適した面が数多くあります。

2-1. 値動きが激しく取引機会が多い

暗号資産は、株式などに比べると値動きの幅が大きくなりますので、差金決済の取引機会が多くなります。値動きに合わせて同日に何度も売買を繰り返すことも可能です。

ただし、値動きの幅が大きいことは、一方でリスクの高い取引となりますので、十分な注意と資金管理が必要です。

2-2. 暗号資産では差金決済のほうが多い

暗号資産取引は取引方法としては差金決済の方が浸透しています。

一般社団法人日本暗号資産交換業協会の調査によると、2017年度の国内暗号資産取引の約8割が暗号資産FXなどの差金決済取引でした。

(参照)暗号資産取引についての現状報告

直近2019年12月では現物取引の取引高が約2800億円に対し、証拠金取引の取引高は10倍以上の3兆円を超えています。

(参照)日本暗号資産交換業協会 統計資料

国内のレバレッジ上限は4倍

暗号資産FXでは資金額以上の取引が可能ですが、国内業者ではレバレッジは最大4倍という自主規制により、投資家の健全な取引環境づくりに努めています。

レバレッジは2倍になる方針

暗号資産交換業者による自主規制団体によってレバレッジ倍率は4倍が上限となっていますが、上限を2倍とする内閣府令案が2020年1月に公表されました。海外では2倍としているところも多く、投資家保護の推進を目的として議論が進んでいます。

2-3. 暗号資産を安全に取引するためのポイント

暗号資産での差金取引はメリットも多い反面、リスクもあります。安全に取引するために、注意しておきたいポイントをご紹介します。

国内の取引所と海外の取引所を比較する

レバレッジ取引が可能な取引所は国内外にありますが、国内の金融庁登録のある取引所の利用をおすすめします。

海外の取引所は取扱通貨数が多いなどメリットもありますが、日本円を直接入金することができないなどのデメリットもあります。またほとんどの取引所は日本語のサポートがないため、利便性の面でも不利と言えます。

反面、海外の取引所ではBTC建てなら取引が可能であるため、BTCをすでに持っている方ならこちらを検討しても良いでしょう。例えばBitMEXであれば、日本語対応がなされており、顧客資産も100%コールドウォレットで保管しています。

いずれにせよ取引所の機能としては国内外それぞれ一長一短あるので、ご自身の取引戦略と照らし合わせた上で、取引所を選ぶことが大切です。

慎重な取引を行う

暗号資産の値動きは、一般的に株式や外為よりも大きく、相場が急変することも多々あります。そのため、取引はより一段と慎重に行ってください。

レバレッジ取引は、外国為替証拠金取引同様、証拠金が一定の割合を下回るとロスカットが執行されます。しかしロスカットが間に合わず想定以上の損失が生じる可能性もあるため、余剰資金で無理のない取引を行いましょう。

(関連記事)
ビットコインのロスカットとは? 損をしない!計算方法を具体例で解説


3. 差金決済ができる暗号資産取引所

国内外の暗号資産取引所で、差金決済に対応している取引所をご紹介します。

16銘柄で取引可能「DMM Bitcoin」

差金決済ができる取引所(DMMビットコイン)

レバレッジ倍率 4倍
手数料
取引手数料 無料
レバレッジ手数料 0.04%/日
ロスカット 証拠金維持率80%

DMMグループであるDMM Bitcoinが運営している暗号資産取引所です。取扱通貨は9通貨16銘柄で、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)だけでなく、ネム(NEM)やイーサクラシック(ETC)などのレバレッジ取引にも対応しています。

また、証拠金は円だけでなくビットコイン、イーサリアムが利用できます。

(関連記事)
DMM Bitcoinのレバレッジ取引とは? 特徴や取引手順を解説

DMM Bitcoin

専用アプリあり「GMOコイン」

差金決済ができる取引所(GMOコイン)

レバレッジ倍率 4倍
手数料
注文手数料 無料
レバレッジ手数料 0.04%/日
ロスカット手数料 暗号資産FX)無料
取引所レバレッジ)0.5%
ロスカット 証拠金維持率75%

GMOインターネットグループの暗号資産取引所です。取引所形式のレバレッジ取引販売所形式のレバレッジ取引(暗号資産FX)の双方が利用可能で、取扱通貨はいずれも5通貨5ペアです。

IFOなどの複合注文にも対応しており、外国為替証拠金取引と同じ感覚で取引できるでしょう。暗号資産FX専用のアプリ「ビットレ君」では10種類のテクニカル指標が利用できます。

現物ではネムとステラが上場

2019年12月に、ネム(XEM)とステラルーメン(XLM)が上場しました。現物販売所のみでの取扱いです。

(関連記事)
初めてでもわかる!GMOコインのレバレッジ取引のやり方と注意点

\スピード注文可能!/

最大レバレッジ100倍「BitMEX」

差金決済ができる取引所(BitMEX)

レバレッジ倍率 100倍
手数料
取引手数料 -0.025~0.075%
資金調達手数料 -0.01~0.01%/8h
ロスカット 維持証拠金率 0.50%

BitMEXは海外の取引所で、通常のレバレッジ取引(無期限契約)のほか先物取引にも対応しています。

100倍までの高レバレッジで取引をすることができますが、維持証拠金資金調達率など、国内取引所では見慣れないルールが多数あります。事前にルールを確認してから取引をするようにしましょう。

(関連記事)
BitMEX(ビットメックス)のレバレッジ取引ガイド|外資コンサル出身のトレーダーが解説


まとめ

差金決済は、少ない資金で効率よく売買が行える取引方法です。現物取引においては禁止されていますが、信用取引や先物取引、証拠金取引では取引可能です。

暗号資産でも暗号資産FXや暗号資産レバレッジ取引として各社が扱い、取引数量も現物取引に比べ非常に多くなっています。しかしリスクも多い取引方法なので、挑戦する際には損益の管理など注意を怠らないようにしましょう。

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