
株やFXでも使われるテクニカル指標は、自分の投資スタイルに合ったものを使うことが重要です。一方で、指標の種類が数多くあることから、どの指標にどんな役割があるのか、どれを使えば良いのか分からないという人も多いでしょう。
そこで今回の記事では、テクニカル指標の概要、その分類と一覧、おすすめの指標や組み合わせ例まで解説していきます。
目次
1. テクニカル指標とは?分類と一覧
テクニカル指標とは、相場を分析するために用いる指標のことです。テクニカル指標は大きく分けて、以下の5つに分類することができます。
テクニカル指標の5つの分類
- 相場の方向感を分析する「トレンド系」
- 相場の強弱や過熱感を示す「オシレーター系」
- チャートパターンを基にした「フォーメーション分析」
- ローソク足を用いた「ローソク足分析」
- その他
以下では、それぞれの分類の概要と指標を確認していきます。
1-1. 相場の方向感を分析する「トレンド系」
トレンド系の指標は、相場のトレンド(全体的な方向感)を把握するために使います。トレンドに沿った方向にエントリーする、順張りでの分析に適した指標です。
トレンド系の指標一覧
指標 | 概要 |
移動平均線 | 期間ごとの終値の平均値を結んだ線で、相場の方向感を把握することに役立つ指標 |
MACD | 短期と長期の移動平均線を基に、売買シグナルの見極めなどで活用する指標 |
ボリンジャーバンド | 移動平均線と標準偏差を活用し、価格の収束幅を示す指標 |
一目均衡表 | 買いや売りのバランス、相場のトレンド、売買タイミングなどを分析するための指標 |
DMI | ボラティリティ(価格変動)から相場の強弱を分析するための指標 |
パラボリック | 相場におけるトレンドの転換点を見極めるための指標 |
エンベロープ | 移動平均線からの乖離率を示した指標 |
1-2. 相場の強弱や過熱感を示す「オシレーター系」
オシレーター系の指標は、トレンドの強弱や相場の過熱感などを分析するための指標です。トレンドとは逆方向にエントリーする、逆張りに適した指標でもあります。
オシレーター系の指標一覧
指標 | 概要 |
RSI | 買われ過ぎや売られ過ぎなど、相場の過熱感を示した指標 |
ストキャスティクス | 買われ過ぎや売られ過ぎなど、相場の過熱感を示した指標 |
サイコロジカルライン | 価格が上昇したか下落したかを基にした、投資家心理を示す指標 |
RCI | 投資家心理を数値化し、価格が割高か割安かを示した指標 |
移動平均線乖離率 | 移動平均線からの乖離率をパーセンテージで示した指標 |
1-3. チャートパターンを基にした「フォーメーション分析」
フォーメーション系はチャートパターンを基に分析を行う手法です。チャートパターンには幾つかの種類があり、そのパターンが形成された後に価格も特定の動きをする傾向があります。これらを基にして価格予想に役立てることが可能です。
フォーメーション系の一覧
指標 | 概要 |
ダブルボトム・ダブルトップ | 2つの谷(山)で構成されるトレンド転換を示すチャートパターン |
ヘッドアンドショルダーズ | 3つの山(谷)と2つの谷(山)で構成されるトレンド転換を示すチャートパターン |
三角保ち合い | 高値と安値が収束していく三角形のチャートパターン |
ソーサトップ・ソーサボトム | トレンド転換時に発生するお皿のような形状のチャートパターン |
1-4. ローソク足を用いた「ローソク足分析」
ローソク足分析は、期間ごとの高値や終値を示したローソク足を用いた分析手法です。国内では多くの投資家が利用する、ポピュラーな分析として認知されています。
ローソク足分析の一覧
指標 | 概要 |
複数足分析 | 「窓」や「星」など、複数のローソク足を用いた分析手法 |
酒田五法 | 「三山」や「三川」など、複数のローソク足の形状から分析する手法 |
1-5. その他
ここまでで紹介したもの以外にも、買いや売りの量を示す出来高を基にした指標など、さまざまなテクニカル指標が存在します。
指標 | 概要 |
フィボナッチ | フィボナッチ数を基にした指標で、主に買い戻しや売り戻しの水準を把握するために利用する |
出来高移動平均線 | 期間ごとの出来高の平均をつないだ線 |
2. おすすめテクニカル指標と組み合わせ例
この項目では、おすすめのテクニカル指標とその使い方を紹介します。また、おすすめの指標の組み合わせ例についても確認していきます。
2-1. おすすめのテクニカル指標
トレンドから売買ポイントまで分析できる「移動平均線」
移動平均線は期間ごとの終値の平均値を結んだ線のことで、代表的なテクニカル指標の1つです。大きく分けて以下の2つの使い方があります。
① 短期・中期・長期のトレンドを読み取る
② 複数の移動平均線を使い売買ポイントを探る
▶外資戦略コンサル出身トレーダーが解説|BTCの移動平均線の使い方
① 短期・中期・長期のトレンドを読み取る
移動平均線は計測する期間に応じて、短期・中期・長期のトレンドを読み取る使い方があります。以下のチャートをご覧ください。

上記のチャート画像では、短期的な方向感を示す黄色の20日移動平均線、中期的な方向感を示す赤色の50日移動平均線、長期的な方向感を示す青色の200日移動平均線を表示しています。
黄色の20日移動平均線と赤色の50日移動平均線が下落しているのに対して、青色の200日移動平均線は上昇していることが分かります。
そのため、短期・中期的には価格が下落する可能性がありますが、長期的には上昇する可能性があると考えることが可能です。
② 複数の移動平均線を使い売買ポイントを探る
期間の違う複数の移動平均線を使い売買ポイントを探ることも、使い方の1つとして挙げられます。具体的には、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」と呼ばれるタイミングは、移動平均線を使った代表的な売買ポイントです。
移動平均線の売買ポイント
- ゴールデンクロス:短期・中期の移動平均線が長期の移動平均線を超えたタイミング
- デッドクロス:短期・中期の移動平均線が長期の移動平均線を下回ったタイミング
「ゴールデンクロス」が発生すると価格は上昇、「デッドクロス」は価格が下落する傾向があります。以下のチャート画像をご覧ください。

上記のチャートでは、短期・中期の移動平均線が長期の移動平均線を超えゴールデンクロスが発生した後に、価格が大幅に上昇しています。
また、下記のチャートでは短期・中期の移動平均線が長期の移動平均線を下回り、デッドクロスが発生しています。

デッドクロスが発生して以降、価格も大幅に下落していることが分かります。
このように、複数の移動平均線を使うことでその後の価格を予想することができ、売買ポイントを探ることが可能となるのです。
2-2. 指標の組みあわせ例
おすすめの指標の組み合わせ例としては、RSIとフィボナッチの組み合わせが挙げられます。この組み合わせでのトレード手順は、以下のようになります。
おすすめの組み合わせ
- 手順① RSIで売買ポイントを探る
- 手順② フィボナッチで決済ポイントを探る
手順① RSIで売買ポイントを探る
まず、RSIで売買ポイントを探ります。RSIは0〜100までの数値を使った指標で、20〜30を下回ると売られ過ぎ、70〜80を超えると買われ過ぎとなり、どちらも価格が反発する傾向があります。
以下のチャートでは、画面中央付近でRSIが20を下回っていることが分かります。

また、20を下回ったタイミングで価格が反発し、その後一時的に上昇していますね。つまり、このタイミングで買いを入れることで利益を狙うことが可能となるのです。
▶外資戦略コンサル出身のトレーダーが解説!RSIの使い方・エントリー&決済のコツ
手順② フィボナッチで決済ポイントを探る
手順①のRSIを使いエントリーした後は、フィボナッチを使い決済ポイントを探ります。フィボナッチを使った指標には幾つか種類がありますが、今回はその中でも代表的なフィボナッチ・リトレースメントで決済ポイントを探していきましょう。
フィボナッチ・リトレースメントはトレンドの始点と終点を結び、7つの数値を基にして買い戻しや売り戻しの水準を予想します。以下は目安となる7つの数値とそれぞれの考え方です。
数値 | 考え方 |
0 | トレンドの終点 |
0.236 | 一般的な戻りの水準 |
0.382 | 一般的な戻りの水準 |
0.5 | 半値戻しの水準 |
0.618 | 深めの戻り水準 |
0.786 | 深めの戻り水準 |
1 | トレンドの始点 |
先ほどのチャートに、フィボナッチ・リトレースメントを適用したのが以下の画像になります。

RSIが20を下回ってから、ちょうどフィボナッチの目安となる0.5付近まで価格が上昇していることが分かりますね。RSIを使いエントリーしていれば、フィボナッチのこの水準を目安として決済することができます。
このように、RSIとフィボナッチの2つの指標を組み合わせることで、取引に役立てることが可能となるのです。
▶フィボナッチラインを使いこなす! 引き方・活用のコツをトレーダーが解説
まとめ
以上、テクニカル指標について解説してきました。改めて、今回の記事のポイントをまとめておきましょう。
- テクニカル指標には「トレンド系」や「オシレーター系」などの分類がある
- チャートパターンやローソク足を活用した分析手法もある
- 移動平均線でトレンドだけでなく売買ポイントを探ることも可能
- RSIとフィボナッチの組み合わせもおすすめ
テクニカル指標は相場の分析に役立ちます。しっかりと知識を身につけ、適切な投資判断ができるよう活用していきましょう。
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