ビットコイン上級者向けウォレット「ブロックチェーン」を徹底解説

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ビットコインのウォレットに「ブロックチェーン(BLOCKCHAIN)」という日本語にも対応している世界最大のウォレットがあります。呼び方が技術のブロックチェーンと紛らわしいのですが、単にブロックチェーンとか、URLからブロックチェーンインフォ(Blockchain.info)などと呼ばれているウォレットです。

ここは総ウォレット数2,300万世界140ヶ国で利用されるというとてつもない規模のウォレットです。(2018.3.1現在)日本のネット銀行の口座数が、主要なところで300万~600万といったところですから、それの3倍から6倍のウォレットを持っていることになります。

この「ブロックチェーン」は、上級者向けのウェブウォレットとしてパソコンやスマートフォンから利用され、注意を払えば信頼性もある程度高く、そして高機能なところがユーザーに評価される要因になっています。そしてスマートフォン用のアプリでの利用も高まり、ますますユーザーが増える環境が整ってきています。しかしセキュリティーなどにあまり関心の無い初心者には正直オススメできません。というのも、このウォレットはインターネット上でどこからもログインできる形で提供されているため、使うためには最新の注意が必要なウォレットなのです。

それでも世界最大のウォレットを使ってみたいという方、インターネット上のセキュリティーなどにある程度詳しい方へ、「ブロックチェーン」について、今日は徹底的に解説していきたいと思います。

なお「ブロックチェーン」は現在のところビットコインとイーサリアムの二つの仮想通貨に対応していますが、混乱を避けるため本文中ではビットコインに限定して話を進めます

1.ブロックチェーンは世界最大のビットコインウォレット

1-1.世界最大である理由:そのデータと歴史

日本では「ブロックチェーン」と呼んでいますが、実際には「BLOCKCHAIN」と英語表記されていて、ビットコイン用のウォレットを Blockchain.info のウェブサイトで提供しています。ブロックチェーンというと、ビットコインの基幹技術を想像してしまうので、かなり紛らわしいですね…。

英語の記事でも多くは Blockchain.info とドメイン名で書かれていて、一体どれがサービス名なのか分かりにくくなっています。こんなに分かりにくいブランディングで成功するサイトがあるのかどうか心配になるほどです。

しかしながら、この「ブロックチェーン」は世界最大のウォレットであると言われています。実際にこのウォレットがどれくらいの規模かデータを並べてみると、

  • 2,300万を超えるウォレット数
  • 累計1億回以上の取引数
  • 1日16万回の取引数
  • 140ヶ国へのサービス提供

という数字になります。すごい数字だとは思いますが、これだけでは分かりにくいので、アメリカで最大の取引所「コインベース」の数字を参考に見てみると、

  • 1290万のカスタマー
  • 32ヶ国へのサービス提供

となっていますので、「ブロックチェーン」はこれをはるかに上回る規模で使われていることが分かります。世界最大と言われるのもようやく納得できます。

では、なぜこのような世界最大の規模になることができたのでしょうか。その要因の一つが歴史です。

「ブロックチェーン」は20118月にビットコイン取引の最新データを提供する「ブロックエクスプローラー」としてサービスを開始し、併せてユーザーがビットコインを送ったり受け取ったりすることができるウォレットサービスも提供し始めました。ビットコインの初決済が20105月、ビットコインの初マイニング成功が20109月ですから、ビットコインの歴史の中でもかなり早い段階でサービスを開始したことが分かります。

その早い段階で、ビットコイン取引の最新かつ詳細なデータを発信し続けたため、多くのビットコインユーザー、開発者やライターにそのデータが使われ、「ブロックチェーン」の名、もしくは Blockchain.info のドメイン名が広く知れ渡ることになったのです。

そして201311月には世界で最もユーザーが訪れるビットコインのサイトとなり、300万ユニークユーザー、11800万ページビューを達成しました。さらに20141月には開設されたウォレット数が100万に到達しました。その後、2015年に400万ウォレットを突破し、2016年には累計1億取引を達成と、順調に成長してきました。

ブロックエクスプローラーとして、ビットコインの黎明期から正確な情報を提供し続けてきた実力と、多くのユーザーに利用されて改良されたウォレットの使いやすさが、「ブロックチェーン」を世界最大規模のウォレットに君臨させている理由であると考えられます。

1-2.ウォレットの機能

次に「ブロックチェーン」の機能をみていきましょう。「ブロックチェーン」には以下の機能が実装されています。基本的な機能はもちろんのこと、上級者向けの機能も準備されています。

  • ビットコイン送金
  • ビットコイン受取
  • 2段階認証
  • TORブロック
  • ウォレットのインポート機能

上の3つは現在では標準的な機能ですので、最後の2つの機能を解説したいと思います。

1-2-1.TORブロック

TORという用語はあまり聞いたことが無い人も多いかと思いますが、TORとはインターネット上で接続経路を匿名化するツールで、ハッキングなどに利用されることも多くあります。

「ブロックチェーン」はウェブウォレットですから、世界中のIPアドレスからいろいろな経路で接続されてきます。通常はその接続経路はすべて公開されているのですが、このTORは途中の経路を匿名化して、どこからのアクセスか調査することができなくなります。そのため、TOR経由でウォレットにアクセスがあり、ビットコインを不正送金されても、誰がアクセスしてきたかすら分からないということになってしまいます。

「ブロックチェーン」では、初期設定の段階でTORからのアクセスを拒否設定することができるため、このような不正の温床になる経路での接続を遮断することが可能です。

1-2-2.ウォレットのインポート

ペーパーウォレットで大量のコインを持っている場合、どのように復元したら良いでしょう。ウォレットアプリへインポートしても良いですが、「ブロックチェーン」にもインポート機能があります。

「ブロックチェーン」にウォレットを開設すると、メインのウォレットが「私のビットコインウォレット」となります。ここにペーパーウォレットの秘密鍵を読み込むと、インポートされたアドレスとして新しいウォレットが追加されて使用できるようになります。

1-3.使うには細心の注意が必要なウォレットです

「ブロックチェーン」はウェブウォレットで、常にインターネットに繋がっていて、ソフトのインストールも不要なので、簡単に始めることができます。スマートフォン向けのモバイルアプリもありますが、アプリからのアクセスに関わらずウォレットはいつもインターネット上にあります。ですから、パソコンでもスマートフォンでも同じ情報に同時にアクセスできて、状況に応じて好きなほうを使うことができます。

普段はパソコンの大きな画面で情報をチェックして、外出時はモバイルアプリで決済するなど、「ブロックチェーン」ならではの使い方をすることができます。元々ブロックエクスプローラーとして情報量は豊富ですから、取引相場をはじめとする様々なデータを見ながら最適な取引をすることができますね。

一方でメリットばかりではなくデメリットもあります。まず、ウォレットがインターネット上にあるということで、インターネットのリスクとして想定できるものは、ウォレット自体のリスクに直結します。最大のリスクは不正アクセスです。他のネットサービスから流出したメールアドレスとパスワードのセットを使って不正にウォレットにログインされた場合、ウォレットの中のビットコインを全て不正送金されてしまう危険性があります。

ですから登録の際にパスワードは、このサイトだけのものを設定するように心がけましょう。また2段階認証やTORブロックにも対応していますから、できることは全てやっておくという姿勢が望まれます。

さてここまで「ブロックチェーン」について詳しくみてきましたが、登録や操作も簡単なので、実際に使ってみることにしましょう!

2.ブロックチェーンを常用ウォレットとして使いこなす方法

「ブロックチェーン」は日本語に対応しているため、口座開設や初期設定も簡単です。

実際に利用開始の手順をみてみましょう。

2-1.ウォレットの登録

まずはブロックチェーンのサイトにアクセスします。

サイトはこちら→ Blockchain.info

blockchain_wallet_01トップページが表示されました。重要なところは日本語化されているので分かり易いですね。

ページ右上の「GET A FREE WALLET」をクリック

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英語の登録画面が出てきましたので、日本語化しましょう。右下のENGLISHと書かれているところをクリックします。

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リストからJapaneseを選択します。

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無事に日本語化されました。メールアドレスとパスワードを入力して、利用規約のチェックを入れたら続行をクリックします。

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ウェルカム画面が表示されますので始めるをクリックします。

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すると無事にトップページが表示されました。

先ほど登録したメールアドレス宛に確認メールが送信されているはずですので、そちらをチェックしましょう。

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このようなメールが届きます。下の方にはあなたのウォレットIDが記載されています。中段の「はい、これは私のメールです」をクリックしましょう。

ウォレットIDは大切に保管:ブロックチェーンのサイトは、これ以降このウォレットIDとパスワードでログインします。絶対に失くさないようにしましょう!

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すると元々開いていたウインドウの右上に「メールアドレスは認証されました」と表示がでました。これで問題ありません。

2-2.バックアップ設定

次に必ずやることはバックアップの設定です。この設定をすることで、ログインできなくなってもコインを入れたウォレットを復元することができます。トップページ左側のメニューから「設定」→「セキュリティ」と進んで下さい。

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するとウォレットリカバリーフレーズという項目が表示されます。その右側にある「バックアップフレーズ」という青いボタンをクリックします。

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この様な画面が表示されます。「リカバリーシートを印刷」をクリックしてバックアップフレーズ(12個の英単語)をメモしておく用紙を印刷しましょう。プリンタがなければ紙を1枚用意して下さい。

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このような用紙が印刷されます。それでは単語を記録していきましょう。ボールペンを用意して下さい。できたら紙を印刷した画面で「次のステップ」をクリックして下さい。

すると1番から順に英単語が4つずつ、3画面に渡って表示されますのでメモして下さい。全部完了するとテストがあります。

blockchain_wallet_12例えばこの場合は、7番目、10番目、2番目、1番目にメモした単語を聞かれていますので、手元の紙に書いてある単語を入力しましょう。終わったら「終了」を押します。

blockchain_wallet_13全て正しければこの画面が表示されます。これでバックアップの設定は完了です。

紙は大切に保管:この12個の単語が書かれた紙は、ログインできなくなった場合に必要です。この12個の単語が分からないとウォレットは復元できなくなりますから、絶対に失くさないようにしましょう!

2-3.2段階認証設定

次に不正ログインを防ぐための2段階認証の設定をしましょう。

この2段階認証設定をしないとIDとパスワードだけでログインされてしまう危険な状態が続きます。必ず設定しましょう!

この設定はバックアップ設定を始めた画面の下の方に項目があります。

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2段階認証の項目の右側にある「有効にする」をクリックします。

blockchain_wallet_15blockchain_wallet_15_2Google認証の画面が表示されました。まずは自分のスマートフォンにGoogle認証システムをインストールして、それから表示されているQRコードをスキャンします。すると6ケタの数字が表示されますので、その数字を入力して、「2段階認証を有効にする」をクリックします。

これで完了です。ブロックチェーンにログインする度に2段階認証の数字を入力することになりますが、他人のスマートフォンの数字ではエラーになるので、不正ログイン対策としては非常に有効な手段です。

2-4.ウォレットの使い方

このウォレットの使い方を簡単に見てみましょう。まずウォレットのビットコインアドレスですが画面上部の「受信」から確認することができます。受信をクリックして下さい。

blockchain_wallet_17自分のビットコインアドレスが表示されました。SNSやメールで送る場合にはアドレスの右にある「コピー」をクリックすればクリップボードにコピーされます。次にアドレスのQRコードを表示させてみましょう。「コピー」の上にある「View QR Code」をクリックします。

blockchain_wallet_16QRコードが表示されました。QRコード画像を保存、コピーして使うことができます。

次に送金画面をみてみましょう。画面上の「送信」をクリックします。

blockchain_wallet_18宛先は、相手のビットコインアドレスをペーストするか、右のQRコードボタンを押してパソコンのカメラで読み込んで指定します。次のビットコインの金額を入れると、すぐに日本円換算の数字が右側に表示されます。取引手数料は、急ぎの場合以外はRegularで問題ないでしょう。

全て入力したら「続行」をクリックして完了です!

2-5.トラブル事例と対処法

「ブロックチェーン」を使っていて、いくつかのトラブルを訴える声を散見します。ここではそのようなトラブルが解決可能なのか、そして可能な場合はその手順を確認していくことにしましょう。

2-5-1.ログインできない

これはウェブサービスならではのトラブルで、ウォレットIDかウォレットパスワードを忘れてしまったというケースです。

  • ウォレットIDを忘れてしまった場合

ウォレットIDを忘れてしまったら、「ブロックチェーン」登録時のウォレットへようこそというメールを探しましょう。そこにウォレットIDが書いてあります。もしメールが見つからなくてもログイン画面のオプションを表示すれば、ウォレットIDを認証したメールアドレスに送信することができます。

  • ウォレットパスワードを忘れてしまった場合

登録時にメモした12単語のバックアップフレーズで復元することができます。ログイン画面のオプションからウォレットパスワードを忘れました>資金を復元と進みましょう。

  • 2段階認証デバイスを紛失した場合

2段階認証をリセットできます。ログイン画面のオプションから2段階認証をリセットして下さい。

2-5-2.不正送金されてしまった

ある日、アカウントにログインしたらビットコインが全て無くなっていた、という経験をする人がいるようです。まさに不正送金の被害にあったケースです。

現時点では、「ブロックチェーン」で不正送金された場合、対処する方法はありません。被害額も補償されませんし、誰に送金されたかも特定することはできません。

このトラブルに逢わないため、パスワードを流用しないこと、2段階認証を入れておくこと、無くなって困る金額は入れておかないこと、の3点を注意しておきましょう。

3.ビットコイン以外の仮想通貨のウェブウォレット

ここまでビットコイン対応のウェブウォレット「ブロックチェーン」を見てきましたが、参考のためにビットコイン以外の通貨に対応するウェブウォレットにはどのようなものがあるかみてみましょう。

仮想通貨名

ウォレット名

コメント

イーサリアム

MyEtherWallet

イーサリアムといえばこのウォレット

リスク

Lisk Nano

見た目すっきりシンプル操作

XRP(通称:リップル

Gate hub

資産状況をライブ表示

ネム

NEM Nano

軽快な操作感

ダッシュ

OpenLedger

他の通貨と取引可能

たった5つ上げただけですが、いろいろあるものですね。この他にも多くの仮想通貨、それに対応するウォレットがあります。お互いに良いところを学んでユーザーからのフィードバックも踏まえた改善がされているので、これからもどんどん良いウォレットが増えていくことと思われます。

「ブロックチェーン」はこれらのウォレットの起源のようなものです。そして競争が激しくなってきた今でも、世界最大のウォレットであり続けているところが、このウォレットが魅力的である何よりの証拠でしょう。

4.まとめ

「ブロックチェーン」という世界最大のウォレットについて詳しくみてきましたが、実際に使ってみると、操作はシンプルで分かり易いウォレットでしたね。

しかし、ウェブウォレットですからリスクも高いことを理解して使う必要がある上級者向けのウォレットだと考える必要があるようです。しつこいようですが、以下の二つも忘れずに!

・バックアップフレーズをメモした紙を失くさないようにしましょう!

・絶対に2段階認証は設定しておきましょう!

十分な知識をお持ちの上級者の方は、「ブロックチェーン」でウォレットを作って、世界最大のウォレットを味わってみて下さい。あなたの前に新しいビットコインの世界が待っています!